今般、短時間での集中豪雨と記録的な暴風が島しょ部を襲った台風第15号の被害調査のため、わが党は急きょ調査団を現地に派遣し、現地の公明議員、行政機関と連携を取り情報収集した結果、建物損壊、観光、農業等への影響が甚大であるほか、停電・断水は今も島民の生活に打撃を与えており、その被害が想像以上に深刻であることが判明した。
迅速に対応しないと島民の生活に極めて重大な影響を及ぼす可能性があり、一刻も早く、本格的な復旧、復興対策を講じる必要がある。
一方、先の代表質問でわが党は、各種競技会場を訪れた際の実感を踏まえ、涼むことができる中継施設の設置など暑さ対策の強化を求めたが、来年のオリパラ東京大会の成功のカギを握る競技場や周辺の暑さ対策は、テストイベントなど種々の検証結果を踏まえて、早め早めの対策を今から具体的に講じないと間に合わなくなる状況にある。
これらの対策を迅速かつ的確に講じるためには、今年度補正予算を編成し、その実効性を担保していく必要がある。このため、以下の諸点を十分考慮の上、緊急の補正予算措置を講じるよう強く要望する。
1.台風第15号被害の復旧・復興対策
・大島町では崖の一部倒壊により、今後の台風・地震で崩落の危険が出ている。それを 防ぐために防護フェンスの強化、倒木の処理を早急に行わないと停電が解消されず、 生活への打撃は増大する恐れがある。倒木・がれき処理で大島だけでも約5億の復旧費がかかると見込まれており、都からの市町村総合交付金の拡充が必要である。
・都立大島海洋国際高校も被害が甚大で、屋根や窓ガラスのほか、航海シミュレーターやパソコンなどの整備も急務である。また都立大島高校の体育館も被害を被っており、避難所にもなっている同体育館へのエアコンを設置した上での早急な整備が必要である。その他被害状況調査にも時間がかかっているため、都からの応援体制が必要である。 これら諸状況を勘案し、早急に島しょ部の復旧、復興のために補正予算編成行うこと。
2.オリパラ大会における暑さ対策
・オリパラ大会における暑さ対策のために、屋外会場で日よけがない会場については、日よけをする必要がある。さらに、ラストマイル上の移動距離が延びることへの対応として、移動中の観客の体調不良などに備え、屋内で涼むことのできる中継施設を臨時に設けていく必要がある。
・このように今回のテストイベントで得られた効果と課題を踏まえた対応を行い、会場内外の切れ目のない対策に取り組んでいく必要がある。万全の準備を行っていくために、補正予算措置を行うこと。
令和元年9月17日
本日午後4時30分、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について要望を行いましたので、お知らせします。
席上、小池知事より、「島しょの災害については、しっかり対応していきたい。補正予算については、しっかり精査していきたい。オリパラの暑さ対策については、できるだけ速やかに対応すべく、検討していきたい。」とのコメントがありました。
なお、要望は、東村邦浩幹事長、橘正剛政調会長、谷村孝彦幹事長代行、中山信行政調会長代行、高倉良生、まつば多美子、伊藤こういち、小林健二、うすい浩一、細田いさむ、古城まさおの各都議が行いました。