第3回定例会で成立した議案

■予算案
令和2年度東京都一般会計補正予算(第10号)
令和2年度東京都一般会計補正予算(第11号)

■条例案
東京都行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部を改正する条例
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
東京都都税条例の一部を改正する条例
東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
東京都立食品技術センター条例を廃止する条例
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例

■契約案
東京消防庁国分寺消防署庁舎(2)改築工事請負契約
環2築地虎ノ門トンネル(2)遠隔制御設備工事請負契約
綾瀬川護岸耐震補強工事(その258)請負契約
小名木川護岸耐震補強工事(その6)請負契約
中川護岸耐震補強工事(その205)請負契約

■事件案
土地の信託の変更について
東京都江戸東京博物館外6施設の指定管理者の指定について
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について

■専決
地方自治法第179条第1項の規定に基づき専決処分した令和2年度東京都一般会計補正予算(第8号)の報告及び承認について
地方自治法第179条第1項の規定に基づき専決処分した令和2年度東京都一般会計補正予算(第9号)の報告及び承認について
地方自治法第179条第1項の規定に基づき専決処分した東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例の報告及び承認について

■人事案
東京都名誉都民の選定の同意について     石井 幹子
東京都名誉都民の選定の同意について     瀧澤 利夫
東京都名誉都民の選定の同意について     横尾 忠則
東京都教育委員会委員の任命の同意について  秋山 千枝子(再任)
東京都監査委員の選任の同意について     山内 晃
東京都監査委員の選任の同意について     早坂 義弘

■議員提出議案
★条例案
東京都議会委員会条例の一部を改正する条例

★意見書
◇オウム真理教(Aleph(アレフ)・ひかりの輪・山田らの集団)に対する観察処分の期間更新に関する意見書

オウム真理教は、地下鉄サリン事件を始めとする数々の無差別大量殺人を実行し、社会に大きな不安と恐怖を与えた団体であり、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(以下「団体規制法」という。)に基づき、観察処分を受けている。

現在も、オウム真理教の後継団体として、「Aleph(アレフ)」、「ひかりの輪」、「山田らの集団」という三つの組織が活動を継続しており、社会的な不安は依然として残ったままである。

都内には、オウム真理教後継団体の施設が6か所存在し、現在も活発に活動を続けている。施設周辺住民は、オウム真理教後継団体の解散・撤退を求めて反対運動を起こし、自治体もこれを支援しているが、こうした取組には限界があり、いまだ不安や恐怖を解消するには至っていない。

このような状況の中、令和3年1月には、オウム真理教(Aleph(アレフ)・ひかりの輪・山田らの集団)に対する団体規制法に基づく観察処分の期間が満了を迎えようとしている。しかし、公安調査庁による団体規制法に基づく立入検査の結果、現在も、教団名を秘匿した勧誘活動の組織的な展開や、教祖である麻原彰晃こと松本智津夫への絶対的帰依を扶植する指導の徹底など、依然としてオウム真理教の教義が団体活動に影響を与えており、状況は平成30年の更新時と変わっていない。

万が一、観察処分が更新されなければ、オウム真理教の活動実態が明らかにならず、施設周辺住民はもとより多くの都民の不安と恐怖はますます高まることになる。

よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、オウム真理教(Aleph(アレフ)・ひかりの輪・山田らの集団)への観察処分の期間を更新するよう強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年10月8日

東京都議会議長 石川良一

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 法務大臣 公安調査庁長官 公安審査委員会委員長 宛て
 
 
◇私学振興に関する意見書

東京の私立学校は、それぞれ独自の建学の精神や教育理念に基づき、新しい時代に対応する個性的で特色ある教育を積極的に展開しており、東京都ひいては我が国における公教育の進展に寄与している。

現在、都内の学校に在学する園児・児童・生徒のうち、私立学校に在学・在園する割合は、高等学校で約6割、幼稚園では約9割を占めており、私立学校が東京の公教育に果たす役割は極めて大きい。

今後、Society 5.0時代を見据え、新たな社会に向けて、子供たちが情報活用能力を身に付けるとともに、情報モラルを理解していくことがますます重要となっている。今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校におけるICTの活用が進んではいるが、学校ごとの取組に差が生じているのが実態である。また、家計急変による就学困難への対応も課題となっている。

こうした状況において、公立・私立あいまっての教育体制を維持し、各学校が新たな時代に対応した教育を実践していくためには、私立学校振興助成法第1条に規定するとおり、教育条件の維持向上と保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、私立高等学校等の経営の健全性を高めていくことが求められている。

よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、令和3年度予算編成に当たり、私学教育の重要性に鑑み、教育基本法第8条に規定される「私立学校教育の振興」を名実共に確立するため、現行の私学助成に係る国庫補助制度を堅持するとともに、次の事項を実現するよう強く要請する。

1 私立高等学校等の経常費助成等に対する補助を拡充すること。
 
2 私立高等学校等におけるICT教育設備の整備に対する補助制度を拡充すること。
 
3 私立高等学校等における耐震化、省エネルギー設備の導入、換気・冷房設備の整備など、施設・設備に対する補助制度を拡充すること。
 
4 より一層の保護者負担の軽減を図るため、私立高等学校等就学支援金制度を拡充改善するとともに、都道府県の行う補助に対する国の支援を拡充すること。
 
5 都道府県の行う私立高等学校等奨学金事業に対する国の支援を拡充すること。
 
6 私立専修学校については、専門課程及び高等課程に対する新たな助成制度を設けること。
 
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年10月8日

東京都議会議長 石川良一

 
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 財務大臣 文部科学大臣 宛て
 
 
★決議
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催と成功に関する決議
 
都は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)について、本年夏の開催に向け、国、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下「組織委員会」という。)及び関係自治体を始めとする多くの大会関係者と共に準備を進めてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受け、一年の延期が決定した。この延期に伴う費用については、最小化し、都民・国民から理解と共感を得られるものにする必要がある。

東京2020大会は単なるスポーツの祭典だけでなく、平和の祭典でもある。東京招致を決定した平成23年、日本は東日本大震災に見舞われ先行きの見えない不安と閉塞感に覆われていた。大会を通して、震災から力強く復興した被災地の姿を全世界に示し、寄せられた支援への感謝を伝えることができる。

また、東京2020大会は、文化の祭典でもあり、世界中の文化の灯を再び力強く輝かせていく契機とすべき大会でもある。

今、人類は新型コロナウイルス感染症という危機に直面している。100年前の1920年アントワープオリンピック大会は第一次世界大戦とスペイン風邪の流行直後に開催され、世界の連帯と復興の象徴となった。世界が一丸となってこの難局を乗り越え、大会の開催と成功に果敢に取り組むことは、懸命に練習に励んできたアスリートだけでなく、開催を心待ちにしている子どもたちを始め、全世界の人々に勇気と希望を与えることになる。東京2020大会は新型コロナウイルス感染症を乗り越えた象徴となる。

もちろん、開催に向けては、感染状況を十分踏まえ、アスリート、大会関係者、観客など全ての人々にとって安全で安心な大会となるよう、万全の対策を期す必要がある。そのために、都は、国や組織委員会を始め、様々な関係機関と緊密に連携・協力して、水際対策の充実強化や競技会場での感染防止策などに関し、早急に対策を講じていかなければならない。

よって、東京都議会は、執行機関と車の両輪となり、日本にとって「復興オリンピック・パラリンピック大会」であると同時に、世界にとってはコロナ後に向けた大会となる東京2020大会の開催と成功に向けて、全力で取り組んでいくものである。

以上、決議する。

令和2年10月8日

東京都議会

タイトルとURLをコピーしました