第2回定例会特集
都議会第2回定例会(5月27日~6月10日)で新型コロナウイルス感染対策を進めるための補正予算案(総額5,832億円)が可決されました。この補正予算案には、都議会公明党が緊急知事要望で求めてきた内容が大きく反映されています。都議会公明党の代表質問の質疑を紹介します。
協力金の支給迅速化を
休業に協力していただいた店舗等の事業者に対する協力金について、都議会公明党の要望に応え、第2弾まで実施することを評価。その上で審査体制の迅速化や申請書類の簡素化を強く求めました。産業労働局長は職員を500名体制に増やし、第1弾は6月までに支給し、第2弾の申請書類は最小限にすると答えました。
文化芸術の灯を消すな
都が実施した「アートにエールを!東京プロジェクト」事業をさらに拡充するとともに、ホール等の運営事業者や裏方で働くスタッフも支援していくべきと提案。都は、同事業の募集人数を2万人に拡大し、さらに、新たな取り組みとして、1公演につき200万円を支援する、と答弁しました。
東京の実情踏まえた事業者への家賃助成を
国は事業者への賃借料(家賃)助成を検討していますが、東京の家賃水準を考慮すれば、踏み込んだ支援が不可欠。国の第2次補正予算案の地方創生臨時交付金を活用し、国の賃借料助成に都が上乗せする支援を主張しました。都知事は、国の財源をしっかり活用しながら、効果的な支援策を早急に検討すると答えました。
90万人のシルバーパス更新手続は郵送で
毎年9月に都内約470 会場で更新手続が行われるシルバーパスについて、3密が懸念されるため、すべて郵送による手続にすべきと提案しました。福祉保健局長は、約90 万人のシルバーパス利用者の感染リスクを考慮し、今年8月に分かりやすい案内を発送して9月末までに新しいパスを郵送するとの考えを示しました。
飲食店等の3密解消へ支援を
飲食店等での3密解消の取り組みを誘導する呼び水となる助成制度を整えるべきと提案。都は「感染防止のため都や業界団体等が策定したガイドラインに沿った対策を行うオフィスや店舗に対し支援を開始。例えば換気装置等の設置、店舗内レイアウトの変更や休憩スペースの増設にかかる費用などを助成していく」と答弁しました。
妊婦への分娩前のPCR検査実施せよ
不安を抱える妊婦への分娩前のPCR検査の実施や、里帰りが困難な妊産婦を支援すべきと訴えました。福祉保健局長は、国の第2次補正予算案に盛り込まれた事業を踏まえ、PCR検査を希望する方を支援するとともに、里帰り出産が困難な妊産婦への育児サービスを提供する区市町村と連携して支援すると答えました。
修学旅行キャンセル料の負担軽減を
修学旅行の中止に伴い発生するキャンセル料について保護者負担を軽減すべきと提案。都は「都立学校の修学旅行のキャンセル料の補助上限額を17,200円とし、本年6月までを補助対象期間として負担軽減を図っていく」と答弁しました。
学校再開に安心を
学校再開にあたっては、3密対策を徹底していくためにも、教員以外の人員確保をすべきと質問。都は「教材の準備や消毒作業等、教員以外でもできる業務に、都立学校では大学生等を非常勤職員に、小中学校ではスクール・サポート・スタッフの追加配置を行う」と答弁しました。
児童・生徒の学習保障を
感染の恐れから登校できない児童・生徒への学習保障を行っていくために、オンライン学習を活かすべきと提案。都は「臨時休業中におけるICT機器を用いた家庭学習のノウハウを生かし、学校の授業内容や学習課題をオンラインにより提供するなど、個別に対応していく」と答弁しました。
廃棄物処理業者の安全確保を
廃棄物処理に伴う感染リスクに対し、事業者への安全対策を講じるべきと提案。
都は「当面のマスク等保護具や消毒液などを都が一括調達し、事業者に配布し、業界団体に対し調達ルートの確保に向けた支援を行っていく」と答弁しました。
中等症患者を診療する新型コロナ専用病院を
新型コロナ専用病院を開設し、重症者の病床を圧迫しないよう中等症の患者を重点的に診療する体制を求めました。都知事は、軽症者用の宿泊療養施設に加え、中等症向けの臨時的な専用医療施設の新たな確保へ準備を開始すると答えました。
介護事業者に車両費用や人材確保の経費補助を
介護事業者に対し、マスク等の配布、職員確保の手当支給、訪問サービスを行うための車両購入費助成などの支援を求めました。福祉保健局長は、衛生用品のほか、車両や設備備品の購入、人材確保のための割増手当の支給などを実施すると答えました。
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都議会公明党ニュース 東京都議会 令和2年 2020夏季号
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