医療非常事態における医療提供体制等に関する緊急要望

8月に入り感染が急拡大する中、一日平均の感染者数は約4,200人となっている。5,000人を超えた日も昨日までに6日間となっており、医療非常事態となった医療体制の再構築が急務である。
 
こうした中、千葉県柏市において新型コロナウイルスに感染した妊婦の搬送先が見つからなかったため、早産した新生児が死亡するという事案が発生し、あらたな課題も露呈した。

都民の命を守るためにも円滑・迅速なワクチン接種を強力に推進するとともに、安心の医療体制を速やかに確保していく必要がある。

感染拡大が収まらない中、この非常事態を乗り越えていくための対応策として以下要望する。

【妊婦への対応について】

1.分娩が差し迫っているコロナ陽性妊婦で受け入れ先が見つからない場合に、受け入れ先を確保する体制を構築すること。その際、保健所と連携し都の入院調整本部が積極的に入院調整を行うこと。

2.コロナ陽性妊婦が重症化した場合、速やかに転院できるよう病床を確保すること。

3.妊婦の救急搬送困難事例については周産期コーディネーターが搬送先の調整を行っているが、現下の状況を鑑み、搬送困難事例に迅速に対応できるよう周産期コーディネーターを増員するなど周産期搬送の体制を強化すること。

4.都の大規模接種会場において妊婦及びその配偶者をワクチン優先接種対象に加えること。

【医療体制の強化について】

1.臨時医療施設の増設を進めること。

2.コロナ患者を受け入れていただく病院について更なる財政支援を検討すること。

【若者接種会場について】

1.予約なしで接種が受けられる利便性がある一方、接種希望者の数によっては混乱も予想されることから、円滑な接種体制を構築すること。

2.接種可能規模が1日200人程度とされているが、一日の定員に達した場合の速やかな情報発信を行うこと。

3.若者接種会場については、希望者が増加することが予測されるため、早めに新たな接種会場についても、検討すること。

【東京都保健所の情報提供について】

1.八王子市と町田市を除く多摩地域の東京都保健所は複数の自治体を所管しているが、コロナ患者の個別の情報が、立川保健所を除いて各自治体に提供されていない。爆発的に自宅療養者が増え、各保健所による自宅療養者への支援が間に合わない現状において、各自治体が医療や食料品の支援ができるよう東京都保健所が希望する多摩地域の自治体に対して、コロナ患者の個別の情報を提供すること。

【自宅療養者の配食について】

1.自宅療養者向けの配食が届くまでに相当の日数を要しており改善が急務である。配食の中身についても、体調が悪化する中で調理が困難であったり、痛みが激しく喉を通らず食べるのが辛いなど自宅療養者の症状に相応しいものに改善すべきである。

在宅確認に時間を要する場合、キャンセル扱いにならないよう「置き配」もできるようにすること。

以上


令和3年8月24日

本日16:40、都議会公明党は小池知事宛に、標記の件について緊急要望を行いましたので、お知らせします。

医療非常事態となり、医療体制の再構築が急務となっています。妊婦の対応、ワクチン接種の推進、自宅療養者の対応等、都民の命を守るためにも、この非常事態を乗り越えていくため、別紙の通り緊急要望しました。

席上、小池知事より「いろいろとご要望ありがとうございます。しっかり対応していきます。」とのコメントがありました。

なお、要望は、東村邦浩幹事長、高倉良生政調会長、まつば多美子、小林健二、かつまたさとし、玉川ひでとし都議が行いました。

タイトルとURLをコピーしました