新型コロナ対策の第三回定例会補正予算に関する緊急要望

新規陽性者数はこのところ7日間平均では減少傾向を示しているが、依然高い水準で推移している。特に重症化リスクの高い高齢世代は施設での感染対策が急務となっている。入院患者数も高い水準を示しており、医療体制の強化は引き続き強力な取り組みが求められる。
 
また、経済活動へのダメージは大きく、昨今では製造業などの資金繰り対策が課題となっている。感染収束が見通せないなかで、都民生活への影響も長期化することは避けられず、さらなる支援は不可欠の状況になっている。

これらを踏まえ、都は新たな補正予算を早急に編成し、下記の必要な対策を早期に実施すべきと考える。

<医療体制の強化>
① 重症化リスクの高い高齢者施設や障害者支援施設等での感染拡大を防ぐため、施設の職員や利用者に対する定期的な PCR 検査を早期に実施すること。

② PCR 検査により陽性者が見つかった高齢者施設や障害者支援施設等については、施設の運営に支障が出ないよう、区市町村と連携して支援を行うこと。

③ 在宅で介護している人が感染して病院や療養施設に入ることになった場合に、要援護者を一時的に受け入れる福祉施設、ホテルなどの体制を構築すること。

④ 民間も含めPCR検査機関の体制をさらに強化すること。また、各地域に設置されているPCRセンターの運営支援を強化すること。

⑤ 医療機関における患者受け入れ病床確保への支援を強化するとともに、重症患者のための人工呼吸器やエクモなどの機器導入や外来などの診療体制を支援すること。

⑥ 都内保健所の体制をさらに支援すること。また、陽性患者の搬送については民間事業者への委託なども積極的に活用し、保健所業務の負担を軽減すること。

⑦ 宿泊療養者・自宅療養者の実態を把握し、宿泊療養・自宅療養の基準を新たに定めること。

⑧ 仮称・東京版CDCの具体的な運用を早期に実施すること。

⑨ 中等症患者の増加に対応するための新型コロナ専用病院のさらなる拡充については、都立病院・公社病院の活用を行うこと。

<経済活動や都民生活への支援>
① 中小企業への経営支援として利用が増えている無利子・保証料補助の制度融資を大幅に拡充するとともに、受付期間を新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまで行うこと。

② 中小企業の事業戦略拡大、物産品販売、人材育成などの取り組みに、感染拡大の状況下でも有効なオンライン環境を十分活用できるよう支援すること。

③ 特に甚大な影響を受けている観光事業者に対する支援を強化すること。

④ 感染防止ガイドラインに沿った対策を進める店舗等の事業者を支援するとともに、対策の有無のチェック体制を強化すること。

⑤ 普及が進んでいるテレワークについて、ホテル利用も行われている現状なども踏まえた支援の仕組みを構築すること。併せてセキュリティ対策も進めること。

⑥ 感染拡大の影響により離職を余儀なくされた人や内定を取り消された学生に対する再就職支援の体制を整備すること。

⑦ 生活のセーフティネットとして利用が増加している生活福祉資金貸付事業の拡充を図ること。

<その他>
都立高校、特別支援学校、小中学校でのオンライン教育に不可欠な情報機器や教材コンテンツの拡充、家庭の通信環境確保を進めること。

以上


令和2年8月31日

本日16:45、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。

新規陽性者数は、依然高い水準で推移しており、特に重症化リスクの高い高齢世代は施設での感染対策が急務となっているほか、入院患者数も高い水準を示しており、医療体制の強化は引き続き強力な取り組みが求められています。また、経済活動へのダメージも大きく、昨今では製造業などの資金繰り対策が課題となっており、さらなる支援は不可欠の状況になっています。

よって、これらを踏まえ、都は新たな補正予算を早急に編成し、必要な対策を早期に実施すべきと考え、別紙の通り、要望しました。

席上、小池知事より「医療体制と経済活動の二大テーマのご要望を参考にして、その実効性が上がるように臨んでいきます。」とのコメントがありました。

なお、要望は、東村邦浩幹事長、高倉良生政調会長、大松あきら、けいの信一、うすい浩一の各都議が行いました。

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