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のがみ純子議員の予算特別委員会(3月11日)総括質疑

 

環境

① ゼロエミッション東京の実現について

【質問】

本年1月、知事が2030年までに温室効果ガス50パーセント削減を目指すと表明した。ゼロエミッション東京の実現に向け、世界をリードする新たな一歩を踏み出したことを高く評価したいと思う。未来に向けた大きな飛躍のための取組について、知事の見解を伺う。

【知事】

コロナ禍と気候危機という2つの危機の克服は、真にサステナブルな都市を創り上げるために私たちに突き付けられている命題であり、サステナブルリカバリーに向け、未来への行動を加速していかなければならない。

2050年ゼロエミッション東京の実現には、今後10年間の取組が極めて重要であり、2030年に温室効果ガスを50パーセント削減するカーボンハーフが実現した社会の水準が、将来の脱炭素社会を実質的に規定することになる。

都は、CO2をハーフにするため、人々の生活や行動様式をチェンジする「カーボンハーフスタイル」を提起し、ビジネスや市民生活、都市づくりなど、社会経済活動のあらゆる側面で脱炭素型に移行する社会構造の変革を図っていく。

今後、全庁を挙げてあらゆる施策を総動員するとともに、ゼロエミッション東京戦略のアップデートや環境審議会での議論などを通して、多様な観点からの変革のビジョンや取組強化の方策を練り上げ、全ての主体を巻き込みながら、持続可能な未来の東京を創り上げていく。

② マンションにおける充電設備の普及ついて

【質問】

ZEV普及に向けては、充電インフラの整備促進が不可欠であり、特に東京では、マンションへの充電設備の導入が重要である。マンションにおける充電設備の普及には、新築・既存それぞれの特性に応じた取組が必要と考えるが、見解を伺う。

【環境局長】

都は、これまで充電設備の導入補助を実施し、マンション等の集合住宅では合計169基が設置されている。

また、一定規模以上の都市開発や新築等に適用される各種制度について、設計段階での計画義務付けなど、充電設備の設置を促す仕組みを本年度より新たに導入し、既に20件の新築マンションで、合計70基の充電設備が設置予定である。

既存マンションについては、管理組合等への助言を行うアドバイザーの派遣をこれまで35件実施しており、今後この取組の更なる活用を図るため、区市町村やマンション関係団体とも連携しながら、セミナーなど多様な機会を捉え、周知に努めていく。これらの取組を通じてマンション等集合住宅における充電設備の普及を着実に進め、自動車のZEV化を加速していく。

③ 水素ステーションの整備について

【質問】

現在、水素ステーションが整備されていない地域にも積極的に広げていくべきと考えるが、都の見解を伺う。

【環境局長】

都内ではこれまで、比較的広い未利用地が多い臨海地域を中心に水素ステーションの整備が進められてきた。

今後、ステーションが未設置のエリアでは、スペースがあっても、大きな段差があったり、傾斜があるなど整備が進まない土地の造成費用を新たに補助対象とすることで、整備を促進する。

さらに、ガソリンスタンドなどのスペースが狭い土地でもステーションの整備が可能となるよう、屋根上に水素供給設備を設置できる次世代型キャノピー整備への支援等を新たに導入する。

こうした取組により、燃料電池自動車ユーザーの利便性にも資するよう、水素ステーションの更なる整備拡大を図っていく。

 

防災・水害

① 防災対策の理解の推進について

【質問】

「東京くらし防災」で初めて乳児用液体ミルクの存在を知った方も多く、大きな反響があった。いつ、どこで起こるか分からない災害に備え、「東京くらし防災」等を活用し、防災対策の理解を一層深めるよう、取組を進めていくことが重要であるが、都の見解を伺う。

【総務局長】

災害時に、適切な行動を取るためには、多くの都民が防災についての理解を深めることが重要である。

「東京くらし防災」は、これまで約195万部を配布しており、乳児用液体ミルクの有用性を追記するなど、内容の充実を図るとともに、防災アプリによるオンライン配信も行っている。また、避難所運営などの防災活動に女性の視点が反映されるよう、ウーマンセミナーを実施するなどして、女性防災人材を育成してきた。

さらに、今年度は、都民が気軽に参加でき、防災知識を学べる「東京都防災模試」を実施し、約77,000人が参加した。

来年度は、「東京くらし防災」と「東京都防災模試」の連携をより強化し、防災対策への都民の理解を一層深め、災害対応力の向上を図っていく。

② 京成本線荒川橋梁の架け替えについて

【質問】

京成本線荒川橋梁は、架け替えに着手しても、完成までに長い歳月を要する。都は国とより一層連携し、早期の安全性向上に向け取り組んで行くべきである。京成本線荒川橋梁架け替えに向けた現在の取組状況について伺う。

【建設局長】

東部低地帯に住む都民の命と暮らしを守るため、京成本線荒川橋梁の架け替えにより、荒川水系河川整備計画に位置付けられた堤防高さを確保することは重要である。

都は、昨年11月の政府提案要求において、本橋梁の架け替えに加え、新たに安全性の早期向上に資する応急対策の検討を要望するなど、国に継続して働きかけている。

国は、令和4年度の工事着手に向け、詳細設計や用地取得を進めるとともに、令和3年度には、架け替え完了までの応急対策として、緊急時に堤防機能を速やかに確保できるよう、線路のすぐ脇までパラペットを設置する予定である。

昨年新たに設置された本橋梁に関する協議会なども活用し、事業の着実な推進を引き続き国に求めていく。

③ 中川の耐震対策について

【質問】

中川の堤防及び上平井水門における耐震対策の令和3年度の取組について伺う。

【建設局長】

大地震による水害から東部低地帯に住む300万人の都民の命と暮らしを守るためには、堤防や水門等の耐震・耐水対策を推進することが重要である。

都は、東日本大震災を受け策定した整備計画に基づき中川では、延長7.6キロメートルの堤防と、津波の遡上等を防ぐ上平井水門を対象として耐震補強工事を進めている。

堤防については、現在、約1.5キロメートルで工事を実施しており、令和3年度には、青砥橋上流右岸など4区間、約300メートルで新たに着手する。年度末までには計画延長の約9割の整備が完了する見込みである。

また、上平井水門については、現在、大型門扉の交換などを実施しており、令和4年度の完成に向け、引き続き電気設備の工事などを進めていく。

④ 緩傾斜型堤防の整備について

【質問】

中川の新小岩公園付近の緩傾斜型堤防の整備に向けた、令和3年度の取組について伺う。

【建設局長】

中川などにおいて、地震に対する安全性と河川環境の向上を図るために、沿川の開発等と一体的にスーパー堤防や緩傾斜型堤防の整備を推進することは重要である。

西新小岩地区における緩傾斜型堤防については、川沿いに並行する都道の線形を変える必要があることから、これまで堤防整備後の交通処理の協議などを実施してきた。令和3年度は、工事中の迂回路の検討などを進めていく。

また、隣接する新小岩公園において、区が高台化を含めた再整備を計画していることから、公園の基本計画の検討に合わせ、堤防整備との整合を図っていく。

引き続き、東部低地帯における都民の安全・安心の確保に向け、国や区などと連携し必要な対策を着実に進めていく。

 

教育

① 教職の魅力発信について

【質問】

教職の魅力を多くの方に知っていただくためには、更なる取組が必要と考えるが、都の見解を伺う。

【教育長】

東京の未来を担う子供たちの学びの充実のためには、高い意欲と資質を持った教員の確保が重要である。今後東京における児童数の増加への対応や、小学校の35人学級の実施に向け、益々その重要性は高まっている。

これまで都教育委員会は、社会人経験者に対する特例選考の実施など受験者層の拡充を図るとともに、高校生も含め幅広い層に教職の魅力を発信するため、学校の様子や現職教員の声等を伝えるパンフレットやメールマガジン、動画等、広報媒体の充実に努めてきた。

今後は、デジタル技術を活用し、一人一人の興味関心に応じたプッシュ型広報を新たに開始するとともに、応募から採用までの手続をワンストップ化し利便性を高めていく。こうした取組を通して、より一層の受験者確保に努めていく。

② 小学校教科担任制について

【質問】

小学校においては、担任1人だけではなく、より多くの人材がチームとなって、指導を行うことが重要である。その1つとして、小学校教科担任制を導入すべきと考える。都の見解を伺う。

【教育長】

子供たちの学びに対する興味・関心を高め、一人一人のよさを伸ばしていくためには、専門性の高い教科指導や、複数教員による多面的な児童理解の充実に資する教科担任制を導入することが効果的である。

そのため、都教育委員会は、既に専科教員を配置している音楽・図工等に加え、来年度、教科担任制の推進校を10校指定し、児童の発達段階や中学校との円滑な接続を踏まえ、高学年の理科又は体育に、中学校教員を専科教員として配置する。あわせて、学級担任が他の教科を分担して指導することとし、教材研究や授業の質の向上、教員の指導体制の強化、児童の学力面や生活面における変容等について検証する。

こうした実践及び検証を踏まえ、小学校における指導体制の充実に向けた取組を一層推進していく。

③ 都内公立小中学校教員のICT活用スキルについて

【質問】

4月からは一人1台の端末が配備されており、教師がしっかりと活用し、子供に教えていける技量を持っていることが大事である。そのためには、ICT支援員の配置を学校ごとに行い、全教員が授業でICTを活用できるスキルを身に付ける必要がある。所見を伺う。

【教育長】

区市町村立学校の一人1台端末体制が今年度末に整う予定であることから、今後は、教員がデジタルの特性や強みを活かした授業を実践できるようにする必要がある。

このため都教育委員会は、各校を対象に機器活用のサポートや教員向け校内研修等を行う支援員を、端末導入から1年間配置するための補助を行う。また、各校のデジタル活用の推進体制を構築し、全教員のデジタル活用能力を高めるため、校内の取組をけん引するリーダーとなる教員を育成する研修を実施していく。具体的には、デジタルの効果的な活用手法やこれらを活用した授業を組み立てる力など、総合的な能力を身に付けさせていく。

こうした取組により、各学校でのデジタル機器を活用した指導の充実を図っていく。

④ 情報モラルについて

【質問】

今後、子供たちが配備されたタブレット端末を存分に活用して、安心して学びを進めることができるよう、都教育委員会が作成した冊子を効果的に活用することにより、教員の指導力を向上させるべきである。都教育委員会の見解を伺う。

【教育長】

子供が学校や家庭で、一人1台端末を活用し主体的に学べるようにするには、まずは教員が学校の中でデジタルを駆使した学習機会を充実させるとともに、ネットへの適切な関わり方を子供に理解させることが重要である。

そのため都教育委員会は、端末の効果的な活用事例を写真等で分かりやすく紹介した冊子形式の資料を作成し学校に配布するとともにウェブ上に公開した。この資料には、子供が電子ペンで入力した解答を教員が即時に確認し助言する事例や、子供たちが電子ファイル上でアイデアを共有する事例等に加え、自主的なルールづくりによりネットトラブル等を回避する指導例も掲載している。

今後、この資料の内容を詳しく解説した研修用の動画を作成し配信することにより、端末活用に向けた教員の指導力の向上を図り、子供たちの学びを支援していく。

⑤ メンタルヘルスシステムについて

【質問】

都教育委員会は、先の古城都議の一般質問で「都立高校生が日常生活の中で心身の状況をデジタル機器に入力して、学校がその変化を把握できる仕組みの検討に着手する。」との答弁をいただいたが、その具体的な規模や内容、スケジュールについて伺う。

【教育長】

都教育委員会は、来年度、都立高校5校をモデル校に指定し、デジタルを活用して生徒の心の不調を適切に把握できるようにするためのメンタルヘルスに関するシステム開発に向けた実証研究を行う。

この研究では、生徒所有のスマートフォン等を活用して、毎日の心身の状況を簡単なアンケート方式で入力してもらいデータ化する。学校では、このデータを用いて、生徒の心の不調を早期に把握して適切な対応に繋げていく。この取組により、生徒の心の変化を把握するための仕組みの構築、生徒への質問の設定の仕方、学校が活用するデータの分析方法などを検証する。

この結果を、システム開発に活かし、これまでの生徒の見守りや相談体制にデジタルの活用も加え、心のケアに取り組んでいく。

⑥ 東京イングリッシュチャンネルのコンテンツについて

【質問】

東京イングリッシュチャンネルでは、子供たちが興味関心に応じて学習ができるコンテンツを提供すべきだが、具体的な取組について伺う。

【教育長】

来年度、都教育委員会がオンライン上に創設する東京イングリッシュチャンネルでは、小学校から高校段階まで、日常生活の場面を通して英語に親しむものから、アートや最先端研究を学ぶものまで多様な動画教材を提供する。また、都内と海外の生徒がオンライン上のTECに集い、大学の講義を受けるほか、スポーツ、文化、SDGs等様々なテーマについてディスカッションするなど、多様な場を設定する。

コンテンツの制作に当たっては、都教育委員会が連携する、海外の教育行政機関や国内外の大学等、多様な関係機関の協力を得るほか、民間事業者のアイデアやノウハウを活用していく。こうした工夫により、子供たちの発達段階や習熟の程度、興味・関心に応じた様々なコンテンツを制作し、提供していく。

⑦ 東京イングリッシュチャンネルの仕組みについて

【質問】

東京イングリッシュチャンネルは、児童・生徒が、どこでも視聴でき、最適な英語学習ができるような仕組みにすべきだが、具体的な取組を伺う。

【教育長】

東京イングリッシュチャンネルは、デジタル英語学習空間としてオンライン上に公開するものであり、学校でも家庭でも自由にアクセスすることが可能である。また、子供たちが自らの興味・関心や英語力に応じて主体的に選び学べるよう、多様なコンテンツを、学年別、習熟の程度別、分野別などに整理し、ウェブサイト上で一元的に提供する。

さらに、新たな動画教材の公開やオンラインイベントの開催等に当たっては、ウェブサイト等を通じて、広く効果的に情報発信していく。

こうした取組を通じて、いつでもどこでも英語を学べる機会を創出し、世界に通用する英語力を備えたグローバル人材を育成していく。

 

健康

① 女性のがん検診について

【質問】

公明党は、がん教育・AYA世代のがん患者支援・がん登録・コールリコール等にも取り組んできた。このようなコロナ禍においても受診者数の増加に向けた取組を強化するべきと考えるが、特に女性のがん検診の受診者増に向けた取組について、伺う。

【福祉保健局長】

都は、子宮頸がんや乳がんに対する正しい知識や検診のメリット・デメリット等をマンガやイラストで分かりやすく解説するなど、女性の健康な生活や女性特有の病気に関する情報を集約したポータルサイト「TOKYO♯女子けんこう部」を先月5日に開設した。

今月1日から8日の女性の健康週間では、企業等と連携した検診の受診啓発キャンペーンに加え、若い女性に影響力のあるインフルエンサーを起用し、このサイトの紹介やコロナ禍でもがん検診を定期的に受診する重要性についてSNSで発信するなど、積極的な広報を行った。

サイトには、開設から1か月の間に、14万件を超えるアクセスがあった。来年度は、がんのうち女性の死亡者数が最も多い大腸がんの情報を加えるなど内容の充実を図り、受診率の向上に向けて取り組んでいく。

② 都立公園における受動喫煙対策について

【質問】

都立公園における受動喫煙対策について伺う。

【建設局長】

公園は都民の憩いの場であり、子供も多く利用する施設であるため、受動喫煙対策の取組を進めることが重要である。

都立公園では、喫煙に関するルールを定め、歩きながらの喫煙や妊娠中の女性、子供の周囲では喫煙しないよう、園内掲示板等で周知するとともに、巡回時に注意を促すなど、マナー向上に取り組んでいる。

また、公園利用者の声や園内の利用状況に応じて、主要な園路沿いや子供が使用する遊具の周辺にある吸殻入れを撤去し、受動喫煙の防止に努めている。

今後とも、公園内での喫煙マナーの向上を図るとともに、それぞれの公園の利用状況に応じて、関係機関とも連携を図りながら、受動喫煙対策を行っていく。

③ 受動喫煙防止について

【質問】

昨年4月に改正健康増進法と東京都受動喫煙防止条例が全面施行した。来年度も引き続き、受動喫煙防止のため、区市町村や事業者を支援することが必要である。また、禁煙を希望するが禁煙できない人に対して支援すべきと考えるが、取組を伺う。

【福祉保健局長】

都はこれまで、ポスターやリーフレットを作成し、都民や事業者に向け、改正健康増進法や東京都受動喫煙防止条例の内容を繰り返し啓発するとともに、効果的な啓発、指導等に向けて、保健所と意見交換等を重ねている。

屋内外での受動喫煙を防ぐため、公衆喫煙所を整備する区市町村や、喫煙室を設置する事業者を支援しており、来年度も実施する。

禁煙を希望する方に対しては、禁煙外来の医療費等を助成する区市町村を財政的に支援している。

また、喫煙率の高い30歳代から40歳代で、今後子供を持つ父親等をターゲットに、喫煙、受動喫煙の悪影響等を解説するリーフレットを今年度中に新たに作成し、区市町村等を通じて両親学級等で配布する。

引き続き、喫煙率の低下に向けて取り組んでいく。