小林健二議員の予算特別委員会(3月8日)総括質疑

議会報告 東京リポート

医療施策

① 救命救急センター整備に係る都の指定要件等について

【質問】

全東京を対象としていく三次救急、救命救急センターの着実な整備は、都の責任として大変重要な役割である。救命救急センターを整備するに当たっての都の指定要件等について、伺う。

【福祉保健局長】

都は、東京都救命救急センター設置運営要綱を定め、おおむね20床以上の専用病床を有し、24時間体制で、重症・重篤な救急患者に対する高度な診療機能を有すること、そのために必要な職員の配置や集中治療室等の施設、医療機器の整備などを整備基準としている。

指定に当たっては、当該医療機関を実地調査し、整備基準を満たしていることや、重症患者の受入実績を確認し、東京都救急医療対策協議会の意見を踏まえた上で、指定することとしている。

② 救命救急センターに指定するための運営費補助について

【質問】

来年度、新たに2病院を救命救急センターに指定するために運営費補助の予算を計上している。10年ぶりの指定に向けた動きになるが、新たに2病院を指定することとした背景・理由について、見解を伺う。

【福祉保健局長】

救命救急センターは、心筋梗塞や脳卒中等の重篤な救急患者に、高度な医療を総合的に提供する医療機関であり、現在、26か所を指定している。

センターへの救急患者の搬送件数は、近年増加傾向にあり、令和元年には3万件を超えている。

また、救命救急医療を提供しながら、災害時や新型コロナ感染症の拡大時に、緊急性の高い重篤患者を受け入れるなど、担うべき役割が増加している。

このため、都は、既に同等の機能を有する施設を救命救急センターに指定し、救命救急医療体制の拡充を図っていく。

福祉施策

① ひきこもりに係る支援体制の整備について

【質問】

身近な地域である区市町村において、当事者やその御家族が年齢を問わず安心して相談できる相談窓口を明確化し、支援体制を整備するべきだと考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

都は、身近な地域で、年齢によらず、当事者やその家族の状況に応じた相談体制の充実に向け、都と区市町村によるひきこもりに係る支援推進会議を設置し、区市町村の相談窓口の明確化、情報発信の強化を推進している。

また、東京都ひきこもりサポートネットにおいて、区市町村の取組状況や実状に応じた、地域における連携づくりを支援しているほか、来年度からは、多職種専門チームを新たに設置し、複雑、困難なケースについて、医療、法律等の専門家がアドバイスするなど、区市町村への支援体制を強化する。

こうした取組により、身近な地域における相談体制の更なる充実を図っていく。

② 地元自治体以外でのひきこもりに係る支援体制づくりについて

【質問】

ひきこもりに係る相談を地元ではしづらいため、地元以外で相談できる場所があると良いという声も聞いている。当事者やその御家族が、地元自治体以外で相談や支援を受けられるよう、体制づくりが必要と考えるが、見解を伺う。

【福祉保健局長】

提言では、地元自治体に相談しづらい方に配慮した、広域連携の視点も必要であり、ひきこもりに係る支援の地域資源を相互に利用できるようにする自治体間の連携も有効とされている。

都は、当事者やその家族が、お住まいの区市町村以外の相談支援の窓口も利用できるよう、ひきこもりに係る支援推進会議において、広域連携の在り方について実務的に検討している。

また、ひきこもりサポートネットにおいて、都内全ての方を対象とした相談支援を行うほか、元当事者やその家族によるピアオンライン相談を拡充し、ひきこもりに係る専門的な相談窓口としての機能を充実させていく。

都立高校・都立病院通信環境

① 1人1台端末の整備について

【質問】

新年度から実施されることとなるが、保護者の端末購入方法、補助金の申請時期、端末購入代金の支払時期等、今後の端末の購入手続の内容について伺う。

【教育長】

令和4年度、新入生から導入する1人1台端末については、各学校の合格発表以降、購入受付を開始し、保護者等に対して具体的な購入方法等をお知らせするとともに、ホームページでも案内している。

購入手続は、保護者等の利便性や負担軽減を図るため、WEB上の専用サイト等から、購入と補助金の申請をワンストップで対応する。

また、端末の購入代金は、令和4年8月から9月に保護者等にお支払いただく予定としている。支払方法は、保護者等が選択できるようクレジットやQRコード決済等、複数の手段を用意し、分割払いにも対応している。

② 都立学校における通信環境の強化について

【質問】

来年度の新入生から1人1台端末での学習が始まることも踏まえ、これまで以上に通信量は増えると思われる。早急に通信環境の強化を図っていくべきと考えるが、都立学校の通信環境の現状と今後の取組について伺う。

【教育長】

都立学校においては、オンラインの活用を推進する中で通信容量が増大しており、授業が滞らないよう、時間割を工夫しながらオンライン学習を進めている。来年度からは、高校段階の1人1台端末の導入により、課題配信や双方向型の授業が増加し、更に通信容量が増大する。

このため、都教育委員会は、来年度、学校からインターネットに接続する通信回線の増強工事を順次進め、年度内に全校で完了させる予定である。また、工事完了までの間は、モバイルルーターも用いて、オンライン活用に支障が生じないよう取り組む。

③ 都立・公社病院における患者用Wi‐Fiサービスについて

【質問】

患者ができるだけストレスや不便さを感じることなく外来受診や入院生活ができるよう、都立・公社病院において患者用Wi‐Fiサービスの導入を進めていくべきと考えるが、見解を伺う。

【病院経営本部長】

患者が、外来や病棟において、スマートフォン等のモバイル端末を用いて、家族や友人とのコミュニケーションや、テレワークなどを行える環境を整備することは、患者サービスの観点から重要であると認識している。

このため都は、平成29年度から、駒込病院の外来をはじめ、患者用Wi‐Fiの導入を進めており、現在、都立・公社14病院のうち8病院が、外来や病棟の全部又は一部に導入している。

今後、患者が院内のどこでもインターネットを活用できるよう、患者やその家族のニーズを十分に踏まえながら、都立・公社病院における患者用Wi‐Fiの導入を積極的に進めていく。

文化戦略

① コロナ禍での知見や経験の新たな文化戦略への反映について

【質問】

昨年の第1回定例会の一般質問で、知事より「今後、文化施策の検討に当たっては、コロナ禍で得られた経験や知見を生かしていく。」と答弁があった。東京文化戦略2030の策定に当たって、コロナ禍での経験や知見がどう反映されているのか、知事の見解を伺う。

【知事】

コロナ禍では、公演等の中止や延期などにより、アーティストや芸術文化団体の活動が制約され、極めて厳しい状況に置かれたが、再開された公演や展覧会に集う多くの方々の姿を目にし、芸術文化は人々の心の癒しに必要であると改めて認識した。

一方で、コロナ禍を経験したことで、オンラインの活用や異分野とのコラボレーションなど、新しい芸術文化の楽しみ方が生まれてきている。

新たな文化戦略では、こうした知見や経験を踏まえ、デジタルテクノロジーを活用した芸術文化の可能性を広げていく。

あわせて、アーティストや団体等が継続的に活動できる仕組みを構築し、アーティストと都民がともに豊かさを感じられる芸術文化都市東京を目指していく。

② 東京文化ビジョン等の成果や課題の反映について

【質問】

東京文化戦略2030は対象期間を2022年度から2030年度の9年間として策定されているが、策定するに当たって、その意義をどうとらえているのか、また東京文化ビジョンの成果や課題をどのように文化戦略に反映しているのか、見解を伺う。

【生活文化局長】

都は「東京文化ビジョン」を2015年に策定し、東京2020大会に向けた文化プログラムを展開するなど、芸術文化の振興に取り組んできた。

この度、大会の終了、新型コロナウイルス感染症の影響、持続・共生社会へのシフト、デジタル化の進展など、社会環境が大きく変化しているタイミングを捉え、新たな文化戦略を策定することとした。

新たな戦略では、国際発信力の強化などの課題を引き継ぐとともに、これまで推進してきた子供や高齢者などが芸術文化に触れる機会の拡充や若手アーティストの育成などの成果を反映し、発展させている。

③ 芸術文化に触れる機会が少ない方々に対するアプローチについて

【質問】

東京文化戦略では、目指す2040年代の東京の姿として「都民の誰もが身近に芸術文化に触れることができる環境」を掲げており、芸術文化に関心がある方々だけでなく、芸術文化に触れる機会が少ない方々に対する施策のアプローチが必要であると考えるが見解を伺う。

【生活文化局長】

都は、東京2020大会の文化プログラムとして、様々な文化事業をまちなかで展開するなど、美術館や劇場以外の場所でも気軽に見ていただける工夫を行ってきた。

大会後もできるだけ多くの方々に芸術文化に触れていただくため、若者向けのストリートダンスイベントの開催や、ワークショップなどの体験型事業の実施など、気軽に楽しんでいただく機会を提供している。

今後は、良質な芸術文化に触れる機会の少ない子供や若者にも届くよう、オンラインやSNS等を活用した取組など、すそ野を広げる施策を展開していく。

④ ワンストップ機能について

【質問】

今後、東京に国内外から多くの魅力ある人材を呼び込み、芸術文化関係者が活動しやすい魅力的なまちにするには、東京の芸術文化に関する全ての情報を把握でき、アーティストの相談に対してもワンストップで相談可能な機能を構築すべきと考えるが、見解を伺う。

【生活文化局長】

新たに策定する文化戦略では、芸術文化のハブ機能の強化を柱のひとつに位置付けている。

そのため、東京の芸術文化に関する情報の発信や新たな芸術文化を生み出す交流を促進するほか、アーティストの活動を支援する相談窓口等も整備し、国内外から多くの才能を呼び込んでいく。

こうした取組を通じ、東京をアーティストが活動しやすいまちへ発展させ、芸術文化都市としての魅力を高めていく。

交通

① だれもが使いやすい駅づくりについて

【質問】

昨年の第1回定例会の一般質問において、ICT技術を活用し、視覚障害者が安心して移動できるような取組を検討すべきと指摘した。そこで、だれもが使いやすい駅づくりの今後の取組について伺う。

【東京都技監】

高齢者、障害のある方々をはじめ、誰もが生き生きと活躍できる社会を実現するためには、安心して快適に移動できる環境整備は不可欠であり、多くの方が利用する駅の安全性や利便性を高めていくことが重要である。

今年度の都民からの事業提案を受け、視覚障害者等が更に便利で安全に駅を利用できるよう、先進技術を活用し、鉄道事業者と連携しながら取り組んでいく。

来年度は、スマホアプリを活用した案内誘導など様々な先行的な方策の調査、分析を行った上で、対象駅を選定し、その駅の実情を踏まえた対策を試行的に実施する。

こうした取組の効果も踏まえつつ、ユニバーサルデザインのまちづくりを更に促進していく。

② 地域公共交通に係る区市町村への支援について

【質問】

都は、区市町村が交通不便地域等における住民への移動支援を一層推進できるよう、地域特性に応じた取組に対し、財政以外の角度からも支援していくべきと考えるが、見解を伺う。

【東京都技監】

区市町村が、地域における移動手段を維持・確保できるよう、財政面のみならず、技術的な側面も含め様々な角度から支援していくことが重要である。

そのため、行政界をまたぐ移動など、自治体単独での対応が困難な課題の解決に向け、都はまず、検討案件を抽出する。そして、地元自治体とともに、交通事業者など関係者から成る検討の場を設け、例えば隣接する自治体同士が連携して行う運行スキームの構築など、具体的方策について知恵を出し合い検討するとともに、現場への適用を図り、成果を含め先行事例として取りまとめる。

そこで得られた知見を、都と区市町村から成る行政連絡会などで情報提供し、広く共有するなどにより、区市町村の主体的な取組を後押しし、地域公共交通の充実を図っていく。

スマホサポーター認証制度

① スマホサポーター認証制度の概要について

【質問】

都は令和4年度予算において、スマートフォン利用に関するサポーターの認証制度を設置するための経費を計上しているが、まずはこの認証制度の概要等について伺う。

【デジタルサービス局長】

都では、高齢者等のデジタルデバイドの是正に向け、昨年10月から相談会等を実施しているが、その中で利用者からは「身近な場所に相談相手がいない」などの声を多くいただいている。

このため、来年度、身近な場所でスマホの操作などをサポートできる人材を確保するため、新たにスマホサポーター認証制度を開始することとした。本制度では、都が、高齢者のスマホ利用に係るサポート人材の育成・確保を行い、区市町村や町会自治会等が開催する相談会等に派遣し、各地域の取組を後押していく。

こうした支援を通じて、デジタルデバイドの是正に向けた、地域における支え合いに繋げていく。

② 学生サポーターの活用について

【質問】

このスマホサポーターによる支援を、より効果的なものとしていくには、日頃からスマートフォンを使いこなし、スマホの楽しさを知っている大学生などの若い世代の知識を活かしていくべきと考えるが、見解を伺う。

【デジタルサービス局長】

都では、昨年、多摩市などで都立大学等の協力のもと、学生が相談員となって、高齢者向けスマホ相談会を開催した。

本事業は、教える大学生にとっては、高齢者が抱えるスマホに対する不安感や操作に関する課題の共有、また高齢者にとっては、若い世代が日頃利用しているアプリを知る機会となり、世代を超えた交流を生み出すきっかけとなった。

来年度は、このような取組を、より多くの地域で展開していくため、認証制度の中で学生サポーターを募集、育成するとともに、活動の場を提供することで、地域で支えあう仕組みづくりを進めていく。

③ スマホサポーター認証制度の構築について

【質問】

制度構築に当たっては、行政等のサービスのデジタル化を踏まえつつ、高齢者のニーズに合わせた使い方を習熟できるよう支援していくことが重要であるが、見解を伺う。

【デジタルサービス局長】

認証制度の構築に当たっては、これまでの相談会等から得られた知見や高齢者の意見等を聴きつつ、キャッシュレスや災害情報の取得アプリなど、習熟レベルに合せて利用する機能を設定し、その操作等を学ぶためのテキスト等の作成を進めていく。また、サポーター側にも、それらを教えるためのプログラムを策定し、公開することで、人材の育成・確保に繋げていく。

こうした取組により、効果的な支援策を展開し、誰一人取り残されないデジタル社会の形成を目指していく。

バリアフリールートの複数化

【質問】

大江戸線光が丘駅について、地域の課題解決に向け、エレベーターの増設にどのように取り組んでいくのか伺う。

【交通局長】

大江戸線光が丘駅については、現在、駅の北側にエレベーターが設置されており、駅の南側から当該エレベーターを利用する場合には、片側3車線の幹線道路を横断しなければならず、階段を利用する場合と比べ改札口までの移動距離が約200メートル長くなるなどの課題がある。

このため、駅の南側への新たなエレベーター増設に向けて、用地の確保や駅の構造などを勘案しながら検討を進めてきた。

今般、公共用地へのエレベーター設置の目途が立ったことから、新たな経営計画において、令和6年度の供用開始を目指すこととした。

来年度は詳細設計に取り組むこととしており、お客様の利便性向上に向けて、整備を着実に進めていく。

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