小林健二議員の本会議(2月25日)一般質問

新型コロナウイルス

① 新型コロナワクチンの接種に向けた情報提供について

【質問】

ワクチンの情報を分かりやすく丁寧に都民に伝え御理解をいただく必要がある。また、安全・安心な接種を行っていくために、接種を行う医療関係者への情報提供等を積極的に行っていく必要があると考えるが、併せて見解を伺う。

【福祉保健局健康危機管理担当局長】

新型コロナワクチンの接種に向けた情報提供だが、接種を円滑に進めるためには、接種を受ける方々や接種を行う医療関係者への正確な情報発信が重要である。

国から提供されることとなっているワクチンの有効性や安全性、副反応に関する注意事項等については、今後、都においても、東京iCDCの専門家の御意見も踏まえながら、ワクチンに関するポータルサイトなど様々なチャンネルを通じて、適切に発信していく。

あわせて、接種を受けた方からの副反応に関する問合せに応じる電話相談センターを、早期に開設する。

こうした取組により、都民や医療関係者に対し、ワクチンに関する情報提供をきめ細かく丁寧に行っていく。

② ワクチン接種に当たっての障害者への配慮について

【質問】

聴覚障害者の方より、ワクチン接種に当たっては障害者に配慮した対策をお願いしたいとの御要望をいただいた。具体的な接種体制の取組は区市町村の役割であるが、障害者への合理的配慮を推進するよう都も取り組んでいくべき。見解を伺う。

【福祉保健局健康危機管理担当局長】

ワクチン接種に当たっての障害者への配慮であるが、今回の新型コロナウイルスワクチンの接種では、障害者も含め、希望する全ての対象者が円滑に接種を受けられる体制を整備しなくてはならない。

住民接種の実施主体である区市町村においては、障害者差別解消法等に基づき、障害者から意思の表明があった場合には、合理的な配慮を行う必要がある。

都は、接種会場等において、例えば、聴覚障害者に対して医師や現場スタッフが筆談でコミュニケーションを取るなど、障害特性に合わせた対応を行うよう周知を図るとともに、「東京都障害者差別解消法ハンドブック」や、国の「医療機関における障害者への合理的配慮事例集」等を提供するなど、住民接種において障害者への合理的配慮に取り組む区市町村を後押ししていく。

文化芸術振興

【質問】

コロナ禍での経験を生かし、困難な状況下だからこそ文化芸術の力で都民に希望を送る新たな文化政策を今後検討していくべきと考えるが、知事の所見を求める。

【知事】

コロナ禍での経験を生かした文化政策についてであるが、芸術文化は、人々の日々の暮らしに安らぎや潤いをもたらす、極めて重要なものである。

都は、コロナ禍において、「アートにエールを!東京プロジェクト」を実施するとともに在宅でもオンラインで楽しめる芸術文化コンテンツの提供などを行った。

具体的には、六本木アートナイトや東京芸術祭においてオンラインでの開催やVRを活用した鑑賞の提案などを行った。

公演の中止などにより、都民が直に芸術文化を鑑賞する機会が失われたが、一方で、テクノロジーを活用した新たな芸術文化の可能性が生まれ、楽しみ方も広がっている。

今後、文化施策の検討に当たっては、コロナ禍で得られたこうした経験や知見を生かしていく。

豪雨対策

① 石神井川の整備について

【質問】

練馬区内における石神井川の整備について見解を伺う。

【建設局長】

練馬区内における石神井川の整備についてであるが、水害から都民の命と暮らしを守るためには、護岸や調節池等の整備を効率的、効果的に進めることが重要である。

令和3年度は、早期に安全性を確保するため、都営上石神井アパート付近などの2か所、合わせて約250メートルで新たに護岸整備に着手する。また、その上流に位置しボトルネックとなっていた曙橋の架け替えに向け、橋梁の下部工事などを実施する。

さらに、練馬区内においても効果を発揮する、上流の西東京市内の新たな調節池について、基本設計を進めるとともに、関係機関との調整を行っていく。

今後とも、石神井川の安全性向上に向け、護岸や調節池の整備を着実に推進していく。

② 白子川の整備について

【質問】

白子川の整備について見解を伺う。

【建設局長】

白子川の整備についてであるが、白子川では、比丘尼橋下流調節池などにより、下流の安全性を確保した上で、上流に向け順次護岸整備を進めており、令和3年度は東西橋下流で工事を実施する。

加えて、白子川地下調節池と環七地下調節池を連結し調節池容量の相互融通が可能となる環七地下広域調節池の整備を令和7年度の取水開始に向けて進めていく。

下流の埼玉県施行区間については、都市河川の整備促進に関する1都3県連絡協議会や都県河川調整会議において、早期の整備について継続して働きかけていく。

引き続き、護岸や調節池の整備を進めるとともに、埼玉県とも連携を強化し、水害に強い都市を実現していく

③ 水防災情報の充実について

【質問】

令和2年三定にて、河川監視カメラの拡充の必要性とともに、水防災総合情報システムにおいて、動画での映像公開や国管理河川の状況も確認できるよう提案し、都から検討していく旨の答弁があった。そこで、水防災情報の充実に向けたその後の取組について見解を伺う。

【建設局長】

水防災情報の充実についてであるが、水害から都民の命を守るには、迅速な避難行動に繋がる河川の情報をわかりやすく提供することが重要である。

このため、令和3年度は、河川監視カメラについて、新河岸川など約20か所で出水期前に追加するなど、合計で約40か所を新たに公開する。

加えて、現在静止画で配信している河川の画像を、リアルタイムに提供するため、水防災総合情報システムのリニューアルにあわせて動画による配信も開始する。

また、国及び区市町村の保有する河川監視カメラの画像や水位などの情報についても、同システム上で容易に確認できるようリンクさせていく。

今後とも、適切な避難判断の一助となる水防災情報の更なる充実に取り組んでいく。

④ 練馬区内の浸水対策の取組状況について

【質問】

下水道局ではこれまで54地区を重点化し、浸水被害の軽減に取り組んでおり、このうち練馬区内では4地区が重点化されている。地域住民の不安を払拭するため浸水対策を急ぎ推進するべきであるが、練馬区内の4地区における取組状況について、見解を伺う。

【下水道局長】

練馬区内の4地区の浸水対策についてであるが、下水道局では、早期に浸水被害を軽減するため、くぼ地や坂下など浸水の危険性が高い地区などに重点化し、施設整備を推進している。

中村地区、南大泉地区の2地区では貯留管を整備し、それぞれ平成23年度と平成29年度から取水を開始し、浸水被害を軽減している。

田柄地区では、延長約4.2キロメートル、直径約3.5メートルの第二田柄川幹線を平成26年度から整備しており、令和3年度の完了を目指している。

さらに、大泉町地区は、経営計画2021の期間である令和7年度までに着手する予定であり、既設の下水道幹線の雨水排除能力を増強する施設の整備に向けて取り組んでいく。

都営地下鉄の安全対策

【質問】

都営地下鉄における視覚障害者の安全・安心対策について、ホームドア整備中の安全対策が重要と考えるが、見解を伺う。加えて、ICT技術を活用し、視覚障害者が安心して移動できるような取組も検討していくべきと考えるが、あわせて見解を伺う。

【交通局長】

駅構内の視覚障害者への安全・安心対策についてだが、都営地下鉄では、お客様のホームからの転落事故ゼロを実現するため、ホームドア整備に率先して取り組んでおり、令和5年度末までに全駅での整備完了を目指している。

ホームドア整備中の駅では、係員による積極的な声かけに加え、警備員の増員や自動音声装置による注意喚起を行うなど、転落事故防止に万全を期していく。

また、現在、視覚障害者の方が安心して駅構内を移動できる環境整備に向けて、スマートフォンを活用した移動支援やAIによるカメラ画像の解析など様々な技術が開発途上にあり、引き続き、技術動向を注視していく。

今後とも、誰もが安全に安心して都営地下鉄を利用できるよう、ハード・ソフト両面から取組を進めていく。

都市計画公園

① 都立公園の持つ意義と役割について

【質問】

公園は都市の緑として環境面からも重要であり、都立公園に対する都民の期待は高いものがある。都立公園の持つ意義と役割について知事の所見を伺う。

【知事】

都立公園の持つ意義と役割についてであるが、都立公園は、都民にやすらぎとレクリエーションの場を提供し、都市に潤いや風格をもたらすとともに、環境の改善や防災空間の確保など、都市の暮らしに重要な役割を果たしている。

また、現在、社会の成熟化に伴い、都民の価値観やライフスタイルが多様化しており、都民ニーズへの柔軟な対応が求められている。

こうしたことを踏まえ、都内の大規模な公園整備を着実に推進し、貴重な緑を増やすとともに、都民や地域との連携を強化し、民間の発想も取り入れることで地域に根ざした個性ある公園を創り上げていく。

今後とも、豊かな水と緑に溢れる良質で魅力ある都市空間の形成を進め、ゆとりと潤いのある都市東京を実現していく。

② 練馬城址公園の整備と都民等の意見について

【質問】

練馬らしい緑の公園としていくためにも、地元練馬区をはじめ都民の意見を丁寧に聴き、最大限に尊重していくべきと考えるが、都の見解を伺う。

【建設局長】

練馬城址公園の整備と都民等の意見についてであるが、整備計画の策定に当たって、利用者の視点や公園の周辺環境などに配慮するため、都民や地元区の意見を踏まえていくことは重要である。

都は現在、昨年6月に地元区などと締結した覚書を踏まえ、都民委員も参加する公園審議会において、本公園の整備計画について検討を進めている。

先月には、中間のまとめを公表し、現在、パブリックコメントに加え、地元区と連携してオープンハウスを開催するなど、きめ細やかに意見の聴取を行うとともに、地元区への意見照会を行っている。

今後、これらの意見も踏まえながら、本年5月に審議会からの答申を受けた後、速やかに整備計画を策定していく。

③ 練馬城址公園の整備について

【質問】

地域住民に安心感を与える防災機能の強化を成し遂げていくべきと考える。高齢者、幼児、障がい者等誰もが楽しめる公園整備を検討するとともに、令和5年のスタジオツアー施設の開業も見据え、公園整備を進めていくべきであるがあわせて見解を求める。

【建設局長】

練馬城址公園の整備についてであるが、中間のまとめでは、新たな公園のテーマとして「都民に親しまれてきた土地の歴史、風土、緑豊かな自然を生かし、多様な主体と連携して社会の変化に応えながら創りあげる公園」を掲げ、防災機能の向上、多様な人々の交流空間の創出などを図ることとしている。

令和3年度は整備計画を策定し、事業認可の取得を目指すとともに、土地所有者と連携して、既存施設の撤去及び公園施設の設計に着手する予定である。

今後、民間事業者等と連携し整備の途中段階においても、周辺からの避難を円滑に受け入れる出入口や避難空間を確保し、防災機能を強化するとともに、豊かな緑の中で、多様な世代の人々が障害の有無に関わらず安心して楽しむことのできる公園となるよう取り組んでいく。

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