令和5年1月27日
都議会公明党 幹事長 東村邦浩
1.本日、令和5年度東京都予算案が発表されました。子供たちへの投資、環境貢献、防災機能の強化など、持続可能で美しい地球を未来に残す取組に重点的に予算配分したことなどにより、一般会計の予算規模は、前年度に比べて2,400億円の増と、過去最大の8兆410億円となっています。
このうち、チルドレンファースト社会の実現に向けた予算の総額は、前年度から2,000億円程度の増となる約1.6兆円となっており、わが党が一貫して求めてきた子育て支援の充実が図られていることを評価するものです。
また、未来への投資に向けた施策の財源として、基金を積極的に活用する一方、事業評価による見直しで過去最高となる1,141億円の財源を新たに確保したほか、都債の発行抑制を継続することで、都債残高を着実に減少させるなど、中長期の視点からの財政運営にも配慮したバランスの良い予算案となっています。
今後は、リーマンショック時などのような急激な景気変動にも耐えられる財政力の備えを目指し、更なる基金の積み立てなどの努力の一層の強化を求めるものです。
2.具体的な施策について、子育て支援では、都議会公明党が一昨年の都議選の選挙公約で掲げた「チャレンジ8」のうち、第2子の保育料無償化について、都独自の支援策として実施することとしており、わが党の強い要請を踏まえた対応を高く評価します。
加えて、「チャレンジ8」の一つである高校生世代までの医療費の無償化についても、必要な予算を積んでおり着実な実施を求めます。
さらに、親の就労の有無にかかわらず選択可能な、非認知能力の育成に役立つ集団保育の取組についても、わが党の主張に沿った予算が計上されており評価いたします。
また、国の「出産・子育て応援交付金」を活用しつつ、「東京都出産・子育て応援事業」による経済的支援と「とうきょうママパパ応援事業」による相談支援とを連動させることで、子育て家庭への切れ目ない支援を行うこととしており、対応を評価します。
3.私学振興に向けては、わが党の緊急要望を踏まえ、私立中学校等に通う生徒の保護者の授業料負担を軽減するため、公立高校での無償化基準を踏まえた年収約910万円未満の世帯を対象に、年額10万円を支給することとしています。私立学校及び保護者の団体からも、歴史的な転換と喜びの声が届いており、高く評価するものです。
4.重粒子線治療の導入については、わが党の度重なる要望を踏まえ、粒子線治療施設に係る整備計画の策定に関する費用が予算化されています。がん治療と仕事の両立ができる環境の整備に向けて、より廉価で必要となる施設の都内複数個所の設置にもつながる選択肢の検討も含めて、対応の進展を強く求めるものです。
5.都民の安全・安心を守る取組では、激甚化・頻発化する風水害に備え、仙川第一調節池(仮称)の新規事業化を行うほか、大地震の発生に備え、昭和56年から平成12年の間に新耐震基準で建てられた木造住宅について、新たに耐震改修の補助対象に追加するなど、防災・減災に向けた取り組みを強化しており、わが党の要請を踏まえた対応を評価します。
6.帯状疱疹ワクチン接種への助成については、帯状疱疹ワクチンの任意予防接種に係る費用を区市町村を通じて補助することで、個人負担の軽減を図ることとしており、わが党の主張を踏まえた対応を評価します。帯状疱疹の予防や治療に関する情報発信を徹底するよう改めて強く求めます。
7.多摩・島しょ地域の発展に向けては、市町村総合交付金の増額が図られており、市町村の財政基盤強化の観点からその対応を評価するものであります。
8.このように、令和5年度予算案には、わが党のこれまでの政策提言や要望が幅広い分野で反映されています。都議会公明党は、今後の予算審議等を通じ、「チャレンジ8」で掲げた政策をはじめとして、都民や事業者の暮らしに寄り添った政策の実現に全力で取り組んで参ります。