公明党都政レポートとは、都議会公明党の活動を定期的に報告するサイトです。




のがみ純子議員の本会議代表質問

子どもの権利について

【質問】

子供の可能性を開く取組について、都は4月1日に新条例を制定し、我が党の提案が実り、保護者による体罰の禁止などに取り組んでいるが、今後も子供たちの様々な権利を保障する取組の充実が必要。子供たちの無限の可能性を開く東京の取組を一層進展させていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】

子供の可能性を開く取組についてであるが、子供は、大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であり、都の宝、国の宝である。全ての子供が将来への希望を持って、自ら伸び、育つ東京を実現していかなければならない。

都は、東京都子供・子育て支援総合計画において全ての子供たちが個性や創造力を伸ばし、社会の一員として自立する環境を整備、充実することなど3つの基本理念を掲げ、子供の生きる力を育む環境の整備や、次代を担う人づくりの推進など、様々な施策を展開している。

また、本年4月に施行した東京都子供への虐待の防止等に関する条例に、保護者による体罰等の禁止を明記し、体罰等によらない子育ての普及啓発など、子供の権利擁護を推進している。

こうした取組を更に進め、子供を守り支えていくため、現在、学識経験者、子育て支援事業者、区市町村などで構成する東京都子供・子育て会議において、現行計画の検証を行っている。

今後、様々な関係者の意見を伺いながら、今年度末までに、新たな計画を取りまとめ、 施策を総合的に推進して次代を担う子供たちを育み、明るい未来を紡いでいきたい。

 

【質問】

一時保護所について、都は、一時保護所で生活する子供たちの安全・安心を守り、更に子供の権利を擁護するために、より子供の視点に立った運営を行うための改善を行うべきと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

一時保護所についてであるが、都はこれまで、児童の状況に配慮した支援を行えるよう、一時保護所の職員を国基準より厚く配置するほか、今年度は、専門職を16名増員するとともに、児童の入所定員を全体で237名まで拡大した。さらに、児童の権利擁護と施設運営の質の向上を図るため、外部評価の受審や第三者委員の設置に取り組んできた。

一時保護所では、工作やスポーツなどの活動、郷土料理や外国料理、誕生日に合わせた特別メニューの提供など、児童が生活を楽しめるよう工夫を行っている。

現在、一時保護に関して職員が方針を共有するための要領の策定を進めており、一時保護所への私物の持込みや、常に意見を表明できる機会の確保などについて、専門家の意見も聴きながら、今年度中に取りまとめていく。

 

私立高校授業料の実質無償化について

【質問】

国は年収590万円未満の世帯を対象に実質無償化を開始する。国が新たに財源を投入するこの機会を生かし、都の私立高校無償化の対象世帯を910万円未満まで拡大すべきと考える。知事の所見を伺う。

【知事】

私立高校授業料の実質無償化についてであるが、家庭の経済状況にかかわらず、誰もが個性と能力に応じて、希望する教育を受けられる環境を整えることは重要である。

都は平成29年度に授業料負担を軽減する特別奨学金を拡充した。さらに、授業料以外の負担軽減のため奨学給付金を支給するなど、私立高校等に在学する生徒の保護者の経済的負担軽減に取り組んできたところである。

現在、国において私立高校授業料の実質無償化の検討が行われているが、その状況を、高い関心を持って注視しながら、今後、都としての対応をしっかりと検討していく。

 

東京オリパラ大会について

【質問】

子供の安全な大会観戦に向けた取組についてわが党は先月、小学校低学年の児童・生徒などの実情に合わせた引率者の増員、小学校低学年の児童のバス輸送などへの配慮について知事に直接要望したところだが、現在の進捗状況と今後の取組について見解を求める。

【教育長】

子供の安全な大会観戦に向けた取組であるが、子供たちが東京2020大会を観戦することは、オリンピック・パラリンピック教育の集大成であり、心のレガシーを残していくための貴重な機会である。

大会期間中、原則として公共交通機関の利用が求められる中で、現在、都教育委員会は、安全な観戦に向け、観戦会場への移動距離や時間、子供の年齢や障害の状態を考慮したチケット割当の暫定案を区市町村・学校に提示したところである。

今後、最終的な意向を確認する中で、引率教員については、医療的ケアや配慮を要する子供と、学校の実情に即した小学校低学年児童への対応分を追加していく予定であり、区市町村が行うバス等の輸送体制への配慮についても、関係機関と連携して適切に対応していく。

 

【質問】

子供の大会観戦に向けた取組について、幼稚園児などが観戦できるようになったことから、保育園児の保護者からも同様に観戦機会を求める声が上がっています。市区町村の負担に配慮しつつ観戦ができるよう、都として支援するべきです。見解を求めます。

【オリンピック・パラリンピック準備局長】

保育園児等の観戦事業についてであるが、次世代を担う子供たちに、直接観戦する機会を広く提供し、大会の体験と記憶を残すことは重要である。

組織委員会では、一般のチケットや学校連携観戦チケットとは別に、都をはじめとする関係自治体などが地域のために事業を行えるチケットを準備している。

都は、希望する自治体が、保育園児等を対象に観戦事業を実施できるよう、組織委員会と調整している。

現在、区市町村に対し、実施意向調査を行っているところであり、実施主体となる区市町村ごとの希望の有無を丁寧に確認し、必要な支援を行うことで、保育園児等の観戦の実現に向けて取り組んでいく。

 

【質問】

各競技会場における暑さ対策について、テストイベントに参加し、現状の暑さ対策を体験した実感として、庇がないビーチバレー会場の暑さと直射日光は耐え難く、直射日光を防ぐ手立てが必要である。暑さ対策を更に強化すべきと考えるが、今回のテストイベントで得られた効果と課題を踏まえ、見解を伺う。

【オリンピック・パラリンピック準備局長】
各競技会場における暑さ対策についてであるが、屋外会場では、暑さ、とりわけ直射日光から観客を守ることは最大の課題であり、組織委員会では、今夏のテストイベントにおいて、様々な対策を試行している。

例えば、手荷物検査を行うPSA前には、炎天下、長時間並ぶことがないよう、テントを設置し、予め手荷物を紙袋に入れるなど、検査方法も工夫した。テントに、大型冷風機を併設した取組では、日陰の創出に加え、暑さ指数の低下など一定の効果も確認されている。

また、会場内を巡回し、体調不良者の早期発見を行うファーストレスポンダーの配置なども試行している。

組織委員会では、今後更に、屋外会場に日陰を確保する休憩所の設置など対策の具体化を進めており、都も連携し、会場内外の切れ目のない対策に取り組んでいく。

 

【質問】

ラストマイルでの暑さ対策について、本番ではさらにラストマイル上の移動距離が延びるとのことであり、移動中の観客の体調不良などに備え、屋内で涼むことのできる中継施設を臨時に設けて、冷たい飲料水を提供するなどの対策が必要と考える。今後の対策について答弁を求める。
※ラストマイル:競技会場周辺の駅から競技会場入口までの、観客が歩行するルート

【環境局長】

東京2020大会における暑さ対策についてであるが、来年も予想される東京の厳しい暑さから、都民や観客、観光客などの健康と安全を守ることは、極めて重要である。

このため都はこの夏のテストイベントにおいて暑さ対策を試行しており、これまでの検証の結果、ミストを単体で設置するよりもテントによる日陰や扇風機と組み合わせることで、暑さ指数の低減効果が高まることが明らかになった。

大会本番に向けては、最寄駅から会場に向かうラストマイル上に、飲料水の提供が可能な休憩所や応急処置ができる救護所の設置等を検討しており、今後、検証結果を9月末を目途に取りまとめ、大会本番の暑さ対策に生かすことにより、大会の成功につなげていく。

 

【質問】

交通対策について、支援策がきちんと都内の中小企業に行き届き、活用されるように周知と啓発を強化するとともに、TDMに協力する企業側のコスト負担の軽減を新たに図るなど、さらに一歩踏み込んだ支援策を検討すべきと考えるが、知事の見解を求める。
※TDM:交通需要マネジメントのこと。自動車の効率的利用や公共交通への利用転換などによる道路交通の混雑緩和や、鉄道などの公共交通も含めた交通需要調整をする取組のこと。

【知事】
TDM推進に向けた中小企業への支援についてであるが、大会を成功に導くためには、交通量を抑制する交通需要マネジメント、いわゆるTDMなどにより円滑な大会輸送の実現と経済活動の維持の両立を図ることが極めて重要である。

大会1年前のこの夏、多くの皆様のご協力の下、テレワークやTDM、時差ビズを一体的に進める「スムーズビズ」の取組を大規模に実施した。大会の成功に向けて、人や物の流れをより一層変えていかなければならない。

交通混雑の緩和のためには、都内事業所の99パーセントを占める中小企業のご協力を得ることが欠かせない。

中小企業が事業を継続しながら、TDMに協力していただくためには、仕事の進め方を見直して、働き方改革を真の意味で実現していくことが不可欠である。

そのため、中小企業がTDMへの協力に際して業務プロセスの見直しに積極的に取り組めるよう、業務改善に伴い生じる負担の軽減に向けて、実効性ある支援策を検討していく。

さらに、テレワークの導入を加速させていくため、各種支援メニューが都内中小企業に行きわたるよう普及啓発を充実・強化していく。

引き続き、関係機関とも連携を図りながら、全力を挙げて取り組んでいく。

 

【質問】
選手村に関する情報発信について、誤解に基づく報道は、議会や都民への丁寧な説明を怠ったために発生した事態であり、大会への信頼を損ないかねない。都は真摯に反省すべきである。改めて、選手村の整備について、都民の理解を深めるため、わかりやすい説明と広報に努めるべきと考えるが、見解を伺う。

【東京都技監】
選手村に関する情報発信についてであるが、選手村は、民間事業者を活用して整備を進めており、大会で使用した後に改修して、住宅として分譲、賃貸していくこととしている。こうした取組を都民に正しく理解してもらうために、都は、事業に関する情報の発信に努めてきた。その中で、事業の概要などに比べて、事業の仕組みについての説明に、わかりにくい面もあったと考えている。

今後は都民のさらなる理解促進に向け、ホームページに選手村ならではの事業の進め方や役割分担、土地価格の算定方法などを図表を用いてより丁寧にわかりやすく解説したページを来月に新設する。加えて、さまざまなイベントなどの機会を捉え、まちづくりの内容とともに事業の仕組みなどについても積極的に周知していく。

 

高速道路上の本線料金所の撤廃について

【質問】
シンガポールでは、道路の料金徴収でプリペイドカードを活用している。都でも、このプリペイドカードも利用できるシステムを活用してETCを車載できない方を救済し、高速道路上の料金所を撤廃して慢性的な渋滞を解消していくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】
高速道路上の本線料金所の撤廃についてであるが、高速道路の渋滞対策としては、道路ネットワークの整備とともに、一体的で分かりやすい料金体系の導入が進められている。

これらに合わせて、本線料金所については、首都高速道路内の2か所の料金所が運用を停止し、東京2020大会までの完全撤去を目指して工事が進められている。

一方、異なる高速道路会社間の境目にある本線料金所の撤去に当たっては、現金利用者の料金徴収方法などの課題があり、ETCの更なる普及促進に向けて、首都高において、本年10月から車載器の設置助成のキャンペーンを実施するなど高速道路会社での取組が強化されている。

御提案のプリペイドカードは、ETCカードとは情報の読取りや通信の方式が異なり システムの大幅な改修が必要となるなどの課題はあるが、クレジットカードを持つことができない方などへの対応に資する手法の一つと考える。

都として、国や高速道路会社に対しETCの普及啓発を働きかけるとともに、様々なICT技術の活用についても提案するなど、本線料金所の撤廃に向け、取り組んでいく。

 

長期戦略について

【質問】
長期戦略では住宅政策を柱の一つに据えるべき。快適な通勤通学や移動手段として鉄道網整備も大事な視点。将来の姿が思い浮かぶ具体性が重要。都庁の執行体制の改革や強靭な財政基盤を明らかにすべき。これらの政策提案や推進体制について知事の見解を伺う。

【知事】
長期戦略についてであるが、輝かしい未来の東京を創り上げていくためには、その活力の源泉である「人」に寄り添い、東京で働き暮らす一人ひとりが、安全安心で健やかに暮らせる社会を実現していく必要がある。

今回公表した「『未来の東京』への論点」では、2040年代を想定して、年齢や性別、国籍に関係なく、自分らしく生活を楽しむ姿や、安全安心で住みやすいまちの姿などを、 目指す東京のイメージとしてお示しした。

目指す東京の姿の実現に向け、例えば、都民生活の基盤となる住宅に関しては、老朽マンションや空き家対策、都営住宅を活用した地域の居場所づくりなどを、また、最適な人やモノの流れの実現に向けては、鉄道ネットワークの更なる充実などを、検討課題として提示している。

また、都民が心豊かに生活を送ることができる美しい東京の例としてお示ししている 玉川上水等の清流の復活と、外濠の浄化の課題については、今後、しっかりと検討を進めていく。

さらに、人生100年時代を健やかに過ごしていくためには、お話しのペットとの共生など、都民生活に癒しや潤いのある社会づくりの視点も重要である。

今回の論点整理をベースに、生活者の視点も踏まえながら、住宅政策や交通ネットワークの強化を含め、必要な政策を吟味し、都民生活を支える骨太な政策を練り上げていく。 加えて、こうした政策を実現するため、都庁の柔軟な組織体制の構築と強固な財政基盤の確保に向けた検討も進めていく。

誰もが安心して暮らし、活躍できる社会の実現に向けて、長期戦略ビジョンを、年末を目途に取りまとめていく。

 

住宅施策について

【質問】

セーフティネット住宅について、住宅セーフティネット制度の趣旨に賛同し、物件所有者などへの周知や説明に協力する意欲を喚起するため、不動産事業者向けのインセンティブを付与すべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】

セーフティネット住宅についてであるが、住宅は、全ての人の生活の基盤であり、誰もがいきいきと生活できるダイバーシティを実現するためにも、居住の安定を確保することが重要である。

超高齢社会を迎える中、高齢者など、住宅確保要配慮者の居住の安定を確保するためには、公共住宅に加え、民間住宅も含めた重層的なセーフティネット機能の強化が必要不可欠である。

その大きな柱として期待される住宅セーフティネット制度は、発足してから約2年になろうとしている。

これまで、都は、昨年度から、耐震などの改修費への補助を、また、今年度からは、見守りサービスを支援するモデル事業や、入居者の遺品整理などに要する経費を補償する保険料への補助など、ハード・ソフト両面にわたる支援を行っている。

しかし、貸主等に制度が十分に浸透しておらず、また、高齢者の入居に対する貸主の不安も強いことから、登録住宅数は伸び悩んでいる。

こうした状況にあって、貸主に登録を働きかけていただく不動産事業者の皆様の協力は重要である。

セーフティネット住宅の普及や、登録の促進に向け、不動産事業者の皆様の積極的な取組を更に後押しする施策の展開を図り、都民の居住の安定を実現していく。

 

【質問】

住宅セーフティネット制度への登録に伴う事務負担軽減について、住宅セーフティネット制度への登録に伴う事務作業の負担が多く、配慮が必要である。負担を軽減するための新たな工夫が必要と考えるが、見解を伺う。

【住宅政策本部長】

住宅セーフティネット制度への登録に伴う事務作業の負担の軽減についてであるが、 登録申請に係る事務作業を行うのは、多くの場合、貸主から不動産の管理を委託された不動産事業者であり、セーフティネット住宅の登録促進に当たっては、その事務的負担が大きな課題となっている。

本年5月には、国において、登録に必要な事項の一括入力が可能となるよう、登録システムが改修され、管理戸数の多い大手の不動産事業者については、負担の軽減が一部図られた。一方、中小の不動産事業者からは、入力作業を行う人員の確保が難しいなど、いまだ負担が大きいとの声がある。

このため、今後、不動産事業者の負担の軽減に向け、登録に係る事務を支援する仕組みを検討していく。

 

【質問】

不動産事業者の居住支援法人の指定に向けた支援等について、居住支援法人と不動産事業者とのマッチングを図るとともに、不動産事業者自らが居住支援法人の指定を受けるための取組を支援すべきと考えるが、見解を伺う。

【住宅政策本部長】

不動産事業者の居住支援法人の指定に向けた支援等についてであるが、居住支援法人制度は、住宅確保要配慮者の生活支援等を担うNPOなどを知事が指定するものである。

現在、都において指定している法人の中には、不動産事業者と提携している法人や、自ら不動産業を営む法人がある。住宅セーフティネット機能の向上を図るためには、貸主と住宅確保要配慮者の橋渡し役となる不動産事業者の協力が不可欠である。

今後、不動産団体開催のセミナーや、居住支援協議会の場等を通じて、不動産事業者に対し、居住支援法人の活動事例や指定基準のポイントを紹介するなど、制度の理解を深めていただき、法人との更なる連携や、自らが法人の指定を受けていただけるよう、取り組んでいく。

 

【質問】

都営住宅の期限付き入居制度の周知について都は今後、ひとり親世帯を支援する居住支援法人などへの周知を図るほか、若い世代がアクセスしやすいSNSなどを活用した情報発信を強化するべきと考える。見解を求める。

【住宅政策本部長】

都営住宅の期限付き入居制度の周知についてであるが、子育て世帯への支援の一層の充実を図るため、期限付き入居制度の期限延長とともに、経済的に困窮するひとり親世帯を新たに対象とする見直しを行うこととした。

新たな制度について、若い世代に対し、より効果的な周知を図るため、窓口でのリーフレットの配布に加え、都や東京都住宅供給公社のホームページによる情報提供を行い、SNSによる発信と連動させて情報の拡散を図るなど、様々な媒体を活用して発信を強化する。

さらに、ひとり親世帯にも必要な情報が届くよう、新たに区市町村の子育て部門や、御指摘の居住支援法人を通じて情報提供に取り組むなど、期限付き入居制度の一層の周知を図っていく。

 

医療政策について

【質問】

不育症への支援について、本年第一回定例会で都議会公明党は、不育症の検査費・治療費の助成制度の創設を提案した。それに対し知事は、検査費の助成について年度内の実施を目指すと答弁した。一日も早く検査費用の助成を開始すべきと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

不育症への支援についてであるが、都では、平成24年度から、「不妊・不育ホットライン」において、専門の研修を受けたピアカウンセラーや医師などが、不育症に関する相談に対応しており、昨年度の相談実績は70件となっている。

今年度は、不育症のリスク因子を特定するための検査費用に対する助成を開始することとしている。この助成は、本年4月1日以降に検査を開始した方を対象とする予定であり、複数の専門家に意見を聴きながら、対象者や年齢、検査の種類等を検討している。

来年1月からの申請受付の開始を目指し、現在、実施医療機関の調査及び申請者情報を管理するためのシステム開発等を実施しており、事業の円滑な開始に向け、着実に準備を進めていく。

 

【質問】

都立特別支援学校における人工呼吸器のモデル事業について、人工呼吸器を看護師が操作することについては、都の内規で認めていない状況は一日も早く改善すべきだが、モデル事業の成果も踏まえ都の見解を伺う。加えて、来年度当初から、保護者付添いなしで専用車両乗車が可能となるよう準備を進めるべきだが、都の見解を伺う。

【教育長】

都立特別支援学校における人工呼吸器のモデル事業を踏まえた今後の展開についてであるが、都教育委員会は、対象の児童・生徒の安全な学校生活に向け、看護師・教員等の役割分担及び安全管理の方策など、これまでの検証結果を取りまとめ、各校に示した。

今後は、年度内にガイドラインを策定・周知し、看護師を校内における人工呼吸器管理の実施者とする規定改正を行い、対象の児童・生徒一人一人の状況に応じて、来年度から保護者の付添いなく学校生活を送ることができるよう、校内管理体制を整えていく。

また、通学車両への展開については、校内での保護者の付添いの必要がなくなった児童・生徒から乗車できるよう、来年度から車内の安全確保や緊急時対応等について検討し、準備を進めていく。

 

【質問】

胃ろうからの初期食の注入モデル事業について、都教育委員会では、医療的ケアが必要な児童・生徒のうち希望する者に対し、初期食の注入により給食を利用できるよう、今年度からモデル事業を開始した。このモデル事業の進捗状況に加えて、将来的にはどの学校でも実施できるようにすべきだが、併せて見解を伺う。

【教育長】

胃ろうからの初期食の注入モデル事業の進捗状況とモデル事業終了後の全校実施についてであるが、都教育委員会は、本年4月に医療関係者、保護者代表及び学校関係者等で構成する医療的ケア運営協議会に検討部会を設置し、5月には実施に当たり必要な検討項目を確認した。6月には水元小合学園及び八王子東特別支援学校をモデル校に指定し、現在、対象児童・生徒の状況把握や具体的な実施方法等について検討を行っている。今後、モデル校で、2学期中に初期食の注入の試行を安全に実施できるよう、着実に準備を進めていく。

また、モデル事業の成果や課題を検証した上で、厨房環境等も踏まえながら、まずは全ての肢体不自由特別支援学校での初期食の注入について検討を進めていく。

 

【質問】

大塚病院における女性医療について、今後も、女性医療の充実とともに更に利用しやすい環境を整える上では、専門的な診療へのつなぎ役として、紹介状によらなくても気軽に利用できるコンシェルジュ機能を、まずは女性医療の拠点である大塚病院で整備するべきと考えるが、見解を伺う。

【病院経営本部長】

大塚病院における女性医療についてであるが、現在の女性専用外来を、本年10月から女性生涯医療外来として再構築する。ここでは、女性医師による女性総合外来をはじめ、思春期成長外来や内視鏡外来など様々な専門外来が緊密に連携し、女性のライフステージに応じた幅広い疾患に対応する。また、看護師等による女性医療コンシェルジュを新たに導入し、受診に至らない段階から、若者や働く方なども含めた、様々なライフスタイルの女性の不安等に寄り添いながら相談に応じるとともに、患者の状況に応じた関係機関への橋渡しなど、ワンストップで切れ目なくサポートする。このような大塚病院の取組については、本年12月に女性特有の疾患や健康課題をテーマに開催する「Tokyoヘルスケアサポーター養成講座」などで広く周知していく。

 

Society5.0について

【質問】

技術革新により都民生活で実感できる利便性や豊かさについて、都においては、5GやAI、IoTやロボットといった技術革新の取組を通じて、都民一人一人が生活の中で実感できる利便性や豊かさを形として整えていくことが重要である。Society5.0の推進には知事がリーダーシップを発揮すべきと考えるが、見解を伺う。

【知事】

技術革新により都民生活で実感できる利便性や豊かさについてであるが、AIやビッグデータなどの第四次産業革命技術を活用する「Society5.0」の社会においては、新たなイノベーションが生まれ、東京の稼ぐ力の源泉になるとともに、都民のQOL向上にもつながると認識している。

そこで都は取組の第一歩として、交通渋滞の緩和などに資するMaaSや、更なる利便性向上を図るキャッシュレスなどの分野で社会実装の取組を進めている。

また、これまでインターネット網は通信キャリアが専ら整備してきたが、これからは 「電波の道は21世紀の基幹インフラである」との認識に立ち、都と民間が強力にタッグを組んで、まずは5Gネットワークの早期構築に取り組んでいく。

こうした取組により、例えば、学校でICT教材を活用した教育や、島しょ部や過疎地域での遠隔診療、災害時におけるドローンによる迅速な被災状況の収集などが実現可能となる。

今後とも私が先頭に立って、5G等の活用により都民生活を豊かにする取組を進めることで、「Society5.0」を実現し、誰一人取り残すことのない都市・東京をつくっていく。
※MaaS:複数の交通サービスを組み合わせ、アプリ1つで検索・予約・決済を行うことで交通手段の最適化を図るという概念。

 

【質問】

バリアフリー情報の発信について、鉄道駅や劇場・ホールなどの公共空間での詳細なバリアフリー情報やバリアフリールート情報も含めてわかりやすく発信し、高齢者や障害者、外国人などのあらゆる人が活き活きと東京で暮らし、過ごせる環境を創出するべきだと考えるが、見解を伺う。

【戦略政策情報推進本部長】

バリアフリー情報の発信についてであるが、様々なバリアフリー情報を収集し、誰もが利用できるようオープンデータ化することは、ダイバーシティの実現に大きく寄与する。

そのため、都では、ホテル客室の入口の幅や貸し出し備品の有無、民間施設も含めた「だれでもトイレ」の位置等の情報を、都が運営する「オープンデータカタログサイト」に掲載する。

さらに、東京で快適に過ごすための駅や劇場、公園等のバリアフリー情報についても発信を検討する。

これらの情報のオープン化により、民間企業等による新たなアプリやサービスの開発を促し、都民や海外からの旅行者等の利便性の向上を図ることで、あらゆる人が安心して活動しやすい環境の実現につなげていく。

 

ホームドアの整備について

【質問】

鉄道を通学手段とする特別支援学校の児童・生徒は、毎日、生命に及ぶ危機に晒されている。知事自ら未整備の大規模駅に対して推進を働き掛けるなど、ホームドア整備の更なる加速に向けて早急に対策を講じるべきと考える。知事の見解を求める。

【知事】

ホームドアの整備についてであるが、高齢者、障がいのある方々をはじめとして、誰もがいきいきと活躍できる社会を実現するためには、安心して快適に移動できる環境整備は不可欠である。

特に東京には、世界に類を見ないほどの高密度な鉄道ネットワークが形成されていることから、利用者の安全を確保する上で、ホームドアの整備は重要である。

整備に当たっては、扉の位置の異なる列車への対応など様々な課題があることから、都は補助制度を設け、事業者の取組を支援している。

これにより、来年度には都内における利用者10万人以上の駅のうち、JRでは5割を超える駅に、私鉄、地下鉄を含む全体では7割近くの駅にホームドアが設置される見込みであり、今後も都は事業者への支援を継続していく。

加えて、更なるホームドアの整備に向けて、駅周辺における特別支援学校などの立地状況を考慮した「優先整備の考え方」について今月末を目途に取りまとめ、利用者10万人未満の駅にも、補助の拡大を図っていく。

今後、こうした取組を通じて、鉄道事業者に対しホームドア整備のより一層の推進を働きかけていく。

 

建設業における働き方改革について

【質問】

工事契約に伴う提出書類の簡素化の取組について、現在、都に提出する書類が非常に多く、受注者の大きな負担となっているが、これを簡素化すれば負担軽減に大いに役立つ。都はこの際、入札から契約、完了・検査に至る全過程の中で、早急に全庁を通じた大幅な改善を図るべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】

建設業の働き方改革に向けた工事関係書類の簡素化についてであるが、工事関係書類の削減や簡素化に取り組むことは、建設業の生産性を向上させ、働き方改革を推進するために重要であり、私も出席した今年7月の東京都技術会議においても関係各局がその認識を共有した。

こうした生産性向上の取組は、「Society5.0」の理念に叶うものであり、今般打ち出した新たな都政改革にもつながるものである。

まずは年内に、削減・簡素化が可能な書類の候補リストを抽出し、その後、工事で検証を行うなど、全庁を挙げてスピード感をもって対応をすることで、建設業の働き方改革を進めていく。

 

【質問】

週休2日制の推進について、都は、労働単価のアップを急ぎ、より多くの工事において適用されるよう改善するべきであるが、見解を伺う。

【財務局長】

週休2日工事の推進についてであるが、都は、働き方改革における担い手確保の一環として、週休2日のモデル工事を平成27年度から順次試行しており、30年度は7局で実施している。

財務局では、平成28年度からモデル工事を開始し、30年10月以降は、週休2日に取り組む際に必要となる経費として、新たに労務費の補正を行い、実態を踏まえた工事費を積算している。

今後、モデル工事の受注者を対象にアンケート調査を行い、労務費補正の効果や現場管理上の課題等を把握した上で、これまで適用していない業種への拡大を検討するなど、取組を更に進めていく。

 

【質問】

受注者に対する都の対応の改善について、設計図書など発注時に都側から提供する情報精度の向上、仕様書に記載のない事項の指示などの時間外勤務を余儀なくする急な要求の自粛、受注者側からの協議で契約変更が実現されやすい環境の整備などに取り組んでいくべきであるが、見解を伺う。

【財務局長】

工事契約における受注者への対応についてであるが、働き方改革を推進していくためには、設計内容や施工上の課題などについて発注者と受注者が認識を共有し、円滑に工事を進めることが重要である。

このため、精度の高い設計図面や積算内容の数量表示などにより、工事の前提条件を明確にした適切な発注に努めてきた。

工事契約後に、発注図書と現場に差異があった場合は、必要に応じて設計変更などの措置を取ることとしているが、今後は、御指摘の点も踏まえ、受注者の時間外勤務への影響にも一層配慮するなど、更なる工事の円滑化に努め、働き方改革を推進していく。

 

【質問】

都営住宅工事に係る書類の削減等について、都発注工事の中でも、発注件数の多い都営住宅の建替工事や、東京都住宅供給公社が発注する修繕工事において、率先して関係書類の削減や簡素化を進め、建設工事の現場での女性の活躍を導く改革を推進すべきと考える。見解を求める。

【住宅政策本部長】

都営住宅工事に係る書類の削減等についてであるが、建設業の魅力向上に向けて、工事関係書類の削減等による生産性の向上や、女性や若手の活躍による新たな担い手育成など、働き方改革を進めることが重要である。

都営住宅の建替工事において、住宅政策本部で独自に定めている下請け関係書類等については、全庁的な取組と併せ、今年度内を目途に削減・簡素化を実施していく。

また、東京都住宅供給公社に委託している修繕工事についても、都の取組と並行して、公社が独自に定めている書類を含めた削減・簡素化を促していく。

さらに、工事の発注条件の見直しにより、専用の更衣室等、女性が働きやすい環境整備がなされた現場の拡大を図るなど、都営住宅工事における働き方改革を推進していく。

 

就労支援について

【質問】

就労支援における関係局との連携について、都は先月、「都民の就労を応援する条例の基本的な考え方」を公表し、就労を希望する全ての都民を支援する基本理念を示した。当然のことながら、実効性の担保が重要であり、そのためには都庁内が一丸となって取り組むべき。見解を求める。

【産業労働局長】

就労支援における関係局との連携についてであるが、就労を希望する都民の状況は多様であり、就労支援の実効性を高めるためには、福祉、医療、教育、住宅など都が実施する様々な施策と雇用就業施策を連携させて適切な対応を図っていく必要がある。

こうした観点を踏まえ、先般公表した「条例の基本的な考え方」では、就労促進に関する施策を推進するため計画を策定することとしている。

今後、この計画の策定や、計画に基づく施策を展開していく際には、新たに庁内の推進体制を構築し、緊密な連携を図りながら、全庁一丸となって都民の就労支援に取り組むことにより、実情に応じた効果的な支援につなげていく。

 

【質問】

就労に困難を抱える方への相談体制について、そのうえで、その推進に当たっては様々な分野にわたる相談が予想される。そのため、縦割りの相談対応ではなく、ワンストップの窓口を設置して、就労に困っている方が相談しやすい体制を構築するべきである。見解を求める。

【産業労働局長】

就労に困難を抱える方への相談体制についてであるが、就労支援における最初の入り口となる相談窓口は、様々な事情を抱えた求職者がアクセスしやすいことに加えて、求職者の実情を的確に受け止め、適切な支援につなげていく機能が求められている。

都はこれまでも、しごとセンターに総合相談窓口を設置し、多様な求職者の方の相談に対応してきたが、就労に困難を抱える方々を、一層きめ細かく支援するためには、相談の体制や機能の更なる強化が必要である。

このため、今後、様々な就労相談に専門的に対応できるよう、ワンストップの相談窓口として充実を図ることに加えて、多様な相談を適切な支援策につなげるための国や区市町村等とも連携した新たな仕組みづくりについて検討していく。

 

中小企業支援について

【質問】

中小企業の外国人材受入れへの支援について、都は、特定技能や高度人材などの外国人材を求める企業の多様なニーズに応えられるよう、支援を抜本的に強化していくべきと考える。見解を求める。

【産業労働局長】

中小企業への外国人材受入れ支援についてであるが、労働力人口の減少が見込まれる中で、中小企業が事業を継続し、発展させていくためには、外国人材を有効に活用し、経営力の強化を図っていくことも必要である。

都はこれまで、外国人材の採用を希望する中小企業に対し、採用ノウハウや、住まい等に関する情報の提供を行ってきたが、本年度から特定技能制度が開始されたことにより、今後、中小企業の外国人材の更なる活用が見込まれている。このため、中小企業への支援強化に向けて、これまでの採用やマッチングへの支援に加え、住まいや生活習慣等も含めた一元的な相談機能の整備、職場におけるコミュニケーションの円滑化への支援など、外国人材の採用から定着に至る、多様なニーズに対応した総合的な支援の仕組みを検討していく。

 

【質問】

中小企業の資金調達について、中小企業をファクタリングを装ったヤミ金融業者による被害から守る取組を進めるべき。まずは、被害の実態を把握したうえで中小企業に注意を喚起するとともに、ファクタリングなど新たな金融手法を活用した資金調達の多様化を進めるべきと考えるが、都の見解を伺う。
※ファクタリング:売掛債権を第三者に売却する融資方法

【産業労働局長】

中小企業の資金調達についてであるが、中小企業が、いわゆるヤミ金融業者による被害に遭うことなく、事業運営に欠かせない運転資金などを安心して調達できるようにすることは重要である。

そのため都は、ヤミ金融等に関する苦情や相談に電話や窓口で対応するとともに、国や関係団体と連携した街頭での啓発活動や各種広報媒体により注意喚起している。

今後は、ファクタリングを装ったヤミ金融業者による被害の事例収集に新たに取り組むとともに、集客力のあるイベントでのキャンペーンや都のホームページ等を通じて、こうした被害事例の周知を図っていく。

あわせて、売掛債権を活用した新たな仕組みについて検討するなど、中小企業の円滑な資金調達を着実に後押ししていく。

 

都市農業について

【質問】

都市農地の保全について、日野市での生産緑地の貸借による就農事例等を踏まえ、都は今後の都市農地の保全に取り組んでいく上で、農地の貸し手と借り手の情報を積極的に収集して、農地貸借のマッチングを進めるべきと考えるが見解を伺う。

【産業労働局長】

都市農地の保全に向けた取組についてであるが、都市農地の保全には、農業者に貸借等の新たな制度の活用を促すことで農地の流動化を促進し、新規就農や営農規模の拡大などにつなげていくことが重要である。

都は、今年度、農地の借り手と貸し手を繋げる専門員を、農地制度に高い知見を持つ東京都農業会議に配置するとともに、農業者への意向調査により、貸借が見込める農地の掘り起こしを行うなど、農地の貸借を推進している。

今後は、区市を超えた広域的な農地のマッチングを円滑に行えるよう、農業会議と各区市の農業委員会との農地情報の共有体制の強化を検討していく。

こうした取組により、都市農地を着実に保全し、持続可能な東京農業の実現を図っていく。

 

【質問】

農福連携の推進について、都は農地保全の観点からも、農業の新たな担い手の育成策として、積極的に農福連携を推進していくべきと考える。見解を求める。

【産業労働局長】

農福連携の推進に向けた取組についてであるが、農福連携は障害者の自信や生きがいを生み出し、社会参画を実現するとともに、農業の担い手確保にも繋がる重要な取組である。

今年度都は、福祉農園の開設に向けて、農業者と福祉法人等のマッチングや、障害者が担う農作業の選定、農地貸借の手続き等を支援する農福連携コーディネーターの派遣制度を創設した。加えて、福祉法人等の農業分野への更なる参入促進に向けて、現状や課題等についての調査・分析を実施している。

今後は調査結果を踏まえ、福祉農園開設後の経営面での支援等について検討していく。

こうした取組により、農福連携を一層促進し、東京の農地の保全に繋げていく。

 

福祉・安全施策について

【質問】

防犯対策について、防犯効果をより大きくしていくため、タクシーなどの旅客運送業者との連携を進めて、街の安全安心のための見守り活動を展開していくべきと考えるが、都の見解を伺う。

【都民安全推進本部長】

街の安全安心のための見守り活動における旅客運送業者との連携についてであるが、子供の安全確保については、地域ボランティアの活動が大きな力となっており、お住いの方だけではなく、事業者の御協力も極めて重要である。

特に、住民の方と直接、接する機会が多い事業者の方の、地域の見守り活動への御協力は、地域の安全を守るうえで大きな力となることが期待される。

現在、都は、事業者に業務を通じて子供や高齢者を見守っていただく「ながら見守り連携」事業、また東京2020大会に向けた「街の安全みまもり」事業において、幅広く御協力をお願いしている。

御指摘の趣旨を踏まえ、旅客運送事業者など、より多くの事業者に協力いただけるよう努めていく。

 

【質問】

自転車損害賠償保険の加入促進策について、今後は、加入状況の調査の実施と公表による都民への意識啓発など、加入促進策を積極的に展開していくべきと考えるが、見解を伺う。

【都民安全推進本部長】

自転車損害賠償保険の加入促進策についてであるが、都は今般、都の専門家会議、都議会での議論等を踏まえ、自転車損害賠償保険の加入義務化に向けた条例改正案を提出した。

来年4月1日の施行を予定しており、施行後は、自転車利用の際に保険未加入の場合、条例違反となるため、施行までの期間に都民に対し改正内容を周知する。

具体的には、加入促進用リーフレット、広報動画の新規作成や自転車安全利用教室での普及啓発、官民が連携した多種多様な保険商品の情報発信等に努めていく。

また、自転車の点検整備と併せて保険が付帯している自転車安全利用区市町村補助制度の利用を促進するとともに、今後は加入状況の調査も検討するなど、積極的に施策を展開していく。

 

【質問】

犯罪被害者等支援条例の検討状況等について、犯罪被害者等から意見聴取を行い、被害者に寄り添った条例の検討・支援事業の改善に活かすべき。加えて、被害者の多くが被害に伴い、深刻な経済的困窮に至っている。こうした点での検討は、どう進んでいるのか、知事の見解を求める。

【知事】

犯罪被害者等支援条例の検討状況等についてであるが、犯罪による被害者及びその御家族は、予期せぬ犯罪に巻き込まれ、理不尽な生活を送ることを余儀なくされている。

こうした被害者に寄り添う支援策を提供していくためには、まずは被害に苦しむ被害者の声に真摯に耳を傾けることが重要である。

このため、条例案の検討や支援計画に関する有識者懇談会には被害者の御遺族にも委員として就任いただき、当事者の立場から様々な御意見を頂いている。

また、被害者や被害者団体等を対象にした実態調査を実施し、被害者のおかれている状況や支援に係るニーズ等を的確に把握していく。

今後、実態調査の結果やパブリックコメントで寄せられた御意見等も踏まえながら、条例の策定やより効果的な支援策について幅広く検討を進めていく。

 

【質問】

犯罪被害者等支援に関する区市町村との連携・協力について、都は、区市町村の被害者支援担当者と連携・協力して、少しでも早く、かつ、十分な支援が行われる体制を整備する責任がある。見解を求める。

【総務局長】

犯罪被害者等支援に関する区市町村との連携・協力についてであるが、区市町村は、住民に最も身近な自治体として、日々の生活に密接に関連する多様な施策を実施しており、犯罪被害者等の支援を効果的に進める上で重要な役割を担っている。

こうした区市町村に対し、都では、区市町村連絡会の開催、担当者のスキルアップのための研修会の実施、窓口対応に関する助言などを行ってきた。

条例の制定を契機に、個別の対応事例の検討会や、各区市町村のニーズに応じた専門人材の育成のための研修を実施するなど、区市町村の取組がより被害者の方に寄り添った支援となるよう、都と区市町村のより緊密な連携・協力体制の構築に努めていく。

 

環境対策について

【質問】

プラスチックの高度なリサイクルについて、ボトルtoボトルに代表される高度なリサイクルの推進には、産・官・民が一体となった取組が必要であり、情報発信を含めて、都が積極的にイニシアチブを発揮するべきである。知事の見解を求める。

【知事】

プラスチックの高度なリサイクルについてであるが、先日のG20大阪サミットでも議題となったプラスチック問題は、私たちの世代で解決しなければならない喫緊の課題である。

本年5月、私は、U20メイヤーズサミットで、家庭等から排出される廃プラスチックの焼却量を、2030年までに4割削減する意欲的な目標を発表した。

その実現に向け、使い捨てプラスチックの大幅な削減を進めることと併せ、我が国の最先端技術を活用した高度なリサイクルを推進し、環境負荷を低減していくことが重要である。

とりわけペットボトルについては、飲料メーカーなどが主体となり、回収されたペットボトルから新たなペットボトルをつくる「ボトルtoボトル」のリサイクルの取組が開始されている。

今後、こうした企業による先進的な取組や、新たなビジネスモデルの創出を都として積極的に支援をしていく。

日本の誇る技術力を活かした、より高度なリサイクルを推進し、持続可能なプラスチック利用に向けた大きな流れを、東京から創り出していく。

 

【質問】

エコタウン事業について、都有地の活用だけでなく、民間の力を活用するPFIやPPPを、広域的に推進していく必要がある。都が中心となって推進を図るべきと考えるが、見解を求める。

【環境局長】

エコタウン事業についてであるが、都はこれまで、臨海部の都有地を活用したスーパーエコタウン事業により、民間事業者が主体となった施設の整備を進め、産業廃棄物の域内処理率や資源化率の向上を推進してきた。

新たな施設整備については、中長期的な再生資源の需給バランスや、事業者の参画意向、立地自治体や住民の理解が得られるかなどを総合的に勘案しながら、具体的な仕組みやあり方を検討していく必要がある。

都は現在、廃プラスチックの滞留や処理状況の実態を把握するための事業者ヒアリングを実施しており、そこで得られた知見も踏まえながら、民間のノウハウを活かした様々な手法も選択肢に入れ、業界団体と連携した検討を進めていく。

 

【質問】

廃プラスチック対策について、廃プラスチックの資源循環を進めるため、都は、効率的な受入れや運搬の方法などについて、関係者と早急に協議を開始するべきである。見解を求める。

【環境局長】

廃プラスチック対策についてであるが、中国をはじめとするアジア地域における輸入規制の強化に伴い、国内の廃プラスチックリサイクル市場において、処理費の上昇や、在庫の増加などの状況が生じている。

都は、最新の市場動向等を把握した上で、情報発信の強化や相談体制の構築を進めるとともに、業界団体等へのヒアリングを通じて、新たな資源循環ルートの確保に向けた諸課題の抽出を行っている。

今後、国内に滞留する廃プラスチックの適正なリサイクルの推進に向け、業界団体等と協議の場を設け、複数の事業者の連携による効率的な運搬方法など、さらなる検討を進めていく。

 

【質問】

エコツーリズム実施に向けた準備について、三宅島のエコツーリズムの実施にあたり、特に安全対策を万全にすべきと考えるが、今後の具体的な取組について、都の見解を求める。

【環境局長】

三宅島におけるエコツーリズムの実施に向けた準備についてであるが、雄山の火口周辺において安全な利用を図るため、万が一に備えて、噴火に遭遇した場合の対応等を定めるとともに、噴石に耐えられるよう屋根を強化した避難小屋を2か所に設置した。また、今年度、登山道に火口までの距離や避難小屋への経路を示した案内板等を設置する。

あわせて、自然に配慮した利用を図るため、立入制限区域や一日当たりの最大利用者数を40名とすること、植生回復のため利用期間を4月から11月までに限定すること等を利用ルールに定めるとともに、11月には都認定の自然ガイドを20人程度、養成・登録する。

こうした取組を進めることで、来年4月から、三宅村とともにエコツーリズムの本格運用を開始する。

 

【質問】

三宅島における東京都版エコツーリズムについて、都が認定する自然ガイドを養成する講習会を実施するにあたり、三宅島の自然情報を提供している村営のアカコッコ館を活用すべきであるが、見解を求める。

【環境局長】

村営施設を活用した自然ガイド養成についてであるが、三宅村の自然観察施設であるアカコッコ館では、活火山雄山のジオラマや、野鳥などの三宅島に生息する生き物のパネルを展示するとともに、周辺でバードウオッチングや自然観察会が開かれることなどから、自然ガイド養成のフィールドとして適している。

また、野鳥や植物等の専門的な知識を持つ人材が常駐していることから、こうした人材を講師とすることも可能である。

自然ガイドの養成にあたっては、このようなアカコッコ館を活用するなどして、火山島である三宅島の特性を理解し、自然に配慮して適切にエコツーリズムを推進できる人材を育成していく。

 

【質問】

三宅島の観光振興について、都は、雄山でのエコツーリズムを契機に、「生きた博物館」ともいうべき観光資源との相乗効果によって、島外からの観光客をさらに呼び込んでいくべきと考える。見解を求める。

【産業労働局長】

三宅島の観光振興についてであるが、三宅島への旅行者を誘致するためには、火山の噴火が生み出した島ならではの雄大な自然景観などを活かした観光振興を支援することが効果的である。

これまで都は、三宅島に火山の専門家等を派遣して、観光協会や地元のガイドとともに火山体験遊歩道や大路池などを巡る観光ルートを開発し、モニターツアーでの検証を経て、ウェブサイトで紹介するほか、ガイド方法など質の向上を図った。こうした取組などにより、観光協会が行うガイドツアーに、昨年度は600人を超える個人、団体客が参加した。

今後は、雄山でのエコツーリズムに加え、豊かな自然を体験できる新たなツアーの開発を検討するなど、更なる誘客を図っていく。