慶野信一議員の本会議(2月29日)一般質問

王子給水所の整備

【質問】

南千住、荒川、町屋の東側地区では複数ルートの給水が確保されたが、西日暮里や尾久など西側地区は、いまだ金町浄水場のみから直接給水のため、王子給水所の完成により2つのルートから給水の安定性が飛躍的に向上する。首都直下地震の発生が切迫する中で、王子給水所は強靭な東京を実現するために、地域住民に配慮しながら工事を進め、早急に完成させるべきであると考えるが、都の見解を伺う。

【水道局長】

王子給水所の整備についてであるが、水道局では、区部北東部における給水安定性の一層の向上を目的として4箇所の給水所を新たに整備し、配水区域を再編するとともに、他の浄水場からの送水の2系統化などの広域的な整備を進めている。

このうち、王子給水所は、荒川区、北区、足立区の約26万人の給水安定性の向上につながるとともに、大地震により断水が発生した場合の給水拠点としての役割も担い、地域における震災対策の充実も図られる。

現在、配水池の築造を進めており、工程管理を一層徹底するとともに、地元住民へ配慮しながら、鋭意工事を進めていく。

下水道事業

① 東尾久浄化センターの施設整備について

【質問】

三河島水再生センターは、稼働開始から100年が経過し、老朽化が進んでおり、施設の再構築は急務である。しかし、下水処理は一時たりとも止めることができないため、再構築工事に当たっては、機能の一部を代替する施設が必要である。代替施設として建設中である東尾久浄化センター内の施設整備を急ぐべきと考えるが、都の見解を伺う。

【下水道局長】

東尾久浄化センターの施設整備についてであるが、下水道局では、老朽化対策とあわせて機能の向上を図るため、計画的な再構築を推進している。

三河島水再生センターや尾久ポンプ所の再構築に当たっては、汚水処理や雨水排除の能力を確保するため、東尾久浄化センター内に代替となる施設の整備を先行して進めている。

令和5年度中に、新たなポンプ施設が完成するとともに、令和7年度までに水処理施設の整備に着手する。

今後、老朽化した下水道施設の再構築を鋭意推進し、質の高い下水道サービスを提供していく。

② 非常用発電設備の増強について

【質問】

下水道局では、水再生センターなど106施設すべてにおいて、非常用発電設備が設置されているが、発電容量はいまだ十分でないと聞いている。災害に伴う停電時にも、下水道施設が安定的に運用できるよう非常用発電設備の増強を進めるべきと考えるが、都の見解を伺う。

【下水道局長】

非常用発電設備の増強についてであるが、下水道局では震災時など停電の際にも下水道機能を維持するため、必要な電力を確保する取組を推進している。

現在、白鬚西ポンプ所など93施設で必要な電力を確保しており、令和6年度には吾嬬(あずま)ポンプ所など11施設で発電容量の増強を進めていく。

また、5か所の水再生センターでは、燃料を安定的に確保するため、燃料油と都市ガスのどちらでも運転可能な非常用発電設備を導入している。

今後も、震災時の電源確保を推進し、施設の安定的な運転を確保していく。

③ 下水道事業における省エネ・再エネについて

【質問】

水再生センターやポンプ所などの下水道施設はメガインフラであり、生活に欠かすことのできない下水道事業を安定的に継続する上で、環境負荷の低減は必要不可欠である。

今後、より積極的に省エネルギー化や再生可能エネルギーの活用を強化していくべきと考えるが、都の見解を伺う。

【下水道局長】

下水道事業における省エネ・再エネについてであるが、下水道局では、都内の電力使用量の約1パーセントを使用しており、エネルギー・地球温暖化対策を一層強化することが重要である。

このため、これまでに、省エネルギー型機器の導入や、下水汚泥の処理過程で発生する消化ガスを利用した発電などの取組を実施してきた。

今後は、バイオマスエネルギーにより発電し、他の設備にも電力を供給できるエネルギー供給型焼却炉の導入や、ペロブスカイト太陽電池などの革新的技術の開発に取り組むなど、エネルギー・地球温暖化対策を推進し、環境負荷の少ない都市の実現に貢献していく。

精神障がい者施策

【質問】

令和5年の予算特別委員会で、都が発行するカード形式の障害者手帳は、申請者がカラーの顔写真を提出しても白黒でカードが発行されていることを指摘し、速やかにカラー化すべきと求めた。さらに、法令で2年ごとの更新が定められている精神障害者保健福祉手帳は、更新時期の案内が一切ないことについても指摘し、LINEやショートメッセージなどを活用し、事前のお知らせをすべきと求めた。カード形式の障害者手帳の写真カラー化の実施状況を確認するとともに、精神障害者保健福祉手帳におけるLINEやショートメッセージを使った更新時期のお知らせを早期に開始すべきと考えるが、都の見解を伺う。

【福祉局長】

障害者手帳についてであるが、都が発行する身体、知的、精神のカード形式の障害者手帳について、令和6年1月発行分から、カラー写真による発行を開始した。

このうち精神障害者保健福祉手帳については、令和6年3月1日より、事前に登録した方に対して更新手続の開始時期をLINEにより通知するサービスを行うほか、さらに4月からショートメッセージによる通知も開始する。

加えて、郵送による通知を令和6年度中に開始することとしており、手帳をお持ちの方が更新時期を逸することのないよう、取り組んでいく。

医療費助成

【質問】

小児慢性特定疾病医療費助成は、18歳未満が対象だが、18歳時点で対象だった方は20歳を迎えるまで2年間、受給者資格を延長できるが、1日でも更新手続きが遅れると、2度と再申請できない。小児慢性特定疾病医療費助成の更新手続も、ショートメッセージなどを活用し、プッシュ型で丁寧に案内すべきだが、都の見解を伺う。

【福祉局長】

小児慢性特定疾病医療費助成についてであるが、本助成は、18歳未満を対象としているが、18歳に達する時点で対象となっている方は、原則1年以内と定められている支給認定の有効期間中に、医療受給者証の更新を行えば、20歳を迎えるまで助成対象とされる。

しかし、国において、この有効期間中に手続を行わなかった場合は更新できないとされており、都は、更新漏れがないよう、その旨を受給者証に明記するほか、期間満了の4か月前に案内を郵送している。

今後は、2か月前にも再度案内を郵送するとともに、新たにショートメッセージによる通知を開始する。こうした取組を行うことで、よりきめ細かく対応していく。

東京都平和の日

【質問】

都は、3月10日を東京都平和の日と定め、毎年、平和の日記念式典をはじめとした記念行事を通じて、都民が平和について考える機会を提供している。平和の意義や大切さを多くの都民の方に伝えるため、これまで以上に平和の日を広くPRするとともに、資料展の充実を図るべきと考えるが、都の見解を伺う。

【生活文化スポーツ局長】

東京都平和の日のPRと資料展の充実についてだが、都は、毎年3月10日の東京都平和の日にあわせて、平和の意義や大切さを都民に周知しており、令和5年度はPR動画を制作し、令和6年3月1日からユーチューブ等で順次公開するなど、周知を強化していく。

また、平和の日にあわせて都内3か所で順次開催する東京空襲資料展では、活用について同意を得た122名の方の証言映像などを公開していく。

令和6年度以降は、実施箇所を増やすなど、企画検討委員会の意見も聞きながら、資料のより広い活用方法の検討を進め、資料展の充実を図っていく。

火葬場

【質問】

現在、23区内には、民間火葬場7か所に対し、公営火葬場は2か所しかない。民間火葬場を含め、火葬待ちが頻繁に発生し、混雑時には10日待ち以上になることもあり、ご遺体の安置費用が高額になることが、ご遺族の負担になっている。

公営火葬場では、火葬料金は無料か、ごく低廉な費用負担で利用できるが、民間火葬場では近年料金の値上げが行われ、現在は燃料費特別付加金も追加されて、利用者負担が増す一方である。現状の法律では、火葬料金を適正に管理する制度がない。

負担公共福祉の更なる増進のために、区部における新たな公営火葬場の設置に向けた取組が急務であると考えるが、都の見解を伺う。

【保健医療局長】

火葬場についてであるが、今後、高齢化による死亡者数の増加が予測される中、地域の実情に応じて、将来にわたる安定した火葬体制を確保することは重要である。

国は、火葬場の経営主体を原則として市町村等としており、区部においては、港区、品川区、目黒区、大田区及び世田谷区の5区の一部事務組合により、平成16年に臨海斎場が開設されており、都は5区の要請に応じて都有地の売却や財政支援を実施した。

現在、区部の公営火葬場では、火葬炉の増設等により火葬可能数を増やすことが計画されており、今後、こうした動向等について区と情報共有し、意見交換していく。

中小企業施策

① 若者の就職の支援について

【質問】

若者の雇用情勢を見ると、企業の人手不足が続く中、新卒内定率は高水準だが、就職後3年以内に離職する早期離職率も高くなっている。事前の企業理解や業界研究が不足し、自分と会った仕事に巡り合えていない。

若者がより幅広い業界に触れ、理解を深め、就職につながるよう後押しすべきと考えるが、都の見解を伺う。

【産業労働局長】

若者の就職の支援についてであるが、就職活動をする若者が、その興味や関心に加えて、より幅広く様々な業界や職種を理解し仕事を選ぶことができるよう後押しすることは重要である。

これまで都は、若者が就職に当たり、高い関心を持つデジタルの業界や事務の職種等に関し理解を深めるセミナーや会社との交流会を実施してきた。

これらに加え、令和6年度、採用を積極的に進める観光と飲食の業界のほか、社会的なニーズの高い医療や福祉の現場の職種などについて、情報の提供を行うセミナー等の開催を増やす。

これにより、若者の就職を着実に後押しする。

② 中小企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進について

【質問】

小規模な製造業など、デジタル化に苦手意識のある事業者も多く、どの支援策を活用すべきかといった意見や、メリットが具体的に分からず着手できていないといった声を伺う。中小企業が行うDXの取組が実効性のあるものとなるよう、強力に支援するべきと考えるが、都の見解を伺う。

【産業労働局長】

中小企業のDXの推進についてであるが、中小企業が業務や生産体制の効率を高める上で、現場の課題や状況を充分に踏まえDXの活用を進めることは必要である。

このため都は、令和6年度、中小企業のDXに係る相談を専門に受け付け、様々なサポートの事業にワンストップで結び付ける窓口を新たに設置する。

また、IT技術の専門家が中小企業を巡回し、生産性の向上に役立つDXのニーズを掘り起こす。こうした会社に対し、経営とデジタル技術に詳しいアドバイザーを派遣し現場の実情に合ったDXのシステムや機器の導入の計画を作り、その実現に必要な経費に助成を行う。

③ 若者の就職に向けた支援について

【質問】

都の職業能力開発センターでは、求職者が就職するために必要なスキルを習得できるよう、多様な職業訓練を行っており、この夏には、しごとセンター校がオープンする。しごとセンター校の開校を通じて、若者の雇用の安定や収入の増加にしっかりと結び付けていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

【知事】

若者の就職に向けた支援についてであるが、産業構造の転換が進む中、将来の成長が期待されるデジタル関連の産業や医療や介護など人手不足が続く事業分野において、東京の将来を担う若者が確実な技能を身に付け、いきいきと活躍できるよう支援することは重要だ。

東京しごとセンターでは、多くの若者に希望や状況を聞き、幅広い企業を紹介し、就業に結び付けている。こうした若者を含めた様々な年代の方が成長産業や福祉等の分野で活躍する技能を習得できるよう、同じ建物内に「しごとセンター校」を令和6年7月開校し、新たなサポートを開始する。

若者がしごとセンター校に立ち寄り、バーチャルで様々な職業訓練の作業を体験できる機会を提供する。また、同校で実施をしている実習について、見学や体験をできる仕組みとし、都内の職業能力開発センターでの受講につなげる。

若者が高い意欲とスキルを持ち働くことのできる社会を実現する。

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