都内における新たな新型コロナウイルスの感染者数が連日報告されており、国の専門家 会議でも医療体制が崩壊しかねない状況と指摘されている。
特に、感染者の医療機関受け入れについては、さらなる感染者の増加という事態に備えた新たな対応が強く求められており、患者の感染経路の追跡作業などを行う各保健所の態勢も十分でない状況がある。
また、都民への外出自粛要請に伴い、店舗や中小・零細事業者からは、客足が途絶え、今後どうしたらいいか、という切実な声が寄せられており、具体的な支援を行うことが強く求められている。
よって、以下要望する。
【医療体制の整備】
1 感染者の急増に伴う医療機関ベッド数の確保は、軽症者への対応がカギとなる。そこで軽症者は一度、感染症指定医療機関に入院させた上、医師の判断によって、現在宿泊客がほとんどないホテル等を活用して、軽症者の経過観察ができるようにすること。
2 感染者の増加に伴い、受け入れ態勢を敷いている民間医療機関では、資機材が十分でない中、医師・看護師・職員が献身的に活動を続けている。そうした医療機関に対し、財政面を含め具体的な支援を行うこと。
3 感染者の感染経路について、各保健所の保健師等が追跡調査や入院先のべッドコント ロールにあたっているが、オーバーワークになっている状況があり、都として人的支援も含めた適切な対応をとること。
4 医療従事者の子どもが生活のさまざまな場面でいじめや差別的な扱いを受けており、都は区市町村と連携し、これらの事態解消に取り組むこと。
5 院内感染が広がっている台東区の永寿総合病院について、都から専属医療チームを送り、陰性の入院患者の隔離などを進める体制整備とともに、永寿総合病院を支える周辺のクリニックへのサージカルマスクや防護服など医療資機材を支援すること。
【生活者への支援】
1 外出自粛要請に伴い大きな打撃を受けている店舗や中小零細事業者の厳しい状況を 踏まえ、自粛要請に協力したところに対し、具体的な支援を速やかに講じること。
2 政府系金融機関の実質無利子融資の枠がほぼいっぱいになったことから、さらなる中小企業の窮状に対応するため、民間金融機関による実質無利子による融資が必要になってくる。都としても、利子補給により実質無利子融資の実現に向けて取り組むこと。
3 マスク不足のため薬局などで長蛇の列ができているが、高齢者などは長時間並ぶことは難しいことから、時間帯を決めて来店していただくなど、必要な対応を業界団体に求めること。また、人が並ぶスーパーなどの業界団体にも、入店やレジ待ちの際に間隔を開けて並ぶよう呼びかけをするなど、感染予防に向けた対応を求めること。
以上
令和2年4月2日
本日17:45、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。
都内における新たな新型コロナウイルスの感染者数が連日報告されており、国の専門家会議でも医療体制が崩壊しかねない状況と指摘されています。
特に、感染者の医療機関の受け入れ体制や、患者の感染経路の追跡作業などを行う各保健所の態勢への支援も必要となっているほか、外出自粛要請に伴う店舗や中小・零細事業者への深刻な影響などに対して、具体的な支援を行うことが強く求められています。このため、医療体制の整備と生活者への支援について、別紙の通り要望しました。
席上、小池知事より「ご要望にしっかり対応していきたい。スピーディに取り組んでいく。」とのコメントがありました。
なお、要望は、東村邦浩幹事長、高倉良生政調会長、まつば多美子政調会長代行、中山信行、伊藤こういちの各都議が行いました。