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古城まさお議員の本会議(2月26日)一般質問

 

新型コロナウイルス感染症対策

【質問】

新宿区は、風評を打ち消すため感染防止対策を進めた。都は、新宿区の取組を継続して支援するとともに、「未知なる感染症にも対応できる強い都市」を実現する第一歩として、この新宿が培った知見を、広く共有していくべきだが、見解を伺う。

【福祉保健局健康危機管理担当局長】

新型コロナ対策に係る新宿区の取組についてであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るには、地域の実情に応じた対策が重要である。このため都は、区市町村と課題を共有しながら、地域に密着した感染症対策を財政面等で支援してきた。

新宿区の取組は、行政と事業者等が、信頼関係を構築し、地域ぐるみで対策を効果的に進めたものと認識しており、今後とも、都は、地域の実情をきめ細かく把握している区市町村の取組への支援を継続していく。

また、こうした効果的な取組事例については、東京iCDCの専門家の意見も踏まえながら、様々な機会を捉え、広く共有することも検討していく。

 

産業労働政策

① 観光による地域への誘客について

【質問】

多くの方が身近な観光も含めて、各地域を安心して訪れることができるよう、取組を進めていくべきと考えるが、見解を伺う。

【産業労働局長】

観光による地域への誘客についてであるが、感染症の影響から地域が活気を取り戻すため、安全・安心な観光を可能とする環境の整備を図ると同時に、各エリアの魅力を的確に発信することが効果的である。

そのため都は、各地域の飲食店や宿泊施設等による感染防止対策を支援するとともに、優れた取組をウェブサイトにより他の事業者に紹介している。また、地域の魅力の発信に向けて、観光協会による街歩きマップの製作やホームページへの掲載等を支援している。

今後は区市町村が運営する観光施設の感染症対策に助成するほか、国内からの誘客に向け各地域の最新の観光情報や安全・安心の取組を発信する。こうした取組により訪都意欲を喚起し、地域への誘客を着実に図っていく。

 

② 西新宿エリアにおけるスマートシティーの取組

【質問】

社会的課題の解決と経済発展とを両立させるには、スマート東京を進展させなければならない。先行実施エリアである西新宿では、日常生活の不安や不便、課題等を解決するサービスが体感でき、コロナ禍に立ち向かう東京・新宿の魅力の1つとすべきであるが、見解を伺う。

【戦略政策情報推進本部長】

西新宿のスマートシティの取組についてであるが、都は、デジタル技術を活用して、魅力の向上など、地域の課題を解決するため、昨年5月、新宿区、地域の企業団体及び通信事業者と、西新宿スマートシティ協議会を設立した。本協議会では、エリア内の回遊性向上に向け、ARを活用した街歩きアプリの導入等に取り組んできた。来年度は、3密を回避する屋外での新しい働き方の実証や、5GやXRを活用した新しいサービスを体感できるイベント等、多様な先駆的取組を行うとともに、これらをSNSやホームページにより発信していく。

こうした取組を通じ、この地域で働き暮らす方々等の理解と共感を得ながら、スマートシティの西新宿モデルを早期に構築し、他エリアへの展開を目指していく。

 

インフラ政策

① 新宿グランドターミナルへの再編について

【質問】

新宿グランドターミナル構想への期待が高まっている。誰もが安心して心軽やかに移動できるよう、わかりやすく利用しやすい空間の整備を求めてきた。そこで、事業の実施を迎えるに当たり、現在の取組状況と今後のスケジュールについて、伺う。

【東京都技監】

新宿グランドターミナルへの再編についてであるが、都は人中心のまちの実現に向け、新宿駅とその周辺において、駅前広場と駅や駅ビル等が有機的に一体化した「新宿グランドターミナル」に再編することとしている。

再編に当たっては、土地区画整理事業により線路上空の東西デッキや歩行者優先の駅前広場などを整備する。その際、区域内の民間開発と連携し、駅改札につながる交通広場と駅前広場を連続させるなど、駅とまちなどをつなぐ歩行者ネットワークを構築していく。現在、駅前広場の設計を進めており、来年度に事業に着手する。今後順次開発される複数の駅ビルの機能更新と合わせ、歩行者空間の段階的な拡充を図っていく。2035年度の駅前広場とデッキの概成を目指し、誰もが利用しやすい機能的なターミナルへの再編に取り組んでいく。

 

② 外濠の水質改善について

【質問】

外濠の水質改善について、今年度に実施された暫定対策の状況を明らかにするとともに、大会を控える新年度も対策の効果が発現するよう、一日も早く実施すべきと考えるが、見解を伺う。

【建設局長】

外濠の水質改善についてであるが、外濠については、東京2020大会の開催に向け水質改善を進め、国の指定史跡にふさわしい良好な環境としていくことが重要である。

このため、庁内関係5局による検討会での方針に基づき、水質改善処理剤による暫定対策を実施している。今年度、複数の処理剤による比較を行い、室内試験において、アオコの濃度を最大3分の1に低下させることができ、また、現地においても発生抑制の効果を確認した。

この成果を受け、外濠に適した実施手法等について、学識経験者の意見も踏まえて取りまとめ、大会前から期間中にかけ対策を実施する。

引き続き、関係機関と連携し、外濠の浄化対策に取り組んでいく。

 

福祉保健政策

① 自殺対策について

【質問】

我が国の自殺者数は、昨年後半に増加傾向に転じており、若者や女性の自殺が増えている。SNS相談について、電話相談と同様に深夜・早朝の時間帯にも相談を受け付けるなど、命を守るために、対策の強化が急務であると考える。知事の見解を伺う。

【知事】

自殺対策についてであるが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済活動や社会生活への影響から、自殺リスクの高まりが懸念されている。

都は、コロナ禍における心理的不安に対応するため昨年6月からSNS自殺相談と電話相談の体制を強化するとともに、昨年9月からは、SNS相談の受付時間を拡大した。

また、昨年12月からは、都民のこころと命を守る緊急対策として、悩みを抱える方を社会全体で支える取組や相談事業の拡充、普及啓発の強化などの取組も進めている。

さらに、普及啓発や相談事業等を重点的に実施する「自殺防止東京キャンペーン」を、例年より期間を拡大して今月から開始しており、苦しい思い、悲しみなどを一人で抱え込まず、御相談いただくよう、私も、SNSで呼び掛けている。

来月は特別相談として、SNS相談を深夜、早朝時間帯まで延長する。

今後とも相談体制の充実を図り、区市町村や関係機関と一丸となって、都民のかけがえのない命を守る取組を推進していく。

 

② 自殺対策について

【質問】

SNS相談の質の向上とともに、相談員の感染防止策も含め、相談事業を行うNPOなど民間団体への支援の強化に取り組むべきだが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

自殺対策についてであるが、都は、平成30年からLINEを活用したSNS自殺相談を実施しており、昨年6月から、相談の質の向上を図るため、相談直後に利用者の相談理由や心の変化等を尋ねるアンケートシステムを導入している。来月からは、SNS相談において、継続して支援が必要な相談者に対して、相談が途切れないよう相談員からも連絡できる機能を追加するとともに、来年度からは、SNS相談から電話相談に円滑に引き継ぐことができるよう、同一の業務スペースで一体的に実施する。

また、コロナ禍の影響を踏まえ、相談事業を拡充する民間団体に対して、感染防止対策に関する経費を含め、今年度と同様に補助率10分の10で支援することとしており、こうした取組により、相談事業の更なる充実を図っていく。

 

教育政策

① デジタルを活用した子供の心のケアについて

【質問】

最近、児童生徒が保健室や健康診断の際にタブレットで質問に答え、その回答を踏まえて養護教諭が問診し、精神不調や自殺リスクを発見するITツール、RAMPSが注目されている。

こうしたIT技術を導入し、児童・生徒の心をケアする体制を強化すべきと考えるが、都教育委員会の見解を伺う。

【教育長】

デジタルを活用した子供の心のケアについてだが、子供が抱える様々な不安や悩み等から生じる心の不調に対応するには、早い段階で子供が示す心身のサインを把握することが重要であり、情報を蓄積し、瞬時に分析可視化するデジタルの強みを活かすことが有効である。

都教育委員会は、来年度、都立高校生が、日常生活の中での心身の状況をデジタル機器に手軽にかつ継続的に入力して、学校がその変化を把握できる仕組みの検討に着手することとした。これにより得られた情報を契機に生徒の状態が深刻になる前に、養護教諭や担任などとスクールカウンセラーが連携した生徒への支援や、医療等の専門機関への相談などの対応を取ることが期待できる。

これまでの生徒の見守りや相談体制にデジタルの活用も加え、子供たちへの更なる支援の充実を図っていく。

 

② 教育相談の質の向上について

【質問】

都議会公明党の推進により学校に配置されているスクールカウンセラーの体制を強化し、児童・生徒に寄り添う教育相談の質の向上を図るとともに、来年度もSNS相談の受付時間を拡充すべきである。都教育委員会の見解を求める。

【教育長】

教育相談の質の向上についてであるが、コロナ禍において活動の制約等が続く中、多くの子供が様々な不安や悩みを抱えていることから、そうした状況を早期に捉え、心のケアを行うことが重要である。

そのため都教育委員会は、今年度、学校の要請に応じてスクールカウンセラーの派遣回数を増やすとともに、昨年12月から本年3月までの間、都内に在住・在学する全ての中学生・高校生を対象にしたSNS教育相談の受付時間を延長するなどの取組を実施してきた。

来年度は、都立高校のSCに、困難な事案への対応等について助言するシニアSCを、3人から6人に増員し、モデル事業として実施するとともに、SNS教育相談の受付時間を通年で2時間延長するなど、子供たちに寄り添う体制を強化していく。

 

若年支援

【質問】

東京都若者総合相談センター「若ナビα」が実施する面接相談においても、コロナ禍をふまえて、若者が来所せずにオンラインを活用し相談できるようにすることが必要であると考えるが、見解を伺う。

【都民安全推進本部長】

東京都若者総合相談センター「若ナビα」でのオンラインを活用した面接相談の実施についてであるが、悩みを抱えた若者を支えていくためには、相談しやすい環境整備が重要であり、これまでLINEを使った相談を実施するなど、若者になじみのあるツールも活用し事業を推進してきた。現在、電話やメール、LINEによる相談の後に、本人等の申し出や相談員の判断により来所の面接相談を実施している。面接相談を受けることへの若者の心理的、時間的ハードルを下げ、より気軽に利用してもらえるよう、これまで来所で実施してきた面接相談に、来年度より新たにオンラインを取り入れる。

若者が利用しやすい環境整備を進め、より多くの若者と面接相談を実施し、適切な支援につなげることで、若者の社会的自立の後押しを促進していく。

 

都営住宅

① 都営住宅の併存店舗付き住棟の耐震化について

【質問】

令和7年度末耐震化完了の目標に向けて、併存店舗権利者との交渉が困難なことも想定される中、目標達成には、建替えも含めた実効性のある取組が不可欠である。また、戸山ハイツアパートにおける併存店舗付き住棟の取組状況を明らかにすべきである。併せて見解を伺う。

【住宅政策本部長】

都営住宅の併存店舗付き住棟の耐震化についてであるが、都営住宅の耐震化の目標達成に向け、併存店舗付き住棟の耐震改修に重点的に取り組んでいくこととしている。

具体的には、転出希望の店舗権利者から店舗を買い取った上で、営業継続を希望する権利者に対し、工事内容や費用負担について説明を行い、合意形成を図っていく。

また、権利者との折衝状況等を踏まえ、必要に応じて耐震改修から建替えや撤去に耐震化手法を見直す。

戸山ハイツアパートについては、対象の4棟のうち、先行して買取りに着手した2棟において、耐震改修に必要な区画数の買取りを完了しており、今後は営業継続を希望する権利者へ補強案を示し、合意形成を進めていく。

 

② 都営西大久保アパートの建替えについて

【質問】

都営住宅の居住者は高齢者の割合が高く、地域におけるまちづくりの動きに不安を感じることがないよう配慮しながら、地域のまちづくりと併せて西大久保アパートの建替えに取り組むべきであるが、都の見解を伺う。

【住宅政策本部長】

都営西大久保アパートの建替えについてであるが、本団地は、昭和40年代初期に建設された住棟が多く建物の老朽化も進んでおり、エレベーターも設置されていないなど、バリアフリー上の課題もある。

本団地を含む西早稲田駅周辺地区では、地下鉄駅が開業したが、歩行空間が少なく、周辺建築物の老朽化も進み、地元におけるまちづくりの気運が高まりつつある。

団地の建替えに当たっては、周辺建築物の更新と併せ安全で快適な歩行空間や緑地等を一体的に整備するなどまちの再生にも貢献していくこととしている。

本地区では、来年度を目途に、まちづくりのための検討組織を立ち上げる動きがあり、今後、都営住宅の居住者に対して、まちづくりの検討状況や建替計画等について、進捗に応じて丁寧に説明していく。

 

薬害エイズ被害者

【質問】

薬害HIV被害者の健康状態や社会特性に応じた就労支援には、在宅就労が適していると考える。被害者が生きがいを取り戻し、社会の一員として生きている実感を得ることができるよう、都として、在宅就労につながるよう支援を行うべきだが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

薬害HIV被害者の就労支援についてであるが、障害者が支援を受けながら就労できる環境を整えることは重要であり、都は、生活と就労の支援を一体的に行う、障害者就労支援センターを設置する区市町村を支援している。

センターでは、薬害HIV被害者を含めた、就労を希望する障害者の障害の状態や特性に応じて、職業相談や求職活動等を支援している。

また、就労に必要な訓練等を行う就労移行支援事業では、効果があると区市町村が判断した場合に、希望により在宅で訓練を受けることが可能となっている。

就労を希望する障害者が抱える課題は様々であり、在宅での訓練等も活用しながら、個々の事情に応じたきめ細かな支援を行うことにより、就労につなげていく。