かつまた さとし議員の本会議(3月6日)中途議決討論

都議会公明党を代表し、令和5年度・一般会計補正予算をはじめ、知事提出の全議案に賛成する立場から討論を行います。

まず、第135号議案、令和5年度・東京都一般会計補正予算(第5号)について申し上げます。

都議会公明党は、これまで一貫して、物価高に苦しむ都民や、働き方改革に取り組む中小企業への支援など、都民生活を支えるための施策の拡充を求めて参りました。

令和5年度最終補正予算では、わが党の要望に応え、物価高騰に苦しむ低所得者支援や、本年4月から始まる時間外勤務労働時間の上限規制の影響を受ける、中小建設・運輸業界等への支援の強化が図られており、評価します。

まず、物価高騰対策では、住民税非課税世帯など約190万世帯を対象に1万円分の商品券等を支援する総額227億円の事業です。国は、昨年3万円、また、年末に追加で7万円を支給するとしており、それに加えての、都独自の重要な取り組みとなります。

都として、対象世帯への、具体的な応援のメッセージとなるよう、期待をしています。この事業の対象世帯には、高齢者が多いことも想定されます。今回の取り組みでは、案内書の送付を受けた対象者は、申し込みを行う作業が必要であり、対象世帯が確実に本事業の給付を受け取れるよう、丁寧に対応していくことが求められます。そして、この事業は緊急対策事業です。スピード感が大変重要となります。いち早く対象世帯に支援の手が届くことを強く要望します。

次に、4月から始まる中小建設・運輸業界等の働き方改革への支援です。

都議会公明党は、先の代表質問で、新年度予算を待たずに、都内に数多く存在する中小建設・運輸業者が抱える働き方改革や、経営改善ニーズを一元的に把握し、企業の課題に沿った支援策を適切に繋げるための、専門家による巡回相談の開始などを提案しました。また、中小企業にとって、働き方改革に資する設備投資への助成は、大変重要です。設備投資などで労働時間の短縮化や、必要人員数の省力化に繋がる改善支援策等を求めて参りました。

都は、その要望に対し、デジタルツール導入促進緊急支援事業・2億6千5百万円余、デジタル技術活用推進緊急支援事業・6億3千8百万円余、設備投資緊急支援事業・25億2千3百万円余、業界別人材確保強化緊急支援事業・2億5千4百万円余を補正予算案に計上したことを高く評価致します。補正予算成立後は、中小建設・運輸事業者等に速やかに支援の手が届くことを要望します。また、中小運輸事業者が求めていた荷捌き場の確保をさらに拡充する無償提供や、再配達を削減する為の啓発活動なども補正予算案に盛り込まれたことを評価します。

次に、基金への積立についてです。

今回の補正予算案では、財政調整基金へ、義務積立を行うとともに、税収増や歳出の精査により生み出された財源を、東京強靱化推進基金などに積み立てを行い、財政基盤の強化が図られています。都議会公明党は、かねてより、防災・減災対策は都民の命と暮らしを守るための最優先課題であることを訴え、先の代表質問においても、能登半島地震の教訓を踏まえた対策の必要性を強く指摘しました。

具体的には、都が2019年度より取り組みを行っている、緊急輸送道路沿道建築物耐震化について、能登半島地震でも明らかになったように、1棟でも沿道建築物が倒壊すると緊急輸送道路が機能しなくなることから、この事業は100%実現しなければ意味がないことを指摘し、早急の実現を強く要望しました。また都は、木造住宅密集地域において、火災の延焼を遮断し、救助や避難などの防災性向上に資する、幅員15メートル以上の都市計画道路である特定整備路線を、2025年度までに整備するとしています。

都議会公明党は、課題を整理し、移転対象者に寄り添った丁寧な対応を行い、目的である地域防災の向上が達成されるよう求めました。都は、これらの要望を受け、今回の補正予算案で東京強靱化推進基金に1,500億円を積み立て、都市の強靱化への備えを講じる姿勢を示したことを評価します。

次に、第119号議案から第128号議案までの工事請負契約案件について、申し上げます。

このうち、災害時に必要な生活必需品などを備蓄する板橋倉庫の新築工事や、平久川(へいきゅうがわ)及び仙台堀川の護岸耐震補強工事は、災害対応力強化の観点から、必要不可欠な工事です。

着実な実施を求めます。

また、都営住宅の工事にあたっては、地域の方々や利用者の声にしっかりと耳を傾け、都民ニーズに沿った住宅としていくよう改めて強く求めます。

都議会公明党は、今後の予算審議等を通じ、都民の命と暮らし、安全・安心を守る政策の実現に向けて全力を尽くしていくことをお誓い申し上げ、討論を終わります。

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