公明党都政レポートとは、都議会公明党の活動を定期的に報告するサイトです。




まつば多美子議員の予算特別委員会でのしめくくり総括質疑

新型コロナウイルス感染症の東京2020大会への影響について

【質問】

新型コロナウイルス感染拡大が都民生活に大きな影響を与えている中で、オリパラ大会の開催か延期かという事態に対しても、影響を最小限に抑える取組が必要と考える。現在の知事の見解を求める。

【知事】

都内では、現時点で新型コロナウイルスの感染者が急増する状況には至っていないものの、オーバーシュートが発生するか否かの重要な分かれ道であり、都は、感染拡大を食い止め、都民生活への影響をできる限り緩和するため、全庁を挙げて取り組んでいる。

こうした都と都民の一丸となった取組については、IOC、IPC、組織委員会、国、WHO等と、大会開催に向けた情報交換の場を通じて共有している。

一方、海外での感染が急速に深刻化している中、安全で安心な大会の実現という、開催都市としての責務を果たすため、様々な案を検討することが求められている。

このため、都は、現行のスケジュールで大会を開催する場合の条件や必要となる対応、大会を延期する場合の課題やコストなどについて都民生活への影響も含め、具体的に検討し、国や組織委員会など関係機関と十分調整を行う。その上で、組織委員会とともにIOCと協議を行っていく。

新型コロナウイルスの感染状況が、世界規模で日々刻々と変化する中、大会の成功に向けて全力を尽くしていく。

 

財政について

【質問】

仮に、現在の税財政制度の下で、リーマンショック級の景気下振れ局面に入った場合、都財政への影響はどうなるか、伺う。

【財務局長】

都の歳入の根幹を成す都税収入は、法人二税の占める割合が高く、景気の動向に大きく左右されることから、今後、仮にリーマンショック級の景気後退が発生した場合、都財政は相当程度の税収減に直面することが想定される。

また、昨年末に発表した「財政収支の長期推計」では中長期的に見た都財政は決して楽観視できるものではない、との結果が示されている。

こうした状況を踏まえると、事業評価の取組の更なる深化をはじめとする施策の不断の見直しなどにより、都財政の足場をしっかりと固め、筋肉質なものとしていくことが重要であると認識している。

 

【質問】

新型コロナウイルス感染症に伴う景気の先行き不安、更にはオリパラ大会の開催の延期を含めた課題など、都財政を取り巻く環境は予断を許さない。税収減という大きなリスクも視野に入れた財政運営が必要となるが、今後の財政運営について、知事の見解を伺う。

【知事】

本格的な少子高齢・人口減少社会の到来や、不透明さを増す世界経済の動向など、都財政を取り巻く状況は大きく変化している。

こうした中、新型コロナウイルス感染症については、東京2020大会への影響を注視していくとともに、都内経済に深刻な影響をもたらしていることを踏まえ今後の税収減のリスクを十分に想定しておくことも必要である。

都には、この見えない敵の脅威から、都民を守り、都内経済への影響を最小限のものとするための喫緊の更なる対策が求められている。さらに、「未来の東京」戦略ビジョンに描いた理想の姿の実現に向け、東京の「稼ぐ力」を更に強化し、将来に渡り成長を生み続ける成熟都市として進化させていくための戦略的な施策展開も必要である。

そのため、財政の健全性にも配慮しながら、委員のお話にもあった財政調整基金をはじめとする基金や、都債の発行余力など、これまで培ってきた都財政の対応力を最大限に活用し直面する課題に、十分な手立てを講じつつ戦略的な財政運営を行っていく。

 

新型コロナウイルス感染症対策について

【質問】

今後、民間検査機関とも連携し、患者が増えた際にも、必要とする方が検査を受けられるようにするべきと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

新型コロナウイルスの検査に民間の検査機関が活用可能となったことを受け、都は、感染症指定医療機関、新型コロナ外来を設置する医療機関、医師会、保健所、日本衛生検査所協会等で構成する新型コロナウイルス検査体制部会を新たに設置し、3月19日に、第1回会議を開催した。

今後、各検査機関の検査実施体制や検査可能件数などの情報共有、検査に係る調整方法等について協議を進め、検査能力の効率的な活用を図り、必要な方に確実に検査を実施する体制を確保していく。

また、更に検査需要が増大した場合に備え、衛生検査所協会を通じて、各検査機関に対し、都内の医療機関の検査需要に可能な限り応えていただけるよう、働きかけていく。

 

【質問】

首都東京において、数千人規模で入院が必要となる新型コロナウイルスの感染者が発生した場合、病院の陰圧室や呼吸機器、そして医師、看護師などの医療従事者の確保など、十分な医療体制がとられているのか、知事の見解を伺う。

【知事】

都内では、現時点で、感染者が急増する状況には至っていないものの、爆発的な感染拡大を防ぐための重要な局面であり、感染者の増加を可能な限り抑制するための取組を引き続き継続することとした。

一方で、患者数が増加する事態に備え、民間医療機関の御協力も頂きながら、都としてできる限りの医療提供体制を整えていくことが必要と考えている。

入院医療体制については、感染拡大を見据え、患者の重症度に応じて病床を確保していくこととしており、通常診療や救急医療体制を維持しながら、重篤や重症な方向けには、最大700床程度、中等症の方向けには、3,300床程度の病床を、段階的に確保していく。

また、多くの患者が発生した場合に、受入・搬送が円滑に進むよう、各医療機関の病床や人工呼吸器等の稼働状況などを把握した上で、受入医療機関の調整を行うことが必要となる。

そのため、集中治療、救急医療、感染症医療の専門家や災害医療コーディネーター等からなる調整本部を新たに設置する。

今後の感染状況も踏まえ、医療関係者から一層の協力を得ながら、必要な医療を適切に提供するための体制整備に全力を尽くしていく。

 

【質問】

都として早急にマスクを調達した上で、医療機関や区市町村等に対して、迅速に提供していくことはもちろん、きめ細かな情報提供を行っていくべきと考えるが、見解を伺う。

【総務局長】

都はこれまで、子供関連施設等住民に身近な行政を担っている区市町村に対し、緊急対応として都職員が業務用に備蓄するマスクのうち20万枚を提供した。

また、先般公表した緊急対応策第三弾に、新たにマスクを約350万枚調達することを盛り込み、医療機関や社会福祉施設等に順次配布している。さらに、国内外から都に対し寄付されたマスク等も活用していく。

現在、都においてもマスクの確実な調達は困難な状況にあるが、今後、区市町村と必要となる枚数や用途等について情報交換をきめ細かく行うとともに、各局の使用分とあわせて総務局が一括購入するなどの工夫を凝らすことにより、マスクの迅速な確保に取り組み、現場を抱える区市町村等への提供に努めていく。

 

【質問】

今後、都はコロナウイルス感染症対策において、近隣自治体との広域連携をどのように進めていくべきと考えるか、見解を伺う。

【知事】

都はこれまで広域的な行政課題に積極的に対応するため、環境問題や防災対策など、近隣自治体と連携を図りながら、効果的な対策を講じてきた。

今回の新型コロナウイルス感染症への対応は「見えない敵」との闘いであり、各地域に感染が広がりを見せている状況を踏まえると、東京だけでなく、近隣自治体の住民や企業等の協力なくしては、この難局を乗り切ることは難しい。

昨日発表した「都としての新たな対応方針」では、感染の発生しやすい3条件が重なる場所を避ける行動や、大規模イベント等の自粛、テレワーク・時差勤務等の実施など、都民や企業に協力を呼びかけた。

今後は、例えば隣接する県の知事と共に住民や企業等に対して協力を呼びかける「共同メッセージ」を発するなど、実効性ある対策を講じていきたい。

こうした取組にとどまらず、九都県市首脳会議などの場も活用して、近隣自治体間の広域連携を強力に推進し、都民の安全・安心を確保していきたい。

 

【質問】

3月12日に公表した、都の緊急対応策では、フリーランスの事業活動を支える観点から新たな支援策を打ち出したが、その具体的な取組について伺う。

【産業労働局長】

都では、事業基盤が弱いフリーランスの方々を含む事業主の事業活動を支えるため、3月17日に「特別相談窓口」を設置し、支援を強化した。

相談窓口では、個人事業主としての開業の届出の有無にかかわらず、資金繰りや経営面での課題に対して、国の制度や都の支援策を紹介するなど個別に相談に対応している。さらに、発注者との契約上のトラブル等、専門家の支援が必要なケースについては、弁護士等の専門の相談員が解決に向けてサポートを行っていく。

 

【質問】

国は新型コロナウイルス感染症の影響で収入減少があった方に生活福祉資金貸付制度の特例を設け緊急貸付を実施することとした。特例制度の内容を伺うとともに、収入減少で困っている方が制度を活用できるよう十分に周知を図り丁寧に対応すべきと考えるが所見を伺う。

【福祉保健局長】

国は、新型コロナウイルス感染症の影響で休業等により収入の減少があった世帯を対象に、個人向けの緊急小口資金の貸付けについて、上限を20万円とし、据置期間や償還期限を延長する特例措置を設けることとした。

また、収入の減少や失業等により生活に困窮した場合には、個人向けの総合支援資金を単身で月15万円、2人以上世帯で月20万円を上限に3か月の範囲内で貸し付け、据置期間を延長する等の措置を講じる。

明日の受付開始に向け、実施主体の東京都社会福祉協議会等と連携し、先週からホームページでの広報を始めており、今後、区市町村の窓口、特別相談窓口を設置する産業労働局やハローワークなどを通じて制度を分かりやすく説明したリーフレットを配布し、必要な方に情報が行き届くよう積極的に周知していく。

 

【質問】

今般のコロナウイルス感染の影響により、就労に困難を抱える方はより厳しい状況に置かれることも予想され、都は、今のこうした時期にこそ支援体制を充実し就労につなげるべきと考えるが、都の所見を伺う。

【産業労働局長】

都は来年度、しごとセンターの相談窓口等の機能を拡充し、就労に困難を抱え、きめ細かな対応が必要とされる方々に、その実情に応じた支援を行っていく。

具体的には、専門のスタッフによりカウンセリングを実施し、一人ひとりの状況や希望を踏まえて、支援計画を作成する。この計画に基づき、セミナーや職場体験等によるスキルアップを図っていく。

企業とのマッチングにおいては、希望や事情に合った働き方ができるよう、求人企業の掘り起こしや企業との採用条件の調整を行う。さらに、職場定着に向けて職員が企業を訪問し、企業と本人双方に助言するなど、丁寧にフォローしていく。

生活面や医療面のサポートを行う他の機関とも連携し一層の支援の充実を図っていく。

 

【質問】

都主催イベントの中止等に伴うフリーランスの支援について、都主催イベントとして、都が事業者等へ助成金を支払っている場合にはどのように対応するのか。特に、収入が大幅に減少するフリーランスへの支援が必要と考えるが、都としての見解を伺う。

【政策企画局長】

都がイベント事業者等へ助成金を支払っている都主催イベントが中止になった場合、都は、原則として助成対象経費について、準備に要した経費などを含め、出来高等を踏まえ、内容を精査した上で、一定割合をイベント事業者等へ支払うこととしている。

その際、フリーランスは、事業基盤が弱く、収入の減少が生活の悪化に直結しやすいことから、都としては、先ほど述べた原則にのっとり、イベント事業者等に助成金を支払うとともに、イベント事業者等がフリーランスに対して必要な費用負担をするよう、イベント事業者等に要請していく。

 

【質問】

感染予防の一斉休校により、医療的ケア児の御家庭の支援が必要である。重症心身障害児(者)等在宅レスパイト事業は、年間24回までしか使うことができない。現在の年間24回までを、年間何時間までに変えるなど、柔軟な対応を図るべきだが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

お話しの「重症心身障害児(者)等在宅レスパイト事業」は、重症心身障害児者や医療的ケア児の家族の休養を目的に、看護師が自宅を訪問し、家族に代わって一定時間のケアを行うもので、都は区市町村を包括補助で支援しており、現在、21区6市が医療的ケア児を対象に事業を実施している。

本事業は、1回当たり2時間から4時間まで30分単位での利用が可能で、利用回数の上限は、1か月当たりでは4回、1年間では24回としているが、今般の学校の臨時休業など新型コロナウイルス感染症対策の動向や、ケアを行う訪問看護ステーションの状況、区市町村の意向等も踏まえ、柔軟な対応を検討していく。

 

【質問】

公立小・中・高・特別支援学校や私立学校が実施する修学旅行においてキャンセル料が生じた場合、何か支援策を講じていくべきと考えるが、見解を伺う。

【教育長】

国は、公立学校や私立学校が実施する修学旅行について、中止ではなく延期とすることや、既に中止とした場合においても新型コロナウイルスの終息後に、改めて実施することを検討する等の配慮をお願いしたいとの考えを示している。

都としては、新型コロナウイルス感染症緊急対応策(第三弾)の中で、修学旅行の中止に伴う、保護者の負担への財政支援策を確実に講じるよう、国へ要望した。

現在、国は、修学旅行の対応状況等の全国調査を実施中であり、その結果を踏まえ、キャンセル料等の対応を検討していくとしており、その動向を注視していく。

 

【質問】

今後、公立学校における洗面設備への自動水栓導入の必要性について検討するとともに、学校における感染症対策を徹底すべきと考えるが、見解を伺う。

【教育長】

都立学校においては、改築や大規模改修等を行った際に、学校の要望を踏まえ、トイレや保健室等の洗面器に自動水栓を整備している。今後とも、施設改修に当たり、障害のある児童・生徒への配慮や学習活動上の使い勝手などの視点から検討を行い、自動水栓の設置を進めていく。

また、小・中学校については、安全で衛生的な学習環境づくりに係る学校の実践例を、区市町村教育委員会に提供していく。

現在、都教育委員会は、新型コロナウイルス感染症対策の中で手洗いの励行などの予防策を徹底しており、引き続き子供たちの安全・安心を守っていく。

 

児童相談所の一時保護について

【質問】

東京都の一時保護所の平均入所率は平成26年度から平成30年度まで100パーセントを超えており、平成30年度は114.9パーセントになっている。児童相談所の一時保護は、年々増えてきているが、まず、その要因について伺う。

【福祉保健局長】

都の児童相談所における児童虐待対応件数は、近年増加しており、平成28年度は12,494件、平成30年度は16,967件となっている。

その通告の経路を見ると、特に警察からのものが多く、平成28年度は4,713件、平成30年度は6,975件となっており、全体の41.1パーセントを占めている。

こうした中、一時保護所への新規入所も年々増加しており、平成28年度は2,067件、平成30年度は2,141件となっている。

そのうち、警察からの通告による入所は、平成30年度は全体の61.2パーセント、1,311件であり、その主な内訳は、虐待が55.5パーセント、非行・ぐ犯が36.6パーセントとなっている。

 

【質問】

非行・ぐ犯に絡むような案件は、本来警察署の少年センター等で対応することが妥当だと考える。また、警察が関与する案件のうち、重篤でなければ、区市町村が対応することも考えられるが、なぜ、児童相談所に通告され、一時保護所に預けられるのか、見解を伺う。

【福祉保健局長】

児童福祉法では、要保護児童の通告は、発見者が市町村、福祉事務所及び児童相談所のいずれかの機関に行うこととされているが、警察からの通告は、少年警察活動規則により児童相談所に限定されている。

そのため、全国児童相談所長会は、平成25年から毎年、国に対し、警察の通告先に、子供家庭相談の第一義的窓口である区市町村を加えるよう、規則改正を要望している。

都は、今年度、児童相談所と子供家庭支援センターの虐待対応における連絡調整に係るルールを改正し、児童相談所が通告を受けたもののうち、重篤度が高くないと考えられる事案や地域の支援の活用が効果的な事案は区市町村に送致することとしている。

 

【質問】

現在、国に対して規則改正が求められていることは分かった。その上で、やはり、一時保護所を増やしていくことが必要であるが、令和2年度以降の取組について伺う。

【福祉保健局長】

都はこれまで、一時保護需要の増加に対応するため、一時保護所の入所定員を拡大しており、今年度は、八王子児童相談所及び足立児童相談所の定員を合わせて24名拡大し、総定員を237名とした。

来年度は、世田谷区、江戸川区及び荒川区が児童相談所を設置するが、その一時保護所の定員は、合わせて71名である。都と区の児童相談所では、定員超過により適切な支援の確保が困難な場合や、非行児童を分散して保護する必要がある場合等に、それぞれの一時保護所を相互に利用することとしている。

また、令和3年度には、児童相談センターにおいて16名の定員拡大を予定しており、今後、一時保護需要や特別区の児童相談所の状況等を踏まえ、必要な定員を確保していく。

 

【質問】

子供を虐待から守るためには、一時保護所の定員を一層拡充するとともに、都として児童相談所の体制強化に更に積極的に取り組むべきと考えるが、知事の決意を伺う。

【知事】

都はこれまで、深刻化する児童虐待に、迅速かつ的確に対応するため、児童福祉司や児童心理司の増員、人材育成等を担う専門課長の配置、虐待対策班の設置、一時保護所の定員拡充など、児童相談所の体制強化に取り組んできた。

来年度は、児童福祉司や児童心理司等を更に増員するほか、一時保護所の職員を増員し、夜間の見守り体制の強化と、児童の心理ケアの充実を図る。

また、児童相談に係る情報を迅速に共有するため、テレビ会議システムを都の全ての児童相談所に整備する。

さらに、大学研究者と連携し、虐待のリスクを予測する情報システムの構築に向けた取組も開始する。

一時保護所の拡充については、先ほど、局長から申し上げた児童相談センターの定員拡大や、特別区が設置する一時保護所との連携のほか、新宿区からの提案に応じて、今後、区が設置する施設を借り上げ、都の一時保護所として活用することも検討している。

こうした取組を推進し、ハード、ソフトの両面から、児童相談所の体制を一層強化していく。

 

多胎児支援について

【質問】

多胎児家庭サポーター事業については、家事・育児支援に加え、お子さんと部屋を離れて睡眠をとることも可能とするよう、親の睡眠の確保・一時休息にも利用できるようにすべきと考える。移動経費補助と併せて事業の具体的内容とともに見解を求める。

【福祉保健局長】

都が来年度から実施する多胎児家庭サポーター事業は、3歳未満の多胎児を育てる家庭を対象に、家事や育児、外出時の補助を行うサポーターを派遣する区市町村を支援するものである。サポーターの年間利用時間は、多胎児の年齢に応じ、1歳未満は240時間、1歳以上2歳未満は180時間、2歳以上3歳未満は120時間までとしており、お話しのように母親の休息のための利用についても本事業の対象としていく考えである。

また、移動経費補助は、3歳未満の多胎児を育てる家庭が、予防接種や乳幼児健診などの母子保健事業を利用する際のタクシー代等を補助する区市町村を支援するもので、一世帯当たり年間2万4千円を上限としている。実施に当たっては、多胎児家庭が外出せずに補助申請できるよう、区市町村に申請方法の工夫を求めていく。

 

【質問】

多胎ピアサポート事業については、経験者により多胎児家庭を支援することは大事であるが、該当者がいない場合などや専門家や支援団体などがサポートすることも有効であると考える。また、産前からサポートを受けられるようにすべきだが、事業内容と所見を伺う。

【福祉保健局長】

多胎児を産み育てる方の中には、不安感や孤立感を感じ、同じような経験のある他の保護者との情報交換や交流を求める声も多く、妊娠中や子育て中に、仲間づくりの機会を設けることは重要な支援の1つである。

また、多胎児特有の授乳方法や2人以上に同時に進めることとなる離乳食等に関する助言、多胎児の発達や育児に関する相談など、専門職による対応も必要である。

都は来年度、妊娠中も含めた多胎児家庭を対象に、多胎ならではの悩みを抱える保護者同士の交流会や、保健師、助産師、栄養士等の専門職や子育て支援団体と連携し、カウンセリングなどの相談支援及び訪問相談等を行う区市町村への支援を開始する。

 

トイレの洋式化について

【質問】

都内公立学校について、この目標を掲げた平成29年度当初と比べた、洋式化率の伸びはどのような状況か、また、計画の最終年度である令和2年度はどのように取り組んでいくのか伺う。

【教育長】

平成31年4月1日時点のトイレの洋式化率は、都立学校においては、69.3パーセントであり、2年前から13.9ポイント上昇した。また、区市町村立小・中学校においては、65.5パーセントであり、2年前から8.3ポイント上昇している。

都立学校については、令和2年度予算において、今年度の工事予定件数を89件上回る356件の工事を予定しており、さらにスピード感をもって、トイレの洋式化を推進していく。

小・中学校については、説明会等を活用して、引き続き区市町村の取組を促し、トイレの洋式化に向けた財政的支援を行っていく。

 

子育て支援について

【質問】

知事は、先月、新宿せいが子ども園を視察されたが、感想を伺う。

【知事】

先日、私は、乳幼児期からの集団保育により子供同士が自然に交わることで、健全な発育に導く取組を行っている認定こども園を見学した。

この園では、年齢ごとに部屋を区切らず、子供たちが、自分の興味や関心、個々の発達段階に応じて遊びを選択し、一緒になっていきいきと過ごしていた。

また、保育者は、子供たち一人ひとりの成長を把握し、時には見守り、援助が必要な時は手を差し伸べることにより、子供の主体性を育む保育を実践しているなどの話をお伺いし、大変有意義な視察であった。

今後も、幼児教育・保育を実践されている皆様の、様々な御意見を伺いながら、子供がそれぞれの個性や能力を存分に生かして、自ら伸び、育つ東京の実現を目指していく。

 

【質問】

「『未来の東京』戦略ビジョン」について、少子化からの脱却という目指す姿の実現に向けて、従来の枠組みを超えた新たな会議体のもとで、子供の目線に立って、子供の笑顔をどのように育んでいくかという視点から、子供の輝ける未来について、幅広く議論を進めていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】

私は、東京が持続的な発展を続けていく上で、最も重要なのは、時代を切り拓く「人」を育てることだと確信している

未来を担う子供への投資に本気で取り組み、世界に通用する「人」を育成し、子供や子育てを社会全体で支える。

このため「『未来の東京』戦略ビジョン」では、戦略の核の1つに「子供・Children」を据え、子供を大切にすることを最優先とする「チルドレンファーストの社会」の構築、「安心して子育てができる環境」の整備、一人ひとりの個性や能力に応じた「最適な学びの提供」などに、取り組んでいく。

その際、子供の笑顔のために真に求められるものは何かについて、保育や教育などの垣根を越えた議論を進めることや、子供の意見を聞き、それを施策に反映していくといった新たなアプローチが重要である。

そのため、外部有識者や、保育や教育の現場に携わるNPOなど、幅広い方々に参画していただき、子供の未来について議論するための新たな会議体を、来年度、立ち上げていく。

お話の集団保育のような、2040年代を見据えた内容も取り上げ、子供が笑顔でいきいきと活躍できる東京の実現に向け、議論を進めていく。

 

動物との共生社会について

【質問】

昨年の第3回定例会の我が党の質問に対し、地域における動物の相談支援に取り組むボランティアへの支援を実施するとの答弁があったが、具体的な取組状況を伺う。

【福祉保健局長】

動物の譲渡機会の拡大や飼い主のいない猫対策などにおいて、これまでも、ボランティア団体には大きな役割を果たしていただいている。

都では、今後の超高齢化を見据え、ペットを飼う高齢者の増加にも対応するため、来年度から、動物の飼養等に関し、身近な地域で相談ができ、支援を受けられる体制の整備に取り組む区市町村を支援することとした。

取組に当たっては、区市町村が動物愛護活動のノウハウを持つボランティア団体の協力を得て、飼い主等への相談支援や動物の一時保護、譲渡等を行えることとしており、都としては、これに係る経費を補助し、区市町村とボランティア団体とが連携した相談支援体制の整備を促進していく。

 

【質問】

今回、大学と自治体、企業、NPOの協働による高齢者の福祉向上を目指した動物との共生社会の実現と拠点形成が予算化された。我が党も取組を求めてきた政策であり、評価する。具体的な事業内容と今後の展開について伺う。

【福祉保健局長】

来年度から実施する大学提案事業では、高齢者施設等における、動物との触れ合いなど動物介在活動の実施に向け、安全で従順な動物の確保や、関係者のプラットフォームの形成を目指している。

実施主体となる大学では、活動に用いる動物について、人に対し攻撃性を示すなどの問題行動の修正訓練や治療、動物由来感染症の病原体保有調査を行うほか、都民に問題行動の修正等の知識を広く普及するための公開講座の開催、ボランティアやNPO等との連携の場の設置等に取り組むこととしており、都は、来年度から3年間にわたり支援する。

事業を通じて得られた成果や大学の専門的知見については、動物愛護相談センターでの飼養管理等にも適宜取り入れるなど、動物愛護施策の充実に生かしていく。

 

【質問】

どの地域においても、家族の一員でもあるペットが一緒に避難所に同行避難が可能となるよう、都としてマニュアルを作成するべきと考えるが、取組について伺う。

【福祉保健局長】

都は、昨年の台風第19号の際に、区市町村が設置した避難所における動物との同行避難の受入状況等について、昨年12月に調査を実施した。

調査では、屋内に動物の飼養場所を確保していなかったこと、避難所の運営者など関係者間で情報共有や相互理解が十分でなかったこと、動物の受入れに関する住民への情報提供が不足していたこと等が明らかとなった。

そのため、都は、「災害時における動物愛護管理対応マニュアル」に、飼養場所を設定する際の留意点や関係者間で共有すべき情報、住民に知らせるべき情報やその周知方法などを具体的に盛り込み、今月中に、調査結果と合わせて全区市町村に提供する。

今後、区市町村の担当者との会議等でマニュアルを周知し、災害時の同行避難の受入体制整備を働きかけていく。

 

都立公園について

【質問】

都立公園において、ドッグランを新設してほしいとの要望や管理運営を担うボランティア団体の負担などの状況を考え、新しい展開を検討すべきと考えるが、所見を伺う。

【建設局長】

都立公園のドッグランは、平成15年に8公園で設置を計画し、その後、都内全域をカバーするため4公園を追加し、平成26年の桜ヶ丘公園での設置により12公園全てが完了した。

ドッグランの設置に当たっては、設置可能な場所の確保、駐車場の確保、ボランティア団体等の協力、近隣住民の理解の4つを全て満たすことを条件としている。

管理運営については、利用登録手続や簡易な維持補修を公園管理者が行い、利用指導はボランティアの協力を得て行っているが、現在、老朽化やボランティアの高齢化などの課題があると認識している。

今後、安定的な管理運営を持続し新たなニーズに対応するため、民間活用や区市との連携なども含め、ドッグランのあり方について検討していく。

空き家対策について

【質問】

都は、区市町村と連携して、空き家対策やセーフティネット住宅の供給を支援してきている。一方、空き家を改修して供給されるセーフティネット住宅については、空き家利活用の先導モデルとして、都が率先して民間事業者へ直接支援していくべきと考えるが見解を伺う。

【住宅政策本部長】

お話のように、空き家活用の一環としても、セーフティネット住宅の登録を促進することは重要である。

そこで、都は、来年度から、地域の実情を把握している区市町村等と連携したこれまでの取組に加え、民間事業者等が行う空き家対策の取組に対し直接、財政支援を行うモデル事業を新たに開始する予定である。

その中で、空き家を改修して、子育て世帯、ひとり親世帯や外国人就労者向けのセーフティネット住宅として登録する場合に、バリアフリー改修、間取り変更等の費用の一部を、都が貸主等の民間事業者に直接、補助し支援することとしている。

今後、このモデル事業を展開していくことにより、セーフティネット住宅、「東京ささエール住宅」の登録・供給促進と空き家の積極的な利活用につなげていく。

審議会等委員について

【質問】

審議会等への女性委員任用率35パーセントを早期に達成するという目標達成に向けた取組と今後の展開について、知事の見解を伺う。

【知事】

東京の未来を切り拓く原動力となるのは「人」であり、女性も男性も、あらゆる人が輝くことで、東京の未来もまた輝く。

しかし、残念ながら、今の社会は、女性の力が十分に活かされているとは言えない。政治や経済、地域など、あらゆる場における意思決定に女性の参画が広がっていくことで、様々な分野で男女双方の視点が反映され、社会全体の生産性が高まり、誰にとっても住みやすい社会が実現する。

このため、都は、審議会等の女性委員任用率向上に向けて、庁内の意識改革を一層進めるとともに、審議会ごとに、現状の把握と要因の分析を行い、関係団体に対する協力要請などの取組を進め、令和3年度には目標の35パーセントを達成できる見通しである。

さらに、「未来の東京」戦略ビジョンにおいては、2030年に向けた政策目標として都が設置する審議会等における任用率を「男女それぞれが構成員の40パーセント以上」とすることを掲げた。

この新たな目標達成に向けて、各局における主体的な取組を促進するとともに、関係団体の協力も得ながら、全庁を挙げて女性委員の任用率向上を加速させていく。

 

環境施策について

【質問】

食品ロス削減について、都が今年度行った調査で得られた、区市町村やフードバンクからの貴重な意見を生かし、防災備蓄食品の有効活用に向けた仕組みを構築していく必要があると考えるが所見を求める。

【環境局長】

都は、今年度の調査で明らかになった課題の解決に向け、防災備蓄食品の効率的な保管・輸送・受取方法等について、区市町村との連携の下、効果的な活用の仕組みを構築していく。

また、防災備蓄食品の品目の多様化や、保管期間の分散化等のフードバンクのニーズを区市町村へ情報提供していく。

あわせて、フードバンクが必要な時に情報を得られるよう、各自治体が保有する防災備蓄食品の種類、量、賞味期限等がWEB上で一覧で把握できるとともに、在庫情報を定期的にメール等で配信するなど、プッシュ型できめ細かな情報配信が可能なシステムの構築を進める。

今後、需要側と供給側の双方のニーズに合った仕組みの構築に向け、関係者と協議を進めていく。

 

社会的養護について

【質問】

里親委託を推進するに当たっては、里親に対する支援も重要である。里親への支援については、経験豊かな専門性を持った外部機関に委託することが有効であり、そうした取組を全ての児童相談所で実施すべきと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

里親等への委託を推進し、質の高い里親養育を実現するためには、里親と長期にわたって信頼関係を築きながら、個々の里親の強みや課題を理解した上で支援を行うことが重要である。

都は、来年度から、里親のリクルート及びアセスメント、里親への研修、児童と里親のマッチング、養育の支援といった一連の業務を包括的に民間機関に委託するフォスタリング機関事業のモデル実施を多摩児童相談所の所管地域で行う。

今後、民間機関と児童相談所が連携しながら里親を支援できるよう、令和6年度までに都の全ての児童相談所での実施を目指す考えであり、モデル実施の状況を踏まえながら、一貫性・継続性のある里親支援体制を構築していく。