新型コロナ感染症の拡大に伴う諸課題への対策要望

4月29日の都内の新型コロナウイルス感染者数は、1,027名と1,000名を超えた。専門家は、4月28日の都のモニタリング会議において、N501Yの変異株が、従来株と比べ、実効再生産数が1.32倍と感染力が強く、流行の主体になってきていると述べている。
 
東京の社会経済状況を考えた時、都民を守る生活支援やワクチン接種体制の整備を行う必要がある。

都議会公明党として、医療従事者や都民の方から、わが党に寄せられた様々な声をもとに、至急対応すべき課題について、以下、要望する。

【感染防止対策】

・ 緊急事態宣言後、路上における飲酒が後を絶たない。都の職員による呼びかけも大事だが、より実行力を持たせるためにも、交番などの警察官の巡回パトロールの際に、法に基づく取り締まりはできなくても、せめて注意をしてもらうように、警視庁に強く要請すること。

・ 都は現在、繁華街において宣伝カーやオーロラビジョンを使って感染拡大防止を呼びかけているが、文字や静止画像だけでは人々に響かない。放送事業者とも協力して、医療現場の窮状や切迫性を訴える生々しい映像を繰り返し流して、一人一人の行動変容を促すこと。

【生活支援】

・ 大学を卒業しても、コロナ禍で就職ができない方々は、生活していくのが精いっぱいで、奨学金の返済を行える状況にない。他方、都においては、特定の分野で中小企業等の人手不足が続いている。

そこで、このような方たちが、都内の人手不足の中小企業等に就労した場合には、奨学金の返済の負担を軽減する支援策を、都として検討すること。

・ 昨年、高齢者のシルバーパスの更新については、列を作って密集することによる感染を防止するために、対面から郵送に切り替えて実施した。本年も、現在の感染状況を鑑みて、シルバーパスの更新については、郵送で行えるよう検討すること。

・ 緊急事態宣言期間中、子ども達が自宅で過ごす時間が増えることから、教育庁が小・中・高等学校の児童・生徒に行ったアンケート調査をもとに、家庭内での虐待や食事の提供など、子ども達のSOSをしっかり受け止め、必要な支援策を講じること。

・ コロナ禍において、子ども食堂が対面で開けない状況が続いている。そのような中、都は昨年、配食サービスについても、対面で開いた場合と同様の補助金を支給したが、本年度は2分の1に削減した。そのため、子ども食堂は配食サービスを減らさなければならない状況になっている。都は、新型コロナの感染状況を鑑み、子ども食堂の配食サービスについても、昨年同様の補助金を支給すること。

【入院医療体制の強化】

・ 大阪では搬送先が見つからず救急車が現場で7時間以上も待たされたとの報道がある。先の定例会で都議会公明党は、入院が必要な陽性患者を迅速に受け入れるための仕組みの検討を求め、都は速やかに医療の管理下に置くことを検討と答弁。入院待ちで命を落とすことがないよう、具体策を早急に示し実行すること。

【PCR検査】

・ 都は、クラスターが発生しやすい大学等に積極的にPCR検査を実施するとしているが、都が政策連携を行っている27の大学に通知をしているのみである。都内すべての大学に対し、都が積極的にPCR検査を実施することを周知すること。

【ワクチン接種】

・ 医療従事者のワクチン接種について、地域によっては、クリニックの医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師などに未だにワクチン接種が行われていないところがある。都が直接実施する医療従事者のワクチン接種受付について、電話申し込みが何日も全く繋がらない状況である。システムの早期復旧とコールセンターの体制の充実を図ること。

・ 新型コロナの搬送に従事する東京消防庁の救急隊員や民間救急車の隊員については、まだ、ワクチン接種が行われていない。速やかに接種できるように、都が接種体制を検討すること。

・ ワクチン接種において、医療人材の確保が重要だが、看護師の中には非常勤で控除対象配偶者の範囲内で働いている人がいるため、ワクチン接種に協力をして時間外の勤務が増えた場合には、控除対象配偶者の対象外となってしまうため、協力できない方がいる。

ワクチン接種等に協力をしてくれる非常勤の看護師さんの配偶者控除を、コロナ収束まで弾力的に運用するよう、国に対して強く要望すること。

以上


令和3年4月30

本日17:30、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。

4月29日の都内の新型コロナウイルス感染者数は、1,027名と1,000名を超えました。専門家は、4月28日の都のモニタリング会議において、N501Yの変異株が、従来株と比べ、実効再生産数が1.32倍と感染力が強く、流行の主体になってきていると述べています。

都議会公明党として、医療従事者や都民の方から、わが党に寄せられた様々な声をもとに、至急対応すべき課題について、別紙の通り緊急要望しました。

席上、小池知事より「いくつか参考になるご提案、ご要望をいただきました。それぞれ検討すべきところや、確認すべきところがあります。ワクチン接種が非常に大事。生活感あるご提案でありますので、さまざま検討して参ります。」とのコメントがありました。

なお、要望は、東村邦浩幹事長、まつば多美子、細田いさむ、古城まさおの各都議が行いました。

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