談話 令和元年東京都議会第三回定例会を終えて

令和元年9月18日
都議会公明党 幹事長 東村邦浩

本日、第三回定例会が閉会しました。都議会公明党は、東京オリパラ大会成功への準備、高速道路の渋滞緩和策、私立高校授業料無償化の充実、住宅政策、新たな長期計画、不育症の検査費・治療費の助成制度、犯罪被害者支援などについて、具体的な政策を提案し、活発な論戦を展開しました。

1、東京オリパラ大会成功への準備については、まず、実際にテストイベントなどを体験したことを踏まえて、会場や周辺の暑さ対策が不十分であることを指摘し、改善を強く求めました。また、大会期間中の交通対策については、道路の渋滞を緩和するTDM(交通需要マネジメント)効果をさらに高めるため、テレワークや計画的な休業などに取り組む中小企業の参加を促す負担軽減策を求め、知事からは積極的に取り組む方針が示されました。

2、都議会公明党が推進してきた東京オリパラ大会への子どもの招待事業については、今定例会の代表質問においても招待する子どもの安全に万全を期すよう求めました。また、保育園児の観戦も検討するとの方針が都側から示され、子どもの招待事業が一層充実することになりました。

3、慢性的な都内高速道路の渋滞緩和対策について、プリペードカードを活用した上で高速道路上の料金所の撤廃策を提案したのに対し、知事は、クレジットカードを持てない利用者向けの手法として検討し、本線料金所の撤廃に取り組む意向を表明しました。

4、新たな長期計画の策定については、住宅政策の強化、水と緑を一層生かしたゆとりと潤いのある東京など、わが党独自の視点からの課題を提示したほか、年末までにまとめるとしている長期戦略ビジョンの実現には柔軟な都庁組織の構築と強固な財政基盤の必要性を訴えました。そして、誰もが将来の東京の姿を思い浮かべることができる具体的な内容とすることを強く求めました。

5、私立高校授業料の実質無償化について、来年4月から国においても実質無償化が全国で実施されることを受けて、都では国から交付される新たな財源を生かして世帯収入910万円未満まで対象を拡大するよう提案。知事は「国の動向を高い関心をもって注視する」と述べ、来年度からの実施に意欲を示しました。

6、セーフティネット住宅制度について、わが党の代表質問に対し、知事は不動産事業者の積極的な取り組みを後押しする施策を講じていく方針を示しました。これによって、高齢者などの住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間賃貸住宅の登録数が目標を大きく下回っている現状を打開していくことになりました。

7、都営住宅の期限付き入居制度について、現在10年を限度としている入居期間を子どもの高校修了期まで延長するとともに、ひとり親世帯を新たに対象に加える条例改正案が今定例会に提出され、可決されました。今後は、こうした改善内容が都民に対して確実に伝わるよう、情報発信の強化に取り組むよう求めました。

8、一時保護が必要な子どもの権利擁護では、子どもの視点に立った一時保護所運営を行うよう強く訴えました。都は、常に意見を表明できる機会の確保など、職員が方針を共有するための要領を今年度中に作成することを明らかにしました。子どもたちの安全・安心を守り、権利を擁護するため、しっかりとした改善策を取りまとめるよう強く求めました。

9、不育症の検査費・治療費の助成制度について、わが党の代表質問において、一日も早い制度開始を求めたところ、都は、リスク因子を特定するための検査費用に対する助成制度を新たに開始することを決め、来年1月からの申請受付開始を目指して準備を進めていることを明らかにしました。わが党の提案を受け、速やかに制度構築を行ったことを高く評価します。

10、今定例会には、わが党のかねてからの要請に応え、自転車損害賠償保険の加入を義務化する条例改正案が提出されました。今後は、加入状況の調査実施と結果公表による都民への意識啓発など、加入促進策を積極的に展開していくよう求めました。

11、犯罪被害者の方への支援策では、弁護士やカウンセラーの派遣、差しあたっての生活費の提供など、初期段階の支援の重要性を指摘。こうした支援の中核を担う市区町村の支援担当者との連携・協力の重要性を訴え、犯罪被害者やそのご家族にしっかりと寄り添った支援が実現できるよう、精力的に取り組んでいくことを改めて求めました。

12、環境施策では、都内でも深刻な課題となっているプラスチックごみの滞留問題に対し、都がイニシアチブを発揮して取り組みを推進すべきと訴えたのに対し、知事は高度なリサイクル技術など、企業による先進的な取り組みや新たなビジネスモデルの創出を都として支援していく方針を示しました。

13、都議会公明党は、今後も、小さな声に耳を傾け、都民の皆様が「私たちの声が都政に届いている」と実感いただけるよう、現場第一主義で、全力を尽くしてまいります。

以上

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