細田いさむ議員の予算特別委員会(3月9日)総括質疑

議会報告 東京リポート

中小企業支援

【質問】

先日、金融支援について3月中旬を目途に受付を開始できるよう準備を進めている、との答弁があった。このように、スピード感を持って対応し、できるだけ多くの中小企業に手を差し伸べる必要があると考えるが、見解を伺う。

【産業労働局長】

ウクライナ情勢の影響により東京の中小企業の経営環境は一層の厳しさを増しており、金融と経営の両面から速やかに支援を進めていく必要がある。

このため都は、中小企業の資金繰りを支えるため、金融機関が今月、総額30億円の貸付のできる新たな制度融資のメニューを開始する。

また、原油高の影響を受けやすい中小製造業の100社に今月から専門家を2回まで派遣し、その助言により固定的なコストを減らす設備の導入経費に助成を行う。さらに、様々な業種の中小企業に、省エネと経営の専門家をグループで延べ800回派遣し、その助言を受け電力の使用を抑える機器の導入経費等に助成する。

こうした取組により、中小企業の事業継続をサポートしていく。

住宅施策

【質問】

都は、都営住宅の自治会が迅速に相談できる窓口の設置や、自治会が苦労している住民同士のトラブルへの法的な相談対応など、自治会運営がより円滑にできるよう更なる支援に取り組むべきである。都の見解を伺う。

【住宅政策本部長】

都営住宅の自治会は、団地のコミュニティの中核を担い、共用部の管理を行うなど重要な役割を果たしている。しかし近年、居住者の高齢化等により担い手が減少し、運営に様々な影響が生じている。

このため都は、指定管理者である東京都住宅供給公社を通じ、共益費の代理徴収の実施や、お客様センターの窓口で相談を受けるほか、巡回管理人による現地での相談対応などを実施している。

こうした取組に加え、来年度からは、自治会専用ダイヤルの設置や、団地内の居住者間トラブル等に関する無料の弁護士相談の実施など、支援の充実を図っていく。

今後も、自治会運営が円滑に行われるよう一層の支援に取り組んでいく。

水害対策

① 都市強靭化プロジェクトについて

【質問】

様々な危機の中でも、気候変動の影響から、大規模水害への対策強化が重要。東部低地帯を抱える東京が避けて通ることができないテ―マ。都市強靭化を進めるに当たって、水害への備えに向けた知事の強い思いを伺う。

【知事】

先日公表されたIPCCの報告書で、極めて厳しい気温上昇のシナリオが示された。

線状降水帯による長時間の豪雨、巨大台風の襲来が私たちが経験したことのない大規模水害を発生させる恐れがある。

差し迫った脅威に対し、都民の生命と安全を守る対策の強化が待ったなしである。

今回、新たに立ち上げた都市強靭化のプロジェクトでは、「大規模水害」を重要なテーマに位置付けた。

最新のデータを検証し、エビデンスに基づき「都市を守るために何を強化すべきか」について全庁的な体制の下で検討を進める。

長期的な視点に立って、ハード面の備えをしっかりと固めるとともに、ソフト対策も含めた実効ある対策により、気候危機に打ち勝つ強靭な都市を創り上げていく。

② 気候変動を踏まえた高潮対策について

【質問】

現在の施設の状況や気候変動の影響をしっかりと検証し、計画的に整備を進めていくことが必要と考えるが、現在の検討状況について伺う。

【港湾局長】

将来の気候変動に伴う台風の強大化や海面水位の上昇による高潮等の被害から都民を守るためには、長期的な視点に立ち、様々な角度から検証を行った上で対策を実施していくことが重要である。

このため都は、昨年度より、有識者の意見を踏まえながら、今後予測される海面水位や降雨量の具体的な数値などについて、分析・検討を進めてきた。

今後、これらの検討を踏まえ、高潮から都民を守る防潮堤等の嵩上げを段階的に実施していくとともに、降雨量の増加に対応できるよう排水機場の機能の強化等の取組を推進していく。

引き続き、関係局と連携し、計画的に施設整備等を進めることで、都民の安全・安心を万全のものとしていく。

③ 下水道における風水害への対応について

【質問】

下水道においても、都庁の総力を結集する「東京の危機克服 都市強靭化10か年プロジェクト(仮称)」に参画し、激甚化・頻発化する風水害への対応を検討していくべきであるが、下水道局の見解を伺う。

【下水道局長】

未来の東京戦略バージョンアップ2022で示されているとおり、今後、気候変動の影響により激甚化する豪雨災害や、切迫する巨大地震など、これまで経験したことのない危機に直面する可能性がある。

そこで、都市強靭化のプロジェクトの策定において、下水道局としても下水道の役割を踏まえ、関係局と連携して取り組む。

④ 大規模水害時の排水作業準備計画の検討状況について

【質問】

排水作業準備計画の現在の具体的な検討状況と今後の取組について伺う。

【建設局長】

東部低地帯において、大規模水害時に早期に復旧、復興を図るためには、速やかな排水により浸水を解消することが重要である。

このため、都は、排水機場などの排水施設の位置や能力を考慮し、東部低地帯を複数のエリアに分割したうえで、浸水時における排水施設への燃料補給ルートや、排水を補完するためのポンプ車の運用方法などの検討を進めてきている。

今後その結果を取りまとめ、本格的な台風シーズン前に、浸水時に迅速な対応を行うための排水作業準備計画として公表する。

引き続き、国や関係機関と連携し、水害時の速やかな排水等に向けた取組を推進していく。

⑤ 東部低地帯における大規模風水害対策について

【質問】

東部低地帯において、高潮の氾濫などにより大規模風水害が発生した際には、都庁の総力を結集して、ハード・ソフト両面から、あらゆる対応を行っていくべきと考えるが、都の所見を求める。

【総務局長】

東部低地帯において大規模風水害が発生した際は、避難誘導や救出救助、復旧活動を迅速に行うことが不可欠である。

このため都は、大型台風の接近段階から災害対策本部を設置し、関係区等と連携のもと、広域避難も含めた早期の避難誘導に当たっていく。

また、国等とも連携した救出救助や浸水地域の排水活動、避難所への物資の供給やライフラインの復旧、被災者生活再建支援など、ハード・ソフト両面から全庁を挙げて必要な対応を迅速に進めていく。

さらに、こうした対応の実効性を高めるため、平時より、関係機関と連携し、最新のデジタル技術も活用するなど、より実戦的な訓練を重ねることで、災害対応力を一層高めていく。

ブルーカーボン

【質問】

脱炭素社会の実現に向け、ブルーカーボンを隔離・貯留する海の植物・生物を育成する取組は重要であり、東京港においても海藻等を育む藻場や干潟等の創出に取り組むべきと考えるが、都の見解を伺う。

【港湾局長】

脱炭素社会の実現に向け、海洋生態系に取り込まれる炭素、いわゆるブルーカーボンが注目されており、水生生物は新たなCO2の吸収源として期待されている。

これまで都は、海上公園における干潟や、護岸を活用した浅場等を整備し、水生生物の棲みやすい環境を作ることで、その回復を図り、東京港の環境改善を進めてきた。今後は、水生生物のCO2吸収源としての機能にも着目し、これまでの取組を推し進め、海藻が生息する藻場や、干潟等の更なる創出に向けて取組を進めていく。

具体的には、来年度、水生生物の生育に必要な海中の日照度や水流等の現況調査を行うとともに、藻場等の整備手法や維持管理方法等の検討を行っていく。

今後とも脱炭素社会の実現に向け、東京港における水生生物の生息環境の向上に積極的に取り組んでいく。

福祉施策の充実

① 盲ろう者支援について

【質問】

2009年に台東区内に全国初として東京都盲ろう者支援センターが開設された。盲ろう者支援について、知事の見解を伺う。

【知事】

障がいの種別や程度は人によって様々であり、その中で、視覚と聴覚の両方に障がいを併せもち、光と音が失われた盲ろう者は、様々な日常の場面で困難や苦労を抱えている。

たとえ、どんなに障がいが重くても、必要とするサービスを利用しながら安心して暮らせる社会、こうした社会の実現に向け、盲ろう者支援センターの設置など、障がい者の地域生活を支える取組を積極的に進めてきた。

障がいのある人もない人も、互いに尊重し、支え合いながら共に生活する、多様性と包摂性に溢れた東京を創り上げていく。

② 盲ろう者支援の拡充について

【質問】

都内の盲ろう者の推計と登録者数の差は700名ほどあり、支援があることを知らない方やアウトリーチによる支援が行き届いていない方がいると思われる。センターの体制を拡充することが必要である。支援が必要な人の掘り起こしを力強く推進していくべき。見解を伺う。

【福祉保健局長】

視覚障害と聴覚障害が重複している盲ろう者は、コミュニケーション手段や外出などの日常生活に多くの制約があることから、できるだけ身近な地域でサービスを利用できるよう、アウトリーチによる支援が重要である。

都は、盲ろう者支援センターで、通訳・介助者の派遣のほか、区市町村と連携した訪問による相談や自立に向けた訓練、多摩地域での巡回相談などを実施しており、実績等に応じた体制を確保している。

今後、盲ろう者の支援ニーズに関する調査等を行い、実態の把握につなげ、引き続き、区市町村と連携して、利用者に寄り添った必要なサービスを提供し、盲ろう者の社会参加を進めていく。

疾病の予防

① 高齢者肺炎球菌ワクチン定期接種補助事業の周知について

【質問】

高齢者肺炎球菌ワクチン定期接種の接種率向上のために、予防接種の実施主体である区市町村がより効果的に助成制度を周知できるよう取組を進めるべきと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局健康危機管理担当局長】

都は、区市町村に対し、高齢者の肺炎球菌ワクチンの接種率向上に向けた周知の経費を支援している。

これにより、区市町村では、新型コロナワクチンの予診票を送付する際に、肺炎球菌ワクチンの費用助成のお知らせを同封する、未接種者にはがきを送付する、周知ポスターを作成し医療機関に掲示するなど、様々な取組が行われている。

今後、都は、こうした取組を事例集として取りまとめ、区市町村と情報共有するなど、協力して接種率向上に努めていく。

② 定期予防接種の再接種費用助成について

【質問】

都内では、令和2年度、3年度と、定期予防接種の再接種費用助成を実施している自治体が拡大しつつあるが、現在の状況と今後の取組について、伺う。

【福祉保健局健康危機管理担当局長】

都は、昨年度から、白血病や小児がんなどの治療によって、麻しんや風しんなど、定期予防接種により得られた免疫が消失・低下した方に対する再接種の費用を、区市町村を通じて支援している。

この支援制度を利用している区市町村は、昨年度22区市、今年度29区市となり、このほか、3区市が独自に助成している。

来年度は、8区市が新たに導入を検討しており、都は、より多くの区市町村で活用されるよう、予防接種担当者説明会や衛生主管課長会を通じて、積極的な取組を働きかけていく。

都市整備施策

① 地下鉄8号線について

【質問】

早期の延伸に向けては、東京メトロの取組に対して、来年度から具体的な補助を行っていくべきと考えるが、都の見解を求めるとともにあわせて、延伸に向けた手続き等も早急に進めていく必要があると考えるが、都の答弁を求める。

【東京都技監】

地下鉄8号線の延伸は、東西線の混雑緩和はもとより臨海地域の更なる発展にも寄与する重要な路線である。

昨年7月、国の交通政策審議会から、本路線について早期の事業化を図るべきとされるとともに、十分な公的支援が必要であるともされた。この答申を踏まえ、国と共に、地下高速鉄道整備事業費補助を活用し、事業主体となる東京メトロへ財政支援を行っていくこととし、これを受け、本年1月、東京メトロは事業主体として本路線の鉄道事業許可を国へ申請した。

都は、来年度、東京メトロが実施する環境調査や設計等に対し、国と協調して補助を実施していく。

今後、国や地元区、東京メトロなど、関係者と一層連携し、来年度早々にも都市計画や環境影響評価の手続に着手するなど、本路線の早期の事業化に向け取り組んでいく。

② 臨海地下鉄について

【質問】

本路線の早期実現に向けて、検討を加速すべきと考えるが、都の見解を伺う。

【東京都技監】

臨海地下鉄は、国際競争力の強化に資する路線であり都心部と開発が進む臨海地域とをつなぐ基幹的な交通基盤、言わば、背骨としての役割を有している。

昨年7月、国の答申において、事業化に向けて関係者による検討の深度化を図るべきとされたことを踏まえ、国は本路線の実現に向けた都の取組に協力するとした。

昨年9月から、国の参画も得た検討会において、概略のルートや駅位置等を含め、事業計画の策定に向けた検討を進めているところである。

引き続き、関係者と連携して検討を積極的に進めるなど、本路線の具体化を更に加速していく。

③ BRT(バス高速輸送システム)について

【質問】

今後の停留施設の工事の見通しと、関連してプレ二次運行に向けての取組状況について伺う。

【東京都技監】

プレ運行二次に必要な停留所の施設整備については、工事規模の適正化等、発注計画の見直しを行いながら、入札参加者へのヒアリング結果も踏まえ、速やかに工事を実施できる3箇所を先行して実施することとし、一昨日の3月7日に開札があり、落札者が決定した。

他の停留所についても、今後速やかに起工できるよう検討していく。

プレ運行二次については、コロナ禍の影響による需要動向なども見ながら、運行開始に向けて、運行事業者等と協議調整を行っているところである。

④ 都営豊洲四丁目アパートの創出用地の活用について

【質問】

都営豊洲四丁目アパートは、建替えに伴い、大きな用地が生まれる予定である。環境調査等が円滑に進むよう協力するとともに、豊洲地域の貴重な種地として、防災公園、緑化、地域貢献施設など公共に資する利活用ができる用地とすべきと求めるが、あわせて見解を伺う。

【住宅政策本部長】

都営住宅の建替えによる創出用地は、都民共有の財産であり、まちづくりに効果的に活用し、都の政策目的の実現や地域の課題解決を図ることが重要である。

都営豊洲四丁目アパートは、建替えがおおむね終了し、本年秋頃には居住者の移転が完了する予定である。その後、既存住棟を除却することにより、約1ヘクタールの用地が創出される。

この創出用地について、今後、地下鉄8号線延伸に伴う環境調査等に当たり、一時的な利用の要請があれば、協力するとともに、地元区と連携し、社会経済情勢や都民ニーズの変化を的確に捉え、将来的な有効活用を図っていく。

⑤ 都立公園におけるスケートボード広場の整備について

【質問】

都立公園におけるスケートボード広場の整備について、来年度、具体的にどのように取り組むのか伺う。

【建設局長】

スケートボード広場の整備に当たっては、利用に伴う騒音や、安全に利用できる場所の確保等の課題に対応するとともに、他の公園利用者や地域住民の方の理解を得ることが必要である。

来年度は、競技団体等とも意見交換を行いながら、利用に伴う騒音等を考慮した設置場所の調査を行うとともに、整備内容の検討を進める。あわせて、安全に利用できるルールづくりに取り組む。

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