緊急事態宣言とその延長に伴う、感染リスクの低減や人流の抑制のための措置は必要であり、徹底して新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組むことは非常に重要である。
そうした観点から、休業要請や時間短縮、イベントの制限の措置が取られたものと理解している。
一方で、人が心を潤し生きる活力を得ていくために、文化芸術活動はまた不可欠なものであり、都民にコロナ禍を乗り越えるための勇気と力を与えることにも通じる。
そのため、こうした緊急事態宣言下においても、文化芸術活動へのできる限りの支援を講ずるべきである。そこで、以下要望する。
記
1.施設規模に応じて休業等を要請する施設として映画館、プラネタリウム、博物館、美術館などがあげられている。こうした施設を休業要請する行政側の整合性の考え方は理解するが、都民から見た場合、映画館や美術館が休業要請で、演芸場や展示場が収容人数を制限して営業が可能となることへの整合性は理解されない。休業要請する施設についても、感染リスクの低減のための対策を講じている努力を評価すべきである。感染状況などを検証し措置の見直しも含めた対応を検討すること。
2.長引くコロナ禍の中で、文化芸術活動は制限をされ、2020年は2019年に比べ、事業収入が5割から8割も減少しており、関係者の収入も激減している。芸術家、芸術団体は分野によって異なるが、50パーセント近くが東京に集積している。東京から文化芸術の灯を絶やさないためにも、文化芸術活動が続けていけるよう、都として支援策を講ずること。
3.博物館などについては、新しい情報発信の促進に必要な情報のデジタル化とともに、多くの博物館が参画するために必要なプラットフォームの整備やネットワーク化が不可欠であり、支援策を講ずること。
4.都は、文化芸術団体と様々な情報の共有を図る体制作りや、文化芸術団体を支える仕組みを構築するなど、文化芸術団体との連携を進めること。
5.緊急事態宣言解除後、文化芸術鑑賞を行う都民に対し、ポイント付与や割引など、インセンティブを与える仕組みを作り、文化芸術活動に触れる機会を拡大すること。
以上
令和3年5月11日
本日15:30、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。
人が心を潤し生きる活力を得ていくために、文化芸術活動はまた不可欠なものであり、都民にコロナ禍を乗り越えるための勇気と力を与えることにも通じます。そのため、こうした緊急事態宣言下においても、文化芸術活動へのできる限りの支援を講ずるべきと考え、別紙の通り緊急要望しました。
席上、小池知事より「文化の大切さは共有する。文化があってこそ輝くことも共有している。しかし、コロナ対策もリバウンドを防ぎたい。ご要望については、さまざまな観点から対策を考えていきたい。」とのコメントがありました。
途中、黒沼総務局長より、都側の説明もありましたが、東村幹事長からは、「都側の説明も、行政の論理だけでなく、もう少しわかりやすく都民に説明してほしい。」と重ねて要望しました。
なお、要望は、東村邦浩幹事長、まつば多美子、伊藤こういち、小林健二、古城まさおの各都議が行いました。