3回目の緊急事態宣言が発出され、人流については減少傾向をみせているものの感染状況については、感染者のうち変異株の割合が62%となり、連休中は、発熱相談件数が1日2,000人を超えるなど、未だ厳しい状況にあり、緊急事態宣言期間の延長の可能性が示唆されている。
このため、期間の延長がなされる場合には、多大な影響を受けている中小事業者をはじめ都民や医療従事者の方から寄せられている様々な声に真摯に対応すべきである。よって、以下の項目について、要望をする。
記
【都民への説明】
1.緊急事態宣言が延長される場合には、都民や事業者により強く協力していただくために、国に宣言解除の要請を行う基準を具体的かつ明確に示すこと。
【事業者への支援】
1.緊急事態宣言による影響緩和のために国が行う「一時支援金」は、飲食店の時短営業や外出自粛の影響を受ける業種を支援している。最大で中小法人60万円、個人事業者30万円の支援金となっている。しかし、前年もしくは前々年対象月比の事業収入が50%以上の減少が条件となっている。このため減少額が50%未満でも苦境に立たされる事業者は多く、救済を求める声が多数ある。そこで今回都に配分された地方創生臨時交付金などを活用し、事業収入が30%減少でも支給するなど、都独自の救済措置を講じること。また、一時支援金についても都の経済状況を鑑み、都としての上乗せ支給も検討すること。
2.度重なる営業時間短縮や休業の要請に協力をいただいた事業者への「感染拡大防止協力金」の支給が非常に滞っており、各所からの苦情が相次いでいる。
早急に、審査・事務手続きの体制強化を図り迅速な事業実施を行うこと。人員が足りない場合には、かつて応援をしてもらった専門家などを再度活用して取り組むこと。
3.東京都住宅供給公社の貸し店舗の家賃について、前回の緊急事態宣言時は家賃の支払い時期を延期していただいたが、コロナが長期化している状況では支払時期を延期しても家賃が支払えない。そこで東京都住宅供給公社の貸店舗について、コロナ収束まで家賃の減額を検討すること。
【生活・教育支援】
1.コロナ禍で、社会との絆や繋がりが薄くなり不安を抱える女性や、寄り添った支援が必要にも関わらず、支援が届いていない女性などへの支援が求められる。内閣府が実施している「つながりサポート事業」(国補助4分の3)を活用しNPOなど民間団体との連携でアウトリーチ型の相談、居場所、生活支援など困難を抱える女性支援の拡充を図ること。
2.都立高校におけるスマートホン等を活用した学習の際、通信環境が悪く授業がしっかり聞けないとの声が寄せられている。各都立高校の通信環境の状況を早急に調査し改善に取り組むこと。
【自宅療養者医療支援】
1.自宅療養のコロナ陽性患者に対する24時間体制の「地域における自宅療養者等に対する医療支援強化事業」について、医師には往診に要した費用支援があるが、医師の処方箋に基づいて対応する薬局・薬剤師には支援が行われていない。往診の医師の指示に基づいて薬剤師が対応する場合、防護服を必要とする場合や、深夜に患者宅を訪問するケースもあることから、薬局・薬剤師の必要経費に対する支援を行っていただきたい。
【ワクチン接種】
1.医療従事者のワクチン接種受付については、予約システムが未だ復旧しておらず、電話での受付も繋がらない状況が続いている。クリニックの医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師などの接種が進まない原因になっており深刻な事態である。システムの復旧を速やかに図るとともに、ホームページ上に予約再開予定など丁寧な情報提供を行なうこと。また電話での予約をスムーズに行うために電話回線数を増やすなどコールセンターの体制の充実を図ること。
2.5月24日から国が実施する大手町での大規模接種については、未だ接種されていない医療従事者を優先して接種するよう国に要望すること。
3.視覚・聴覚障がい者や発語しょう害、精神疾患などのある接種希望者に対して、事前の情報提供の充実と接種会場での円滑な接種に必要な手話通訳や筆談ボード等の合理的な配慮を十分に講じられるよう、区市町村に働きかけられたい。
4.車いす利用の接種希望者が会場で移動の不自由が生じないよう、スロープの用意や幅広い導線の確保、車いす対応のトイレへのアクセスなど、合理的な配慮を十分に講じられるよう、区市町村に働きかけられたい。
以上
令和3年5月6日
本日16:30、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。
3回目の緊急事態宣言が発出され、人流については減少傾向をみせているものの感染状況については、感染者のうち変異株の割合が62%となり、連休中は、発熱相談件数が1日2,000人を超えるなど、未だ厳しい状況にあり、緊急事態宣言期間の延長の可能性が示唆されています。
このため、期間の延長がなされる場合には、多大な影響を受けている中小事業者をはじめ都民や医療従事者の方から寄せられている様々な声に対応するため、都議会公明党として、至急対応すべき課題について、別紙の通り緊急要望しました。
席上、小池知事より「このあと一都三県で国に要望を出し、5月31日までゆるめずに、ご要望を踏まえて対応していく」とのコメントがありました。
なお、要望は、東村邦浩幹事長、まつば多美子、細田いさむ、の各都議が行いました。