令和2年4月15日
都議会公明党 幹事長 東村邦浩
本日、新型コロナウイルス感染の拡大防止や経済対策などを盛り込んだ東京都緊急対策(第4弾)が発表され、そのうち6月までに着手すべき事項に関する令和2年度4月補正予算案が公表されました。
新型コロナウイルスの対策について都議会公明党は、これまで繰り返し都知事に緊急要望を重ね、今月10日にも補正予算の編成に向けて緊急提言を行ってきました。今回の補正予算には、都議会公明党の主張が随所に盛り込まれており、これらが早期に執行されるよう強く望むものです。
1 感染拡大を食い止めるためには、事業所の休業や営業時間の短縮などの取り組みが不可欠となっています。国の緊急事態宣言に基づく都の要請や協力に対し、都議会公明党は財政的な支援を行うよう求めてきましたが、飲食店も含め1事業所あたり50万円(2店舗以上有する場合は100万円)の「協力金」を創設したことを評価します。さらに休業対象からはずれたが、3密が懸念される理美容についても、自発的な休業を行った場合に支援を実施するよう要望します。
2 マスクや消毒液などの不足が依然として続いており、都議会公明党は医療機関・社会福祉施設・学校などに優先的に供給するよう迅速な対応を求めてきました。補正予算案には医療機関・社会福祉施設向けのサージカルマスク6400万枚の購入・配布や学校へのマスク・消毒用エタノールの配備・促進を進めるため、約50億円が盛り込まれており、早期の実施が望まれます。
3 感染が拡大する中で都議会公明党は、都民が迅速な検査・診察を受けられるようにする機能として、発熱がある人を直ちに診察する「発熱外来」の整備を強く求めてきました。補正予算案では、都立・公社病院の2病院において、発熱患者の導線を分けるための外来施設を整備するとされています。この発熱外来の整備を早急に行うとともに、こうした取り組みをさらに増やし、各地域に「発熱外来」を整備するよう要望します。
4 医療崩壊を防ぐため都議会公明党は、感染の軽症者を病院から移して経過観察する施設として、都内のホテルの活用を提案してきました。都がホテルの借り上げを進めていることを評価します。また、都議会公明党は、軽症者が急に重症化することがあるため、その兆候をいち早く察知できるパルスオキシメーター(血中酸素飽和度と呼吸数をモニタリングする機器)のホテルへの配備を求めましたが、今回の補正予算案に盛り込またことを評価するとともに、適切な活用を要望します。
5 感染拡大は経済活動に大きな影響を及ぼしており、都の緊急融資には予想を超える申し込みが継続して寄せられています。都議会公明党は、融資のさらなる拡大とともに、一層の支援のため無利子融資の創設を求めてきました。補正予算では保証料補助・実質無利子による融資を実施するとしています。従業員への無利子融資も拡大するとされており、ともに手続きの簡素化や受付態勢の拡充を図り、迅速に融資が実行されるよう求めます。
6 都議会公明党は、収入が減少しているアーティスト等への支援を求めてきましたが、これを受けて補正予算案には、作品をWeb上に掲載・発信する機会を設け、出演料を支給する経費が盛り込まれています。文化芸術活動に対する支援はさらに拡充することが必要であり、都の対応を強く要望します。
7 東京のデジタルトランスフォーメーションを加速する取り組みとして、オンラインによる診療や医療相談の環境整備、さらにテレワークの活用を促進する取り組みも補正予算に反映されています。これらは現場において直ちに使えるようにすることが必要であり、補助の決定を待たずに環境整備を進めていけるよう柔軟な対応を要望します。